前回からの続き
レインボーマーチの名物とも言える風船。
この風船をいつも協賛協力していただけるバルーン会社の「ロザン」さんから連絡をもらう。毎年2000個の風船をパレード中一番のメインストリートでカウントダウンをして風船を一気にあげる。これが何とも言えないみた人にしかわからないなぜ かの感動がある。みんなで上げた風船を見ているとなぜか目頭が熱くなる。
そう。今年はパレード10周年を記念して2000個から倍増の4000個にしました。(毎年この風船についてご意見を頂くのが環境について。この風船を飛ばすのはいいけど、環境破壊に繋がるのでは?といご意見を頂くのですが、レインボー マーチで使用している風船は特別に天然ゴムでつくって頂いていますので、2〜3日で自然に分解されてしまいます。)
その風船倍増にともなって、風船を膨らませる作業も倍増する訳で、、。バルーン屋ロザンさんは毎年会社総出でボランティアで風船を膨らませる作業をお手 伝いしてくれている。本当にありがたい。休日だというのに毎年朝の7時から風船を膨らませに来てくれる。電話の内容は、今年は風船がかなりの量なので朝5時から20人体制で行きますが、それでも多分間に合わないかもしれないのでレインボーマーチ側も10人 はボランティアの人数を確保しておいてください。とのことだった。
うぁ〜! 朝ご、ご、ご、ご、ご、5時?!ですかぁー、かぁー、かぁー。
ということで、パレード当日実行委員は朝5時集合ということ決定。ヒィ〜!!
前日には、プレパーティや、尾辻&北原カフェがある。多分、本当に家に帰る時間はないだろう。
風船を膨らませている間に、隙をみて各自休憩するしかない。
さてさて、そんなバタバタの中でレインボーマーチは進んでいくのですが、今年私には絶対にやり遂げなくてはならない約束がありました。
その約束は、今年のパレードで最も反響の大きかった親の会による「おにぎり&豚汁販売」で実現したんですけどね。
私は昨年のレインボーマーチ、9回目の実行委員長を務めたのですがその時に1つだけ実現出来なかったことありました。
それは、パレード当日に会場のブースでのおにぎり販売です。
その時は、計画はしていたのですがあまりの準備の忙しさにパレード当日に中止にしてしまいました。
その計画を一緒にしていた実行委員の人1人と、元実行委員の人1人の3人で計画をしていたんですが、そのうちの一緒に実行委員をしていた方がパレード直 前の7月に亡くなりました。(前々回のコラムに少し書かせていただきました。) 彼は9回目のパレードのガイドブックなどのデザインをほぼ1人で引き受けてくれていました。
彼が亡くなった後、初めて知ったことがたくさんありました。
彼は本当はとても恐がりで、街で彼氏と一緒に歩いていても人の目を気にしてデートの途中で帰ってしまったり、悪夢にうなされることあったことや、たくさんのゲイバッシングを受けて来たことや、、、。
そして、彼が亡くなって、葬儀も終わり、少しだけゆっくり彼のお母さんにあった時におにぎりのことを切り出されました。
実は、彼はお母さんにおにぎり作りのお手伝いを頼んでおいていてくれて、お母さんはパレード当日の朝の6時まで待機しててくれたということ。
彼のお母さんはもう息子はなくなってしまったけども、それは息子との約束だから今年のパレードにおにぎり100個を寄贈させてくれないか、と。
「おばさんね、息子を亡くしてから、レインボーのみんなが子どものように思えてね。だから、おにぎり100個寄付させてちょうだい。これは、おばさんの勝手な気持ちだから、何とか叶えさせてちょうだい。」
と話されたとき、これはもうやるしかない。
元はと言えば、私たちが言い出しっぺのおにぎり販売をお母さん1人にやらせるわけにはいかなわ!
とおもった瞬間にもう言葉が「お母さん、一緒におにぎりつくりましょう!」になっていました。
と、ぎちぎちのタイムテーブルを無理無理こじ開けて、おにぎり&豚汁販売へと踏み切った訳です。
材料などの準備は、実行委員会で行ない、調理場の提供は「星空カフェ」で行ないました。
また、彼のお母さんだけではなく、他4名のお母さんも参加してくらました。(私も母も参加しました。)
このおにぎり&豚汁は本当に大成功で、瞬く間におにぎりも豚汁も売り切れてしまい、お母さん達からは「全然だめだわぁ!足りないんでしょ!来年は倍の量を用意しなきゃダメだわ!来年は売り上げ目標10万円だべさ!」とベタベタの北海道 弁でお小言と、やる気をプレゼントされました。
でも、一番の大きなプレゼントはお母さんがステージで話したスピーチでしょう。
このスピーチの反響はとても大きくて、本当に旨をうたれた方が多かったみたいですね。
この模様は、これから発売される「第10回レインボーマーチ札幌 DVD」におさめられる予定です。
また、今回のラブピースクラブ賞で北原さんからローションなどをプレゼントされた様子もあるそうですよ。
その時のお母さん達のリアクションがとってもかわいかったみたいです。
私は、残念ながら次のイベントの準備のため会場にいられずでしたので、ライブで聞くことは出来ませんでした。
レインボーマーチって毎年、本当に色んなドラマを生み出すんだけど、それはこんなにたくさんの人が関わっていて、そのどの人もが大事な自分の思いを抱 えて頑張ってる。街全体が、そのどの人をもつつみ込んでくれているような、応援してくれているような感じ。
実は私がパレードで一番好きな場面は、パレード終了後だったりする。
プライド集会も終わり、アフターパーティなどの、次のイベントの間の少しの休息を取るのに札幌の街に散らばっていきます。
その時、札幌の街にはパレードに参加していたであろう人が、あちこちで見かけられて、本当に楽しそうに恋人同士や、友人達や、親子が、買い物したりご飯を食べていたり、ゆっくりお散歩していたり。
毎日がこんなみんなが自由な街になればいいのにと眺めつつ、私の顔も笑顔に変わっています。
私たちが求めるレインボーは必ず現実になるって信じられる瞬間だったりします。札幌の街なら、いつか出来るんじゃないかって。
ちょっとセンチメンタルに浸りながら、気合いを入れ直して次の会場の準備に向かいます。
最後の締めくくり、アフターパーティまで後少し!