カオナシたちの聖戦

2羽のセキセイインコの愛鳥たちが現在卵を抱卵中です。昨年から殆ど間を空けずに生んでいるので少し心配ですが、とても元気です。

この2羽は雌の同性カプで熱愛加熱気味なので見ていてとても癒されます。何が凄いって交尾の時の喘ぎ声。(笑)セキセインコの雌は交尾の時もクールな個が多いので声も出さずに終了する場合が多いのですが、年下の方の雌が通称シャチホコのポーズで、もう一羽の雌を背中に乗せて交尾をする際に、とても気持ち良さそうに喘いでいます。

『Lの世界』(「あるスキャンダルの覚え書き」(注1)のレンタル版DVDに第一話が同梱済み、何このチョイス。)も良いですけど、世界中のゲイはお布施を持って一度は家に巡礼に来て見て下さい。(笑)卵を抱いてる最中も2羽で双子のようにぴったり寄り添っていますので、それだけでも眺めていると幸せな気分になりますよー。因みに私はインター・セクシュアルですが女子が好きです。

さてそんな愛鳥たちの餌と水を替える時刻が大体いつも23時頃なので、見るとはなしにWBSなどのニュース番組を眺めてしまうのですが、2月15日分放送時のWBSのネットなどで多発する不正コピーと著作権に纏わる「ネット時代の著作権のあり方」特集を観て、久々にTVへの不快指数が上昇してしまいましたよ。

あー、だからTVは観たくないんだって。この番組は女性がメインのキャスターなのに、特集の文言で度々感じてしまう根底にある無意識の『女』排除等の連帯意識みたいなのがね……。勿論ネットの有名サイトに流れるニュースの見出しも十分バイアスが掛かっているけど。それに加えてマーケットそのものが未だにジェンダーに偏った格差だらけの男社会なんだから、始めから問題にならないぐらい(いや問題)遠いのだけどさ。

因みにその時の内容はと言うとマルのままの違法コピーによる販売物の転売や無料配布と言った不正コピーによる経済的損失の観点から始まって、アニメオタクの2次創作などに、そこから企業が、お金が取れるかと言う経済番組らしい総括まで行くのですが、中心は大御所のアニメ会社のガイナックスなどの会長たちの戦略重視の自慢話で、盗作(2次創作も盗作…と言えばそうかな。。。)から使用料として、お金を取るのが最新の戦略と嬉しそうに語る脂ぎった会長にドン引きつつも、(著作権は個人でもあるのに商標と売り上げ部分だけが重要ですか?)更に驚いたのは日本画家を名乗る山本太郎と言う男の発言。

全くと言っていい程のオリジナル気の薄いこの男の描く絵は、ここまで他人の作品をまぜこぜにしてそれで楽しいのか??展覧会に行く方もこんなの見せられて楽しいと思ってるのか?と言うレベル。此処まで来たら贋作的な技術力以前に哀れを誘うほどに、他人のキャラクターと屏風絵を混ぜただけの、お粗末な盗作画なのだけど、その態度がとにかくすごかった。

『悪意ではなくこれは創作なんです』

盗作ではなく文化を伝えているんです。ウルトラマンと日本画などを混ぜて文化を継承する高尚な『創作』をしていると言う和装をしたこの画家とそれに合わせた総括の音声。つーかこやつが好んでいる題材を見てると、間違っても少女漫画や女性の画家を選びそうにないなって言うのが良く見える。いえ、技術のことでは無いですよ、『表に文化継承』する崇高なタイトルとして『オリジナル』が良く見える形では『女』の作品はやらないだろうと言うことです。

盗作(此処では文化の継承)もマッチョな仕事なんでしょうか?(ウルトラマンはマッチョだし)名前のある画家への『愛情』だと言うならファンだから「2次創作」をしているんですで止めておけば良いものを。それなら切り刻まれて『パーツ』にされるだけの「女」や「マイノリティー」の作品の残骸の臭いまで私に「想像」されなかっただろうに……。それは単なる被害妄想?思い過ごし?

インディーズゲームやサイトをやってる私でさえも他の同人男からシナリオや画の構図を「素材」的に混ぜこぜのバラバラで「パーツ」扱いをされたことがあるのに?(作者本人が出てくる4コマまでエロゲのネタにされたぞ!)それは悪意じゃないのか……でもそやつらが私を応援している気配はないけど…変だな。

象徴的なのは、上記に取り上げられた新世紀エヴァンゲリオンや涼宮ハルヒのシリーズと言ったアニメ2本は超有名どころのオタク男の有り得ない、妄想ヒロインだらけの権化のような作品。類型化されてツンデレ(注2)などの「特定の心情」のみを記号として与えられて、男たちによって受け継がれる架空の2次元「美少女」たちの世界。低迷気味の業界での数少ないヒット作品として度々話題になっているが、更に面白いのはそのどちらにも「オマケ」としてBL要素が含まれているところ。あくまでオマケ。マーケットのパン屑までも丹念に拾うようなその手腕は確かに見習うべきところもあるけどさ。

それにしても元々BL自体が少年漫画やギャルゲーの中に居場所が無い女子たちが、ひっそりこっそり萌えを見出した腐女子たちの慎ましい産物だもんね。これくらいが配分が丁度良いところ?

男たちが盗作だ!訴訟だ!新たな仕組みで「創作」でお金を取るぞ!と息巻いているその裏で、下降気味ながらも只、只ひっそり自分の萌え語りを続けるだけの腐女子たち。昨今の派手な腐女子のイメージは腐女子のためのマーケットを拡大するためではなく、結局、「腐女子」自身を売り物にしたものばかり。

テニプリこと「テニスの王子様」なんて腐女子の絶大な支持を受けてヒットして売れても男のオタクにはプレーがギャグマンガと馬鹿にされてるだけだしさ。男塾や北斗の拳はギャグじゃないのか、あれだってわざとらしい「男ヒーロー」が有り得ない技ばかりかましてるぞ?

なんでそれは「名作タイトル」として続いているの?有り得なくてもバカでも「男」にヒットすれば「名作」か?同じ腐のマーケットでも「腐男子」等が増えたら、もっと作品評価と販促経路も開くのかな?いや、BLだけを押すという意味じゃないよ、「女子向け」市場はいつも一過性なのが切ない。「一般向け」と言うのは大抵「男」が前提だよ。

以前、婆星で浜野佐知監督が自分の技術の一端が現在のAVビデオなどにも使われていることを明かしていたけど、当のビデオ作成者の彼らの口から、浜野佐知経由の「文化の継承」と「愛情」語りなんか一度として見たことも聞いたことも無い。勿論、全部を把握してのことではないけど、それは単に「技術の一部」を盗んだで済まされるのかな?それぐらいなら誰でもやってる事だからそれには「価値」は要らないの?創作は良く言われるように盗み合い、奪い合って切磋琢磨する「聖なる(男)文化」の世界だから?

あの判りやすい盗作画の男だけでなく、他の『女』たちはただ、その中の部品の一つとして『創作』を差し出して、他の『文化継承者』たちと同様に、正当な文化の領土を広げる為にこそ存在するみたいに。(女性の創作家の全てが盗作も模倣も今まで事例として全くなかったと言う意味ではないですよ、でもふんぞり返って「盗作は文化継承!」なんて表立っていってる人は居るのか?)

ある日はTVに流れるCMの中で男たちの「崇高な」芸術文化の継承が声高に語られる。ピアノ篇とギター篇それぞれに、画面に流れる継承の流れの中で伝えているのは「男」「男」「男」只「男」だけ。あれ、ソニーのCMだったけ?シャープだったけ?(富士ゼロックスでした。CMに比して印象が薄いな(笑)『個人の知は共鳴し合い 新たな知が生まれる』 CMはコチラ 非常に巧妙なヤオイが見られます。(笑)

カオナシ(注3)「男」も「男」であれば立派なヒー・ストーリーの担い手の主人公に成るんだね?

文化もマーケットも創作と言う言葉でさえも架空の「男」が常にメインである限り、多くの「女」の全体性(オリジナル)と「継承」は此処でも「本人の顔」が現存してさえもずっとずっとまだまだ遠い。

そういえば知人の腐女子のサイトの片隅に小さく貼られた「カオナシ」同盟のバナー。彼女は2次創作で作品を応援こそすれ「文化継承」を担っている意識があるのかどうか、まだ聞いた事は無い。今度こっそり尋ねてみようかな?まさかドナルドや円谷の怪獣が全てオス「男」でなければ「文化」じゃないなんて言わないよね?幾らBLスキー専科でもさ。

(※注1)高橋フミコさんの映画乱爛を参照。Lの世界は婆星vol.121でも紹介されていました。

(※注2)ツンツンした態度のヒロインが恋愛好感度が高まると、デレーっとしてしまう状態のこと。(BLでも使用される)。他にもリンデレ、ヤンデレ等、種類がある。

(※注3)千と千尋の神隠しに登場する無機質・無表情な仮面を被ったキャラクター。対象を呑みこむ事で、そっくりに声真似等をすることが出来る。
宮崎監督と言えば、かなり以前にアニメ雑誌のインタビューで少女漫画は読んだことが無いと答えていて、がっくり来たことがありました。ブルータスお前もか!


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[2008/05/30]
BL妄想カルチャー
[2008/05/23]
ロストジェネレーション
[2008/05/16]
エレメンタラー
[2008/05/09]
「毒めぐ事件」とリセット装置
[2008/05/03]
オタ友
[2008/04/25]
乙女の秘密
[2008/04/17]
みんなのワレワレ星人
[2008/04/11]
歌は世に連れオタクは世にツンデレ
[2008/04/04]
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