先日、ドライブをかねて千葉県成田市にある成田山へお参りに行きました。初詣には関東周辺の方が多く訪れる有名な場所です。今回はそこにあるお稲荷さんへ商売繁盛を祈願することが目的でした。
9月の成田山は参拝客も少なく、近くに成田空港もあるせいか、外国からきた観光客の姿が目立ちました。
参道の両側に並ぶみやげ物屋には、だるまや招き猫の置物がずらりと並んでいます。参道となっている階段を上りつめると小さなお店があり、そこでお供え物の油揚げとろうそくを買います。それをお供えし、商売がうまくいきますようにとお願いして終了。初詣のときは50メートルほどの階段の下まで参拝客が並んでいましたが、この日は一組のお客さんとすれ違う程度であっけなく終わってしまいました。
ところで成田山といえば、売店が並ぶ広場の一角にある占いの店もよく知られています。10件程度並んでいますが、人気の占い師さんのお店には平日にも関わらず10人ほど並んでいました。かねてから私とパートナーは一度はここの占いに行こうと話し合っていたので、ある一軒のお店に入ったのでした。
その占い師さんは年配の女性でした。パートナーと私の生年月日を聞くと、二人の性格や相性を占いました。そして子どもの生年月日を言うと、子どもと私たちの相性も占います。占い師さん曰く、子どもの生年月日は意味があるそうで、特に最初の子どもは二人の仲を取り持つ運命なので、子どもが精神面で落ち込んだときは自分たちの振る舞いを見直してみるべしと。なるほど、それは思い当たるふしもあると過去のことをちらりと考えたりしました。
そして本題。仕事を独立した事に関して、独立した時期はよかったのかどうか、これからよい方向へ展開できるのかなど占ってもらいました。結果は、独立した時期は問題ないが、安定した生活を送るためには、まず二人とも家庭を大事にすること、と。なるほど、家の中が安定していれば確かに仕事もうまくいくような気がします。いいこと言うなぁ、と聞き入っていると、
「(パートナーは)夫として、父として、男として、(私は)妻として、母として、女として、ともに協力し合い、家庭を大切にするとよいです。各自、"それぞれの役割分担"があるということを肝に念じて生活してください。そうすれば仕事もよくなるでしょう。」
と、衝撃的な占い結果が……。なんだか有名な占い師のテレビ番組を見ているのか、それとも結婚式のお祝いスピーチを聞いているのか……なんだかそんな気分になってしまいました。当るも八卦、当らぬも八卦。だから、占い結果を信じる・信じないは自由だけど、占いの世界に男女の役割分担の概念があったことが衝撃的というか……。もしかして占いって保守的な思想なんでしょうか?と意地悪を言いたくなりました。
しかしよく考えてみると、雑誌やネットで見る恋占い、結婚占いなどは男女の役割分担を押し付けているものもよく見かけます。たとえば、料理をはじめとする家事をがんばればきっと幸せになれるでしょうとか。何気なく見るこの手の占いには、女性は女性らしくというメッセージが込められているものです。さもなければ、相手から嫌われてしまうぞ、と。
占いは統計であると、テレビで活躍中の有名な占い師は言います。ということは、男女の役割分担というのは、統計から導き出した幸せに暮らすための第一条件なのでしょうか?
今回、直に占い師の言葉を聞いて、占いとは一体何なのだろうか?という疑問が一層深まってしまいました。占いとは、男女の役割分担を行いながら生きることを最終目的とした個別のアドバイスなのでしょうか?
ある知人が言いました。「占いに左右されると、自分の目標が薄れてしまうし、自分で何かを決断することが無くなってしまう。占いに決断をゆだねることは、自分の行動に自信がないということではないの?」と。
そうかもしれません。今回、私が占いに行ったのは、自分たちの行動について自信がなくて、それが正しかったのか、間違いだったのかを確かめに行きたかったのかもしれません。私たちにとっては、ちょっとした人生相談だったのかもしれません。
当るも八卦、当らぬも八卦。占いの見すぎ、やりすぎにはご注意ください。占いは生年月日が必要ですが、もう一つ必ず判断材料にされるのが性別。男女を意識した思想なのです。ああ、罠だわぁ……。