でき、るものなら、アタシを感動させて

(この原稿は2004年6月に執筆したものです)

皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
ソウルは今、とっても暑い。雨が降ると聞いたのは、いったいいつが最後だっただろう? ―先週?でも、たくさんのスモッグとメラメラ燃える太陽ばかりで、今のところ雨は降っていない。ゴッド・ブレス・韓国気象庁よ。今日の不快指数は73で、そんなに悪くない。でも、アタシは、これからかなり不快な気分になるのはわかっているんだ(で、誰もアタシに、ちょっかいを出さないでくれればいいなぁと思っている。)

昨夜友達に会って、(そう、アタシはまだ何人か友達がいる!)そして、あれこれお喋りした。アタシたち(4人)は、ある意味、映画業界関係ということで繋がっていて、映画についてたくさん話すことがあったわけ。ほとんどは、ちょうど一緒にレインボー映画祭で観たばかりの2つの映画に関しての話で盛り上がった。台湾映画を2本観たんだけど―アリス・ワンという名前の女性による「飛躍、海へ」と、ツァイ・ミンリャン氏による見事な「さらば、龍門客棧」。アタシたちは、最初の映画はとってもキライで、2本目はとてもとても好きだったんだけど、どうして、アタシたちの仲間である女性が撮った何本かの映画はかなりヒドいもので、女性の生き方についてもあまり洞察がないのだろう。

この「飛躍、海へ」をキライな一番の理由は、理解できる説明なしで、オトコからオンナへ対するあんまりな暴力が多すぎるから。その映画の中では、オンナはただ暴力の被害者で、オトコは悪党でなければならなかった。そしたら、あれかね、アタシは、「どーいう理論でそうなわけ?」って聞かなきゃならないってこと?映画の話を、もっとパワフルに、信じられるものとして作るためになんか理由があったんだろう。アタシは、気分を悪くして、オンナに言われたことだから、理解するふりをするべきなのかね?多分、アタシは、オンナはどんなオトコよりも、アタシたちの話を伝えられると信じているオメデタイ奴なのかも知れない―でも、何人かのオンナたちは実際そうでしょ。

友人の1人は、今年の女性映画祭で観た映画は全て、かなりひどいものだと言っていた。イイ映画が観られないのなら、もうそこに行く理由はないと言っていた。ある意味、それはわかるんだよね、だって、映画祭の主催者たちは、映画祭の存在に関して、同じようなジレンマを感じていると思うから。女性映画祭であるわけだから、女性による映画だけを上映している、レトロ・セクションは除いてね。実際、アタシはここ数年、女性映画祭でたくさんの良い映画を観ているから、アタシのその友人のような文句はないんだけれど。でも、時々「なんで、アタシはここにいるんだ?」というような瞬間もあった。

アタシたちは皆、「アナタはこれを理解しなきゃならないわよ、だってアタシたちオンナは数千年もの間、抑圧されてきたんだから。アタシたちは、被害者で弱者だから、好きなだけオトコたちとこの社会に文句を言いましょう!」という段階を過ぎたんだと思う。映画を観ていて、そんなような理論に出くわすたび、アタシは、「シスターたちよ、だったらもっとイイ映画を作らなきゃ」と言いたくなる。

それでも、アタシたちオンナの話が無視されていた、またはオトコたちによって語られていた10年〜15年前に比べたら、オンナたちによって監督された映画を観られることは、とっても嬉しいことなんだよ、映画「飛躍、海へ」はとっても期待はずれで、アタシはまだ気が立っているけど。韓国、その他アジア諸国では、まだメイン上映作品デビューをしたオンナの監督は、たくさんいない。ほとんどのオンナの監督は、短編かインデペンデント映画を作っている。幸運にもメイン上映作品デビューした何人かのオンナ監督たちは、次の作品を作るのに苦労している。若くて才能溢れる韓国女性監督たち、例えば、「ラブ・ラブ」(1998年)のイ・ソグン、「子猫をお願い」(2001年)のチョン・ジェウンは、2作目を作っていない。時折、チョン・ジェウン女史が、現在ローラーブレード好きな若者についての映画の準備をしているらしいという話を聞くけれど、イ・ソグン女史に関しては何も聞かない、あの映画「ラブ・ラブ」を作った当時、彼女はたったの24、5歳で、それは個人的には、ものすごい事だと思うんだけれど。

オッケーィ、今回のこのアタシのエッセイはヒドくて、自分が吐き出したクソみたいな事に、恥ずかしくなってきました。だから、これを言って終わりにします:アタシはただ、アタシたちオンナの声と真実が含まれているステキな映画が観たいだけなの。それは別にオシャレでなくても、カンペキなものでなくてもいいの。ただ、その監督の主張と、心にあって現したい何かを観せてくれ。その話に、胸一杯にさせてくれ。アタシを感動させるには、アタシはそんなにムズカシイ人間じゃないんだから。(実際とても容易い人間よね。)

ケイ

2004年6月28日


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