第79回:【小説】愛は、世界を救う【ツヅラカヅサ】

2012年1月22日

第79回:【小説】愛は、世界を救う【ツヅラカヅサ】

ご無沙汰いたしました。ビアチカです。
今年初のビアチカ作品はツヅラカヅサ作ファンタジー小説です。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。


愛は、世界を救う 
ツヅラカヅサ

舞台は、剣と魔法のファンタジー世界の、人間の暮らす一番大きな都市・聖都から遠く離れた、地の果て。
凶悪なモンスターがさまよい歩く不毛の荒野、延々と続く毒の沼地、竜が巣を掛ける断崖の霧山を越えた先にある難攻不落の城の中。今までに生きて戻った者はいないとされるこの地に、打倒魔王を掲げて一人の勇者が踏み込んだ。
並み居るモンスターの牙をくぐり抜け、迷路のような構造の城内を下へ下へと何層も降りてゆくと、光も届かない地下に大きな広間が現れる。ここが、魔王の居城の一番深部、玉座の間である。
天井は見上げるほどに高く、それを支える柱は数え切れない。荘厳なまでの空気が流れているが、それは決して神聖なものではない。装飾品一つ取っても禍々しい意匠の細工が施されており、壁や床は闇色の石材で統一されていた。
その黒い広間の真ん中で、銀の剣が青白い火花を散らして黒い爪を弾く。その度に激しく金属がぶつかり合う音が辺り一面に響き渡った。
方や、長く伸ばした黒い髪を編み込んで頭に巻きつけ、白銀の鎧を隙無く着込んでいる女騎士。彼女の振るう銀の長剣は青白い軌跡を描いて、闇の中に沈みそうな広間にかすかな光を生む。
もう片方は、紫の瞳に白い長髪をなびかせる年端も行かぬ少女である。華奢な身体にコウモリのような大きな黒い翼と爬虫類のような黒い尻尾を生やし、薄く黒いチュニックをひるがえし鋭い爪でよどんだ空気を引き裂いていた。
「強くなったのう、勇者様」
せせら笑う調子と共に、少女が火炎の塊を宙から召喚して投げつける。
彼女はこんな外見をしているが魔王と呼ばれる存在である。名をネリアと言った。対する勇者様は、フェズと言う。
剣と神への祈りで戦うフェズに暗黒の力を源とする魔法でネリアが対抗する。双方、実力は互角。過去に何度か剣を交えているが、未だ決着がついたためしがない。
「ネリア!今度こそ貴様を封印する!」
火球を避けて、フェズが腰につけた小さなカバンから数本のビンを取り出した。紫、緑、赤の鮮やかな液体が半分ほど入った試験管のような形のガラスビンを、魔王の足元目掛けて投げつけた。
「また聖都の神官どもの新発明か!お前も懲りぬな!」
何の説明もないまま出立間際に渡された対魔王用アイテム。過去に数種類チャレンジしてはいるのだが、今までに効いた試しもない。ダメで元々の行動だったが、やはり今回もネリアには何の変化もない。ほんの瞬きする間だが、貴重な時間を失った苛立ちにフェズは小さく舌打ちをした。
「なればこの剣で決着をつけるまで!」
白銀の剣を胸の前で捧げ持ち、神の名を唱えて加護を祈ると、精霊が剣の上に降り立った。銀の剣が薄い金色の光を被せたように光を放つ。それを突きの形でしっかりと構え、ネリアの胸目掛けて全体重をかけ黒曜石の床を蹴る。神の加護により格段に速さの増したフェズの剣を避けきれず、ネリアの肩口にぱっくりと大きな傷口が口を開けた。青い色の体液が腕を伝い、地面に滴り落ちる。
「これが、神の慈悲だとでも言うのか」
出血の様子からすると結構大きな傷なのだが、痛みの感覚はなかった。フェズの施した法術のせいかと、ネリアは嫌悪に顔をゆがめた。
「…許さぬ」
怒りにどす黒いオーラを撒き散らしながら、ネリアが手持ちの魔法で一番強力な技を繰り出そうとした、その時。
ネリアの足元から光の紋章が浮き上がる。つる草が互いに絡み合って上へ上へと生えるように、瞬く間に魔王の背丈ほどの魔方陣が宙に浮かび上がった。光の出所は、先程フェズが投げた薬ビンの残骸が作る水溜りからである。
「な!?」
「…目標の一部を取り込んで発動する術だったのか…」
光のつるが、ネリアの細い足首に絡み付く。ネリアが振り解こうともがいても、光は瞬く間に上へと這い上がり、驚愕に開いた唇からネリアの体内にするりと入り込んだ。
固唾を呑んでフェズが成り行きを見守るうちに、ネリアが膝を震わせてその場にしゃがみこんだ。喉を押さえ薄い背中を震わせ、入り込んだ薬ビンの術を打ち消そうと懸命の努力をしているようだが、その劣勢は傍から見ているフェズにも明らかだった。
「ぐ…ッ…ぅあ…」
苦しげな呻きと共にネリアの呼吸が荒くなる。薬ビンの術は確かにネリアに影響を与えているようなのだが、致命的なダメージを与えているようには見えない。術の結果を見届けたかったフェズだが、このままネリアに回復されても面倒なので、動けない状態のうちにとどめを差すことにした。
自分の肩を抱いて俯くネリアの背後にそっと足音を忍ばせて回りこみ、金の光がかかる剣を振り上げる。そのまま一気に細いうなじを狙って振り下ろす。しかし、その動作は最後まで完遂できなかった。
「…っ放せ!うわっ」
ネリアの尻尾が、フェズの左足首にしゅるりと音を立てて絡みつく。思いのほか強い力に引っぱられて、フェズの上体が後に揺れた。とっさに剣を床に突き立て、杖代わりにバランスを取ったが、この瞬間に生まれた隙にネリアが飛びついた。
不安定になったフェズの脚にすがりつくように全体重をかけ引き寄せると、バランスを崩されたフェズの身体がずるりと床に倒れこんだ。まだ身体が思うように動かないのか、這うようにしてフェズの上に跨って馬乗りになる。よどんだ紫の瞳でじっとフェズを見て、ネリアが先端の二つに割れた舌で唇をちろりと舐めた。
華奢なネリアの体重自体は振り落とすのに苦でもない。しかし、避ける場所が制限されてしまう今の状態では、何か術を放たれれば直撃する可能性が高い。
息を詰めてネリアの出方を窺ったフェズの身体の上で、あろう事かネリアは薄いチュニックの襟首に爪を引っ掛けて軽く引き下ろした。絹の引き裂かれる音と共に、ネリアの白い肌が暗闇に浮かぶ。まだなだらかな胸の曲線も、その先に色づいた桃色の乳首も一瞬にして露わになる。
「な…!」
はあ、とネリアが熱い息を吐く。跨った腰を軽く浮かせてゆるく動かすと、フェズのまとう甲冑の冷たい金属がネリアの淫核を刺激した。絶句するフェズの上で、濡れた音が響きはじめる。
「は、はっ…はぁ…ん、ぁあ…」
ネリアの頬が桜色に上気する。あまりの状況の変化についてゆけず、フェズはネリアを胸の上に載せたまま言葉をなくして固まった。
フェズの困惑などお構いなしに、ネリアは肉付きの薄い胸の先を指先でいじりながら腰を振る。しかし、快感が足りないらしい。恨めしげな流し目でフェズを睨むと、細い腕を伸ばしてフェズの白い頬を挟み込んだ。
ひんやりと冷たいネリアの手の平の温度に、フェズの金縛りが解ける。はっと自分を取り戻した時には、ネリアの唇がフェズのそれに重なっていた。ネリアの薄い唇は、火のように熱かった。
「んむ…っ…うぅ…」
何度も角度を変えて唇が触れあい、たまに深くネリアの二つに割れた舌が入って来る。最初は頑なに拒んでいたフェズの唇を、ネリアの舌が舐め溶かす。頬を押さえていたネリアの手が降りて、器用に、そして静かに甲冑の留め具が一つずつ外されていった。
フェズの口腔がネリアの長い舌で犯され、その意識がもうろうとしてくる頃には、フェズは甲冑の上半分を取り去られていた。甲冑の下に着込んだ鎖かたびらもいつの間にか脱がされ、肌の上に直接まとった麻の肌着の紐がいともたやすく抜かれる。
既に布の上からフェズの豊満な乳房はネリアの冷たい手によって弄ばれていたが、実際に大きく開いた襟元から入ってきた素手の感触にフェズは小さく身を震わせた。襟元の切れ込みが深いこの肌着は、紐を全て抜かれた事によってフェズの大きな胸を露わにしていた。そこに、ネリアがしゃぶりつく。
芯を持ち始めた白い乳房を捏ねながら先端を甘く噛み、舌でねぶり、強く吸う。珊瑚の色に充血した先端がふるふるとふるえてネリアの唾液に濡れて光る。色事の経験のない処女騎士は、未知の快感が身体の中を貫き、声が溢れ出そうになるのを必死の思いで堪えていた。
「クク…我慢なぞ…せずともよい」
フェズが理性を手放すまいとしているのに気がついて、ネリアが魔性の笑みをこぼす。
にゅる、とネリアの背後で尻尾が怪しく蠢いたかと思うと、巧みな動きでフェズの唇を割って口内へ侵入した。細い尻尾の先でフェズの舌をまさぐりながら、口腔内の敏感な箇所を攻め立てる。飲み込めない唾液がぐちゅぐちゅといやらしい音を立てて、ネリアに更なる興奮をもたらす。
そのうちに、フェズの口の中に甘い味が広がった。淫魔が好んで使うとされる相手の理性を奪い去る体液だと、今のフェズが判断できるはずもなく、飲み下したそれがじんわり下腹を熱く焦がし出す。乳房を巧みにいじられ、口内を犯されたフェズの態度が徐々に変わってきた。まだ甲冑をつけたままの下半身をよじり、熱に潤んできた瞳でネリアを見つめた。
「あつ…い…」
 熱に浮かされるままに、フェズは肌着を大きくはだけて肩までむき出しにする。ついで、腰と脚の部分の金具を手早く外し、装備していた白銀の甲冑をかなぐり捨てる。あっという間に下半身も下着一枚を残す姿となった。しかし、経験がないのでそれからどうしていいのか分からない。
もじもじと膝を軽く擦り合わせて熱の波をこらえていると、ネリアの華奢な指先がするりと腰の紐を緩めて中へ入ってきた。なめらかなフェズの肌を楽しむように下腹を撫で、足の付け根の肉感を楽しみ、焦らすように茂みを掻き分けて冷たい指先が侵入してくる。大陰唇の際を触れるか触れないかの高さで思わせぶりになぞられて、フェズはきゅっと身を縮めた。ネリアの指は、構わずに肉芽を摘み上げる。
「んぅ…っ」
 数回、フェズの肉芽を指先でこね回すと硬さを持って勃ち上がる。その上に被った皮を丁寧に剥いて、コリコリと弄ぶとフェズの息が弾んでくる。今まで濡れた事のなかった蜜壷から、愛液がじわりと溢れ出した。
「っ、あぅ…ああっ…あぁぁ」
 経験のない快感に押し流されて、フェズの意識が軽く弾けとんだ。しばらく下半身がびくびくと疼く余韻を味わって、フェズはネリアがまだ満足した顔をしていないことに気がついた。
 フェズが倒れこんだ傍で尻を高く上げ、自分の尻尾を股間に挟み込んでスライドさせて快感の頂点を探している。尻尾は既に愛液でぐちゃぐちゃと卑猥な音を立てているが、まだゴールは見えないらしく、ネリアは眼を閉じてもどかしそうな表情を浮かべていた。
 その無防備なネリアを、後からひょいとフェズが抱きかかえた。いきなりの事に驚いてネリアは紫の瞳を見開いたが、正面を向きあう形でフェズの太腿の上に降ろされ、緩く抱きしめられた。そして、恐々としたぎこちないフェズからのキスがネリアの唇を濡らす。
 二人は互いの乳房を弄りながら、長い長い口づけを交わした。自然に蠢くネリアの腰がフェズの太腿に擦り付けられて床を濡らし、ぎこちないフェズの指先が薄い胸の肉に触れ小さく盛り上がった肉を緩やかに愛撫した。吐息が粘液の音に混ざって、世界はそれだけで満たされた。
その、ネリアの胸を弄ぶフェズの指先が、ある一瞬違和感を覚えた。
比較しようにも自分の感覚のことなので、気のせいかとその考えを頭の隅に追いやろうとして…キスの唇を外し、目視で確認するとそれは確かに増えていた。
「ネリア…お前成長して…!」
「…何だこれは…」
 胸の量が増えただけではない。目前の少女は、今や人間にして五歳ほど時間が進み形の良い乳房と見事にくびれた曲線を持つ身体に変化していた。
「吸うと…大きくなるのか…?」
 折角触り心地の良さそうな乳房があるので、先ほどネリアから受けたような愛撫を再現してみることにした。
乳首の先をぷるぷると弄りながら揉みしだいて唇と舌で嬲ると、芯を持って勃ち上がった乳房が、心なしか少し手から余るようになった気がする。そのまま夢中になって白い乳房を弄り、吸い、転がしていると、フェズの腰の動きが一層早くなってくる。
「んぅ…っ…あっ、あん、ぁあっ、やっ」
 少女の身体より今のほうが感じるらしく、ネリアの声がフェズの頭上で上がりはじめる。揺れるネリアの乳房は、確実に先ほどより大きくなってたわわに揺れている。ネリアの乳房を攻撃することだけに集中していたフェズだったが、ある一瞬、ネリアに優しく押し倒された。驚いて覆い被さってきたネリアを見上げると、二十代前半の色気に溢れた淫魔の顔立ちになっていた。
「フェズ…一緒に」
 ふっくらとした官能的な唇と生き物のようにうごめく舌が、フェズの口を一通り犯していく。頭が白くなるくらいの快感を貰って、フェズは大人しく床に転がった。そのフェズの片足を持ち上げて、ネリアが互いの陰部をぴったりと合わせるように腰を動かす。濡れて温かく息づいたそこは、触れ合うとじゅぷじゅぷと汁気の多い音を響かせた。互いの淫核を微妙な振動で押し付けあうと、快感が再びフェズの背中を走ってゆく。律動は次第に早くなり、フェズとネリアの嬌声が徐々に短く高くなってゆく。
「あんっ、ああっ、あぁっあっ」
「あぁっ、ああっ、あっあ」
聴覚のもたらす刺激と下半身の熱に追い立てられて、フェズは再び絶頂を迎えた。
今度は、ネリアも共に。
知らぬ間に繋がれていた手はしっかりと絡み合い、果てた後もずっとそのままだった。
 
 
後日。魔法研究の第一人者でもあるネリアが床に残ったガラスビンの残りから分析を試みた結果、彼女に掛けられた魔法は「感情を違う方向へ同じ分量だけ向ける」という魔法だったという。ネリアもフェズも、互いの事は強く意識していたのでこのような結果になったらしい。ただし、感情の方向がどこに行くかは運次第であり、今回のことはあくまでも神のいたずらだ、と言う。
魔法の余韻が未だにあるのかは分からないが、ネリアはフェズを放そうとはしなくなり、代わりに人間界への侵攻はぴたりと止んだ。
世界は、平和になったのだ。
 
 
――魔王城からの帰還者は、未だゼロのまま。

<終>

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第56回でご好評戴きました、サンフランシスコ在住の
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次回はローション編その1をお送りします。

新キャラ、アシスタントのみのりちゃんも登場です!

どうぞお楽しみに!

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レズビアンエロチカ プロフィール

レズビアンエロチカプロフィール2009年4月レディコミ漫画家水月モニカと筋肉系おっぱい漫画家S,夜紫蛇により結成された漫画、イラスト、小説、動画などのマルチメディアエロチカグループ。
表現のリミッターを外し己の欲望のままに突き進み、熟れるまんことゆれるおっぱい、 ぶっちゃけ子宮に響く表現をこよなく愛する華劇派集団。 「レズエロ」の様々な楽しさを広め「レズ」という言葉を女自身の手に取り戻すべくがんばります! 現在ホームページとオフラインイベントにて活動中。 2009年8月現在メンバーは19名の様々なセクシュアリティの女性。
■レズビアンエロチカURL: http://lesbianerotika.skr.jp


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