映画公開で話題の『セックス・アンド・ザ・シティ』。ドラマが評判となっていた頃から「見たいな〜」とは思っていたのですが見る機会がなく、いまだに一話も見たことがありません。映画はドラマ版を見ていなくても楽しめるらしいので、先にスクリーンで見ちゃおっかな!なんて考えている今日この頃、雑誌やネットで見かけるSATC関連記事には割と目を通しています。
そして私は、ある記事にたいへん驚きました! 週刊朝日の記事です。手元にもう雑誌がないので記憶だけで書きますが、記事の内容としては、「あなたの妻はこんな物語に夢中になっていますよー」という切り口で世のお父さんたちにSATCのストーリーを教える、みたいな感じだったかと思います。それは、まぁ、どうでもいいのです。私が驚いたのは、記事に登場人物である女性4人の性経験人数が記されていて、その数にでした。
一人は「∞」でしたが、ほかの3人は、14人、17人、18人……。
えっと…、現代ニューヨークを生きる「奔放」な女性たちの恋愛やセックスを本音で描いた物語、なんだよね? 登場人物たちは30代、40代? いかんせん見たことがないから微妙に確信が持てないんだけど、そういうドラマなんでしょう? だとすると、30代で10人台の経験人数というのは、はたして「奔放」なのか…?
「…………………………………」
雑誌を開いたまま暫し固まった後、慌ててPCの前に座り、グーグルに「経験人数」と打ち込んで検索してみました。そこで私はさらなる衝撃に打たれることとなるのです!
ネット上には、「恋人に過去の人数を正直に伝えるべきか?」「彼女の経験人数が●人と知ってショックを受けている」等々、経験人数に関する悩み相談を寄せている人がたくさんいました。そして、それぞれにコメントもしっかり付いていたのですが…。
「二桁は嫌です」
「5人以上だとひく」
「7人以上だと多いと感じます」
「…………………………………」
ガーーーン!って感じ…。それがマジョリティの感覚なのでしょうか? 本当に? …まぁ、書いている人の年齢がわからないし、ネットに匿名で書き込む人々がマジョリティといえるのかどうかもわからないのですが、それにしたって……。二桁は多いのか……。へぇ……。
性の健康に関わる仕事をするようになってから、さまざまなデータを目にする度、少々疑問を感じていました。たとえば、経験人数とクラミジア陽性率の相関を見る場合など、経験人数の区切り方が「1人/2人/3人/4人以上」だったりするわけです。それが「1年間で」という場合もあり、それだったら理解できるのですが、初経験から数えての人数だったりすると、「4人以上って、ちょっと乱暴な括り方じゃないかな〜。まぁ、若い人のデータだからいいのかな〜。でも大学生とかはさ〜…」と思っていたのです。でも、どうやら私が間違っていたのですね…。性経験の多い人は「4人以上」で括ってしまっていいのか…。
ああ、そういえば。私がお手伝いしている性感染症検査・相談室では、検査前のアンケートに過去の経験人数も記入してもらいます(どうしても書きたくなければ空欄でも可)。私はアンケートを毎回見るわけではないのですが、ふと目にしたとき、2〜5人くらいの数であることが多いのです。もちろん中には何十人という人や三桁という人もいますが、大多数は2〜5人。私はそれを、「性に慎重で真面目な人だから性感染症のこともちゃんと考えて検査に来るのだな」と捉えていたのですが、そういうことじゃなかったのかも。単に、一般的にそれぐらいの経験人数の人が多いってことなのかも…!
SATCをきっかけに、自分の認識の大いなる間違いを突きつけられて、くらくらしています。でも、おかげでちょっと、「ああ、もしかして、そういうことなのかも…」と気付いたこともありました。次回、その話をしたいと思います。