気持ちよくボーナスをもらえましたか?

6月、7月は多くの会社ではボーナスが支給される時期です。会社員を辞めてしまった今は関係のないお話なのですが、ボーナス支給時の“ボーナス査定”ではいろいろと嫌な思いをしたものでした。今回は、ボーナスはもちろん、年次昇給時などによく行われる査定(これに伴う評価基準)に関して書こうと思います。

もちろん、私は査定される側でした。査定の判断を下すのは上司です。一般的に査定は、個人面談が行われ、そのときに双方の意見を話し合うことが多いと思います。しかし、ただでさえ男性と同じ仕事をしても評価が低い女性が、満足な査定の結果を得てボーナスをもらう(または昇給する)というのは少ないのではないか? と思うのは私だけでしょうか。

それなりにがんばっても評価が低いという理由はどこにあるのでしょうか。そこには女性だからというデフォルトの理由のほかに、“女性のあなた”に対して求めるスキルが別に存在すると思うのです。それは、仕事ができるということではない、何か……

『「査定!」論。』(梅森浩一著 PHP出版)という本を読んでいます。副題の“公正は「実力主義」に基づく「終身雇用制度」を目指せ!”に惹かれ読み始めました。この中で著者は、“性差別をなくすこと”と、“年功序列を取っ払って実力を発揮できる”環境をつくることで成果主義をワークさせることができると述べています。これを見て、ちょっとうれしくなりました。男性である著者が、性差別を否定せず、そこがだめなのだと言い切っているからです。

会社には性差別がそれほどまでにはびこっているのでしょうか? 昔のことを思い出しながら、ちょっと考えてみます。

[一般的な女性の扱い]
1.女性にだけ制服がある
2.女性にだけお茶当番がある
3.朝のごみ出しや掃除のために男性よりも早く出社してこいと言われる

男女雇用機会均等法があるからといって、お茶当番や掃除などが女性に押し付けられなくなったなんて、どこの会社なのだろうと思うことがありました。明確なお茶当番がなくても、特に女性が少ない会社では、“女性のあなたがやってくれるでしょう”という期待があると思います。そのためなのか、時間ぎりぎりに出社したり(要するに、お茶が飲めるようにきちんと準備をしておかない)、湯沸しポットのお湯の量が少なくなっているのを無視するなんて、絶対やってはいけないことです。男性から「あのオンナ」呼ばわりされること必至でしょう。

[仕事に関して]
1.コピーなどの単純作業を女性にいいつける
2.男性よりパソコンが詳しいと疎まれる
3.会議で発言をしても却下される確率が高い
4.もしくは「本当にできるの?絶対?100%保障できる?」などと冷たくされることが多い
5.担当からはずされるか、そもそも担当させてもらえない
6.「素直じゃない」という評価基準がある(もちろん女性に対してだけ)

女性は男性のサポートという不文律が垣間見えてきます。でしゃばりオンナはリストラ対象です。

[その他いろいろ]
1.社内の男性とくっつけたがる
2.セクハラにあっている女性社員を無視する
3.25歳過ぎれば結婚しろだとか子供はどうするんだと言う
4.社内の男性と結婚したら女性が退職しなければいけない
5.妊娠したら退職しなければいけない

女性は社内の男性と結婚して退職するとか、妊娠がわかったら退職するといったシナリオが用意されています。また、セクハラなどを訴えるなど言語道断。その女性は厄介者として扱われるばかりでなく、自己都合退職させようと無理難題を押し付けたりすることでしょう。

もし、セクハラを訴えたことがあるとか、結婚した、妊娠した、育児休業から復帰したとすれば、リストラまではいかなくても査定の評価は低いものとなるでしょう。そこで上司からの評価は、“あらゆる面において協調性にかける”などという抽象的な言葉です。言葉は漠然としていますが、個人の性格面や生活面が“会社が期待しているような人物ではないよ”とか、“会社が期待している通りの働き方ができないじゃない”という意味で使われることがあります。

会社が、または上司がよしとする社員とは、“使える”社員です。いつのころからか、使うという言葉は人に対する評価の言葉となっています(個人的にはギャル語から発生したものだと思うのですが)。そのため、上司がある社員に対してや、同僚がちょっと仕事ができないと思われる人に対して言う言葉は、「つかえねぇ」になってしまいました。そのために、自分も「使える社員になろう」と思ってしまいがちです。しかし、自分が「使える人間になろう」と思うとき、それを「仕事ができる人間」であると思ったら、期待はずれでしょう。使える人間を裏返してみれば、使われやすい人間、すなわち、「いうこと聞く人」以外の何者でもないからです。ちょっと理屈っぽいかもしれませんが。

仕事ができない人を直接的・間接的にかかわらず、平気で「つかえねぇ」と言い切ってしまう。そんな状況をクサルほど多く見てきました。一般に“物”に対して「使えない」と思うとき、それは捨てるとき。ならば、人(者)に対して使うとすれば……その先は考えたくもありません……そう言われてしまったとき、その先に査定が控えているとすれば、本当に不安になることでしょう。使われやすい人間になることが、とりあえずの急場しのぎ……いや、訂正して……正しい選択かもしれませんね。

すべの会社がこうだと言い切るつもりはありません。中には本当に男女の差別なく、公平に査定している会社も多くあります。自分の状況をよく理解してくれ、それに見合うように仕事を配分してくれた男性の上司にも恵まれたことがあります。この方々には、今でも本当に感謝しています。それがなければ自分の今もないと言ってもいいくらいです。

しかしながらこのようなマイナスな感情を捨てきれない理由……それは、セクハラを相談したということから結局は「協調性がない」という“判決”を受け、徐々に仕事をはずされた上に「つかえねぇ」という呼び名をもらった結果、その影響でボーナスも減らされたという過去の経験のせいでしょう。関係のない今となっても、査定の季節はちょっとブルーになります。

セクハラ……そろそろこんな話題にも触れようかと考え始めています。どうなることやら……ちょっと不安を残しつつ、また来週もお付き合いください。


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年齢を重ねるということ
[2008/09/26]
内緒の理由
[2008/09/18]
ため息
[2008/05/01]
関わり方
[2008/04/17]
めざせよき母
[2008/03/27]
サービスと再就職
[2008/03/06]
とあるニュースが差別に思えて……
[2008/01/25]
女の腹
[2008/01/05]
坂戸恵美から江川綾子さんへ
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