●性教育

先日、節子の荷物の中に「現代性教育研究」(財団法人日本性教育協会)という雑誌の1977年12月号を見つけた。節子が「女どうし」というタイトルの原稿を寄稿していた。読んでみると、なんと(という程でもないが)いきなり彼女の娘(=つまり私)が登場する。娘は中学1年の13歳。

節子の原稿によると、娘(しつこいが私)がやはり同級生の友人の、隣のクラスの誰それが好きになり、また更に他の仲間たちが男子も女子も話しに割り込んで、一応、友人と誰それをくっつけようと、やいのやいのやっていたと。
はい、そうですね、確かに勉強もしないでね。そんな事してた憶えがあります。うっすらと。しかし、母がまさにその頃にそれをそのまま原稿にして出していたとは・・・!

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ともかく、わっしょい、人のみこしをかつぐのが楽しいというより、話には聞いても実物をみたことがない、「恋人同士」ができ上がるプロセスを、つぶさに知る好奇心が娘には先にたっているようだった。(村上節子「女どうし」より)
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さすがですね、まったくもってその通り、そんな感じでした。小学高学年あたりからちらほらと色恋沙汰はやってくる人にはやってくるので、これは興味津々、当事者にはなれなくても(ならない、ではなく、なれない、のだと思い込んでいた)高みの見物はしたかった。

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 その娘が、明日、学校で性教育の映画をみるとはりきっている。こどもがどうして生まれるのか、子宮は説明すれど、出口をぼかした私の説明では、わかりようがなかったのだろう。(「女どうし」より)
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これまたその通り!節子が私にしてくれる性の話はオブラートにくるまれ過ぎていた。なんか節子にしてはいいにくそうに話すので、聞いたら悪いのかと私もあまり質問もしなかった。今思えばもっとこっちから質問責めにしていればきっと節子は答えてくれただろう。勿体ないことをした!

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「やりかたがわかったら、実験しちゃおうか、なんていったりして・・・・」と、「実験だって!」と眼をむく私を牽制するのだが、一方で私は彼女がオク手であることで恥をかくのではないかとも心配する。それでも私はまだ彼女には口をつぐんでいる。(「女どうし」より)
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そうなのだ。意外かもしれないのだが、私は節子からちゃんと性教育を、セックスに関する具体的な話をされてないのだ。この中1の時だけでなく、その後もずっと。男と女が力を合わせて、結果、精子と卵子がああなってこうなって・・・という話はされたがほんとに「力を合わせて」と言っただけで、それもこの話は1回だけ。ざっくばらんに性について語り合ったことがないのだ。よその親子のことは知らないけれど、あの節子がですよ。

因みに私が実際にこの当時学校でみた性教育の映画は、とある男子生徒の夢精に関するもので、その子のお母さんが慌てるという話で、期待したものとはちょっと違っていた。しかし、中1の私はそんなに張り切って期待していたんだっけかなあ?

それにしても、リブをやり、子宮は小宇宙であるといい、女の生き方を模索し、女の仕事、生活、セックスなどに関することを、どんどん熱く書き綴っていった節子が、たった一人だった娘と、その後も人生論はさんざん話したのに、性の事については殆ど触れなかった。なぜだったのだろう。

1982〜3年頃だったろうか、私は18〜9歳位のころ、吉武輝子さんが娘のあづささんと新聞で性に関する親子対談を掲載したことがあって、かなりざっくばらんにセックスや避妊具に関して話してる様子が出ていて、少し羨ましく思ったことをおぼえている。
吉武さんは1975年のメキシコでの国際婦人年会議の時に、節子とかなり密着して行動していて、これは小学5年だった私もついていったのだが、私のこともとても可愛がってくださった。それで勝手に身近に感じていたせいもある。

しかし、やはりですよ。私がオクテだとわかってたなら、そっち(節子)からいろいろ教えてくれたっていいじゃんよー。って、かなり今さらだけど。そーだよ。かなりオクテだったんだよ。確かにオクテが過ぎて母の推察通り恥もかきましたよ。

まだ続きますが、次回にします。
次回は、節子が「女」をしょいこむ決心をした時の話も書きます。


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[2008/08/01]
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女と自然
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「女」をしょいこむ、ということ。
[2008/05/01]
性教育
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母親の恋
[2008/02/07]
我が母ストーリー第28回 幸せについて
[2008/01/07]
江川綾子から高橋フミコさんへ
[2007/11/10]
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