北の湖が理事長を辞めたそうだ。力士に大麻の陽性反応が出たことの責任をとったとか。親方や兄弟子のリンチで、若い力士が殺された時は全く責任とらなかったくせに、大麻には責任をとるのか。暴力は文化だが、マリファナは重罪とでも? バランスが悪いんじゃないの。
一方。政治の世界はバランスだけをとっているようにみえる。高齢で元軍人で華やかさがない男(マケイン)に対し、若々しく美しく演説の上手な女の副大統領候補。若さと華やかさと勢いがある男(オバマ)に対し、中年で経験豊富で地味目な男の副大統領候補。そして、女もいれば、勢いのある華やかな男に、地味で着実な雰囲気の男と・・・バランスよい人材を揃えた自民党の総裁選候補者たち。そう考えると、社民党とか共産党ってバランスが悪いんだね。福島さんと辻元さんとか土井さん(辞めたけど)とか。志位さんとか志位さんとか志位さんとか(何人もいそう・・・)。偏っているね。だから、人気がないのかな。色んな人がいてバランスが取れていて偏りがない・・・というのが、人の共感を呼び、権力を集める術というものなのかしら。
それにしても、女、だ。女の存在感を勢いよく打ち出したアメリカの共和党と日本の自民党。そして、ヒラリーという女を敢えて封印したアメリカの民主党。アメリカと日本の女の状況はぜんぜん違うんだろうが、「女」という存在が、男の世界で一つの駒として有効活用されようとしている現状は、そう変わらないようにみえる。女を表舞台に登場させただけで、どこか「リベラル」な空気がただようような気配感、まだまだしっかり残っているものね。
それでも。そういう政治的な思惑があろうとなかろうと、女が登場してくると、女としてはやはり面白いのも事実。だって、これまでの人生で、権力者に自分の人生を重ねたり、考えたりさせられることなんて経験、あまりないものね。どうやったら北の湖に自分の人生を重ねられる? 赤ちゃんの時から相撲を見ている私だが、ダウン症の子供を抱き、17歳の娘の妊娠を祝福するアメリカ人女性の方が、まだ、重ねられる範囲というものでしょう。そして、こういう「生身の女の姿」というものを見せつけられると、いくら中絶を否定し、イラクへの攻撃を肯定する政治家であっても、彼女が生きてきた「女としての人生」にどうしても興味がわいてくる。
17歳の娘の出産と、さらに結婚までを公表し祝福する母。葛藤が全くなかったとは思えないのだけれど、娘の妊娠出産結婚までも、自分の政治生命に取り込んでしまうような母を、娘はどう受け止めてるのだろう。そんなことを考えてしまう。44歳で副大統領候補にまで“上りつめた”女性の夫は、油田の労働者で漁師でしかも体つきがよくてフェロモン出ているイケメンだが、二人にはどんな“力関係”があるんだろう。考えてしまう。ミスコン荒しだったという20代。美人で優等生の60年代生まれのアメリカ人女性にとって、フェミニズムはどういうものにみえるんだろう。彼女の母親は、父親はどういう人だったのだろう。考えてしまう。そしてきっと。これからこの人は、大変なバッシングに出会っていくのだろうと想像する。それは、いったいどんなバッシングになるのだろう・・・。女ならではのバッシングを、彼女はうけていくのだろうか。考えてしまう。
政界の力関係よりも、彼女がなぜ今その位置に立っているのか。
そういうことに興味を持たせる女の主人公の存在にワクワクするのは、私が女だからなのだろう。圧倒的に男が多い職場で女の主人公が権力を握り成功した例を、日本ではほとんどみない。だからこそ、女がどのように「上っていくか」は、興味深い物語なのだ。一方で、小池百合子氏のような日本の候補者に、あまりにも「女の物語」が露出されていないことを改めて不思議に思う。中絶のこと、小池氏はどのように考えているのだろう。ワーキングマザーについて、この人はどういうことを語っていたりするんだろう。環境とか防衛とかについては、時々見聞きするが、女の人生について、この人は口を開いたことは、あるんだろうか。口を開いたとたん、この人は、何かを失うと思ってはいないか。そんなことを疑いたくなるほど、この人は「女の人生」を背負っている気配を感じさせない。そうしなければ、日本では、あそこまで、いけないのだろうか。
正直、マケイン候補のこともオバマ候補のことも、私にはよく分かっていない。チェンジチェンジと繰り返すオバマは、小泉のようにもみえるしな。信じてよいのか、全くわからん。同じように自民党がいいのか、民主党がいいのかも、よく分からない。政策にはもちろん違いはあるんっだろうが、どうしても同じように見えてしまうから。それより、ある組織の中で、どのような女がどのように声をあげどのように生きどのように上り詰めようとしているのかを見ることの方が、よほどその“組織”を見せつけられるように思う。その組織の本音を見せつけられるように感じる。それはきっと、“女”という駒を使う男たちを、たくさん見てきたからだと思う。そんなことを考えながら、今日もニュースに釘付けだ。
ものすごく部外者な感覚で、大統領選挙も、そして今後の小池氏のことも、私は楽しみでいる。