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「はじめに」
こんにちは。いつもご愛読、感謝!
今週からサカイのコーナー、リニューアルでございます。
先日、北原氏から、「今のつまんないから前のに戻して」という意味のことを、もっ
とやさしく、角の立たない言い方で言われてしまったのです。(うそです。ごめんな
さい。みのりさんは普通に優しい人です。言葉に感情はこもらない方ですが)
ナンシー関さんが亡くなられ、みのりさん曰く、テレビコラムは数あれど、読むに値
するものは一つもないと。ホントに、「今の若い女はけしからん」程度のことしか書
けないオヤジばかりだもんね。そんなわけで、ナンシーとはまたちょっと違う視点で
はあるのでしょうが、私、サカイが再びテレビにツッコミを入れることに致しました!
実は、「週刊ワイドショー」をやめて、「名作を疑え!」にしたのは、テレビネタだ
と旬が短いけど、「名作」と呼ばれるものだったら、普遍的なテーマなので、原稿が
たまったら、どこかで本にしてくれるかも・・と、イヤラシイ事をもくろんでもいた
のですが、当てが外れました。でも、世の中にはツッコみたい対象がたくさんあるの
で、これからは、テレビだけにこだわらず、いろいろなジャンルにツッコみたいと思
います。しばらく隔週連載でしたが、今回からはまた、週刊に戻ります。
ナンシー様の足元にも及ばないのは重々承知ですが、少しでも近づけるよう、日々努
力して行きたいと思っておりますので、みなさま、応援よろしくお願いいたします。
タイトルは、「棚の上からコンニチハ」です。
「真珠夫人」が終わった・・・・。あたしは、以前から書いているように、「昼メロ」
の類には甘い。つーか、ビデオに撮ってまで見たりもする。もちろん、納得のいかな
い展開だらけだ。根底に流れる古くさい価値観(今回の場合、主人公の処女性に必要
以上の意味が付されてるとことか)にも、ついていけない。しかし、昼メロの場合、
ついて行かなくて、よいのである。おかしなセリフ回し、過剰な演技、強引な展開に、
「おいおいおい・・」と思いながらも、傍観者として、楽しんでいればよいのだ。月
9のように、「キムタクはかっこいい」という共通認識がないとたるくて見てられな
いドラマとはわけが違う。
ストーリーをおおまかに説明すると、昭和初期、どこぞのお嬢様である主人公、瑠璃
子には船舶会社の社長の息子・直也という婚約者がいたが、別の男と政略結婚させら
れてしまう。しかし、瑠璃子は直也への愛を誓っているので、夫には指一本触れさせ
ない。で、まあいろいろあって、瑠璃子は未亡人になるのだが、これまたおきまりの
パターンで二人は延々とすれ違い、瑠璃子は娼館を経営したりもするが瑠璃子本人は
処女のまま。ナンシー関が週刊文春でうまいこと指摘していたとおり、一言で言えば、「主人公・瑠璃子の貞操危機一髪物語」なのである。
瑠璃子は、処女のまま娼婦になった夕子ちゃんという子を、「直也さんと出会った頃
の自分」と重ね合わせ、特に目をかけていた。そこで、夕子の水揚げ(最初の客取り)
を、直也に依頼する。「夕子ちゃんをあたくしだと思って・・・抱いてちょうだい!!
」瑠璃子は夕子に自分の若い頃の着物を着せ、直也からプレゼントされた処女の象徴
である、真珠のネックレスを付けさせる。夕子ちゃんは、なんの文句も言わない。自
分の意見などない。なぜなら、雑魚キャラだから。直也は、すっかりその気になって、
「瑠璃子さん・・・」とつぶやきながら夕子を抱く。それを階下で見守る瑠璃子は、
すっかり興奮して「あたくし・・・たまらないわ!」と、自室に戻り、オナニーを始
める。(このあたりの展開こそ昼メロの醍醐味)
雑魚キャラの夕子は、その後、普通に客を取っていたが、ある日、妊娠していたこと
がわかる。「直也さんの子ですわ! だって・・あたし、直也さんの時は始めてで何
もわからなかったけど・・その後はきちんと洗浄してましたもの!」
え?意味が分からない・・・。そして物語は第三部へ。あれから数年後。夕子は雑魚
キャラらしく、産後の肥立ちが悪かったため、あっさり死んでいる。瑠璃子は、夕子
の子どもを、一人で育てている。「夕子の子」という言い方はしない。その子どもは
あくまで「直也の子」なのだ。そして、その子が男の子だったため、また、直也自身
にも子どもがいなかったため、直也の子・マサルを巡って、直也一家と、瑠璃子との、
マサルの奪い合いが始まるのだった。
この、第三部だけは、あたし、いまいち、楽しめなかったのだ。だって、マサルが、
直也の子である可能性は、ものすごく低いじゃん。それなのに、直也の両親も、すっ
かり爺婆ヅラして、「マサルはうちの跡取りなんだから!」と、強引な手を使ってま
で、瑠璃子から引き離す。
「真珠夫人」のストーリー展開のパターンとして、「誤解が誤解を生み(たいてい瑠
璃子さんはもう処女じゃないという誤解)」「直也と瑠璃子は疎遠になるが」「おせっ
かいなキャラが誤解を解いてくれ」「めでたしめでたし」というのがある。これが、
何度も何度もも繰り返される。だから、マサルの父親が誰だかわからない。というネ
タで、また一波乱あるはず・・と思って期待してたのに、この「マサル問題」には、
最後まで触れずじまい。「母親が娼婦」という、直也の父親が知ったら青筋たててツ
バ飛ばして怒りそうなネタも、最後までばらされずじまいであった。「血は水より濃
いのね〜。マサルったらあんなに直也さんになついちゃって」これで終わりだ。
たとえ、瑠璃子が直也のために処女を貫こうが、それはその人の勝手だ。時代も時代
だし(最終回の一話前で二人は結ばれる。この時瑠璃子、38才)。他にもいろいろ
おかしなエピソード(主に森下涼子関係)はあったが、ギャグとして楽しめた。しか
し、生でセックスしたら、どんな人間だって、妊娠する可能性はあるでしょ〜? 昔
(って言っても東京オリンピックの頃)は誰が本当の親かなんて、こだわらなかったっ
て事? それにしては「跡継ぎ跡継ぎ」うるさいし。「夕子ちゃんは特異体質」なわ
けないし。いくら強引な中島文博脚本とはいえ、これはひどいよ・・。
しかしガマンして見続け、最終回間際、ようやく直也と結ばれる(結婚する)ことに
なった瑠璃子はなんと末期癌の宣告をされてしまう。これまた昼メロの王道でいいや
ね。きっと最終回は直也の腕の中で瑠璃子は死ぬのね・・と思っていたら、ラストシー
ンは、二人の結婚式で幕を閉じた。二人に、未来はないかもしれない・・・でも、君
と結婚したい・・・。という、決して主人公の死という、お涙ちょうだいに流れない、
美しいラストであった。
と、ちょっと評価してみたが、ひょっとして、視聴者によっては、「結婚式」という
のは「人の生き死に」と同じくらい涙を誘うシーンだったのではないか。あのラスト
シーンは巷でかなり好評だったみたいだし。あたしには、「瑠璃子の処女の価値」と
同じくらい、特別共感できないシーンであったのだが・・(他人の結婚式で泣ける人っ
て、あたしとは心底気が合わないだろうなあと思う)。と、いうことは、「マサルは
直也さんの子ども」というのにも、何も引っかからずに、受け入れることが出来た視
聴者が、いたという事だろうか? 未だに膣外射精を避妊だと思っている人って、い
るみたいだしね。
まとまりないですが、今回は性教育ってとっても大事。というお話でした。
余談ですが、前クールは、最終回に結婚式を持ってくるドラマが非常に多かったよう
ですね。ジューンブライドって、未だに有効ってことか。てゆーか、マインドコント
ロールしようとしてる? 別にいいけどね。本人達が幸せなら。しかし「披露宴黒字
化計画!(結婚式情報誌iウエディング広告より)」ってのは、いくら何でも図々し
すぎじゃない?「幸せのおすそわけ!」ってだけでもキモイっつーのに。
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