第14回 「フライング・ボーイズ」吉本仕事ですもの。



フジテレビの昼1時半が「はるちゃん6」になってしまったので、しばらく帯ドラマ 見るのはお休みね〜。と思っていたら、「週末婚」(by内舘牧子)の再放送が始まっ た。くそう。つい見ちゃうじゃねえか。しかし、夜のゴールデンタイムは、スペシャ ルばっかで見るものがありませんね。って、本当は仕事しなきゃいけないんですけど。 行き詰まってるからテレビに逃げてるんですけど。

今回のスペシャルドラマ、「フライング・ボーイズ」だって、特に期待してたわけじゃ ないよ。だってさ、メインキャストが吉本興業のお笑いばっかなんだもん。「明日が あるさ」なんだもん。でもね、「つぶれそうな航空会社が大手への対抗策として、女 性をターゲットにしたスチュワード(男のフライトアテンダント)専用機を作る物語」 と聞いたらアンタ、「明日があるさ」よりはマシかもって思っちゃうじゃない?

片平なぎさ演じるカリスマ経営コンサルタントが、第一期スチュワード候補として選 んだのは、遠藤章造(ココリコ)、山本圭壱(極楽とんぼ)、山口智充(DonDokoDon) 、平畠啓史(DonDokoDon)の4人。彼らは見た目が良いわけでもなく、社内でも有名 な落ちこぼれ。しかも、それぞれ私生活に問題があったり、コンプレックスを抱えて いる(「フル・モンティ」ですね)。そんな彼らが選ばれ面白くないのが、東幹久率 いるエリートハンサム4人組。彼らは、自分たちこそスチュワードにふさわしいと、 自分たちも研修に参加させるよう上司に申し出る。そして、研修期間後、乗客の投票 による上位4名を正式採用することになった。エリートハンサムVSダメ男、本当に スチュワードにふさわしいのはどっちだ・・?

ここまでのあたしの感想。へ〜え。今時は男にとってもフライトアテンダントって憧 れの職業なんだあ。てっきり「あんなもんホステスじゃねえか! 男のやる仕事じゃ ねえよ!」って言うかと思ってたのに、エリートは選ばれずにくやしがってるし、ダ メ男は「俺達には無理だよお〜」って弱音はいてるし、いや〜、あたしのほうが遅れ ていたね〜・・・。しかし、片平なぎさの真意はなんだ? ハンサムよりブサイクの 方が、もてたことがないから女に強気に出たり、優位に立ったりしなさそうってこと か? でも、そういうもんでもないよなあ・・?

地上での研修が終わり、実際にフライトに出る8人。なんでもてきぱきこなすハンサ ムに比べ、ダメ男達は失敗ばかり。ところが、ダメ男達にはそれぞれ特技があった。 遠藤は乗客のおばあさんが肩をさすっているのを見て、特技のマッサージをしてあげ る。すると、他の乗客も「私も私も」と言いだし、遠藤は大人気。山本は、ゲームボー イが壊れたと言って騒ぐ子どもの所へ行き、ゲームボーイを直してあげる。彼は機械 オタクだったのだ。山口は、飛行機の中で騒ぐ迷惑な子ども達を静かにするために、 得意の手品を披露。子ども達は彼の芸に見入る。ケーキ作りが得意な平畠は、「リン ゴが食べたい」と騒ぐ子どもの親に「切ってくれません?」とリンゴを差し出され、 それを飾り切りし、キレイに盛りつけ、子どもを喜ばせる。すると、他の乗客も「私 のも頼むよ!」と、お菓子や果物を彼に渡す・・。ダメ男4人はみごと、乗客の指示 を得、スチュワードに選ばれたのでした。片平なぎさはようやく彼らを選んだ理由を 話す。「ただ見た目がよい男を配したのではすぐに大手にマネされてしまう。私は、 我が社にしかできない、エンターテイメント空間を作りたかった」のだと。

あたしの感想。おい! なんつ〜ご都合主義だあ! こんな脚本がなぜ許される? 遠藤! てめえは乗客全員にマッサージする気か! ほかにもたくさん仕事があるだ ろう! 残りの3人! 女性がターゲットだろ? なんで騒ぐ子どもにしか応対して ないんだよ! だいたい、機内で一番迷惑がられるのは酔っぱらいオヤジだってのは 有名な話じゃん! なんでそういうのが一人もでてこないの? NHKの新連ドラ 「まんてん」ですらちゃんと迷惑オヤジがバスガイドにからんでたぞ! こんな特技 なんかより、きちんと仕事をこなせるハンサムの方が、よ〜っぽど役に立つし、女性 は喜ぶと思うのだが・・・。

スチュワード専用機初フライトの日。クライマックスなので案の定彼らの飛行機は電 気系統のトラブルに巻き込まれ墜落寸前。燃料があと5分しか持たないから不時着す るって機長が言ってんのに、山本は制止も聞かず一人で勝手に修理し始める。動揺す る乗客に、平畠はきちんとした説明もせず、「本日はお客様に特製ケーキを用意いた しました」だと。そんな悠長にケーキなんか食ってられるか。ケーキって言えば女は 黙ると思うなよ。遠藤は乗客の緊張をほぐすためにマッサージ。山口はモノマネショー 。お前らもシートベルト締めて座れ!

あ、ストーリーを説明するだけのはずが、私情が混ざってしまった。で、燃料が後5 分しか持たないはずだったのに、山本のおかげで、なぜか飛行機は無事成田まで引き 返すことが出来たのでした・・。めでたしめでたし。

「明日があるさ」よりはマシどころか、この安易な展開、まんま「明日があるさ」。 これは「女性のための」ドラマではなく、「ダメ男」に「君にも何かできるよ!」っ て、勇気づけてやるためのドラマなのでした。脚本家、やっぱり男だったし。吉本興 業だからって、このベタさって、アリなんですかね。片平なぎさがダメ男達を「そう じゃないのよ〜! あんたたち! 女が求めてるのはね〜!」とか、ビシビシ鍛えて くれたら、もう少し面白いドラマになったと思うんだけど。

それから、こまかいことだけど、もう一つ。山本がスチュワードになる決心をしたの は、同じくフライトアテンダントの上原多香子に憧れてのことだったんだけど、彼女 が男の車に乗り込むのを見て、山本はあきらめる。しかし、ラストシーン、振られて もいいからと、上原に告白する山本。「あなたのこと、好きでした。けど、いいんで す。彼氏といるとこ、見ちゃいました」それに対して上原、「え? もしかして、お 兄ちゃんのこと?」

いいかげんにしろ〜! もう、「恋人かと思ったら兄弟だった」っての、禁止しろ!! ! あと、「料理をしていて砂糖と塩間違える」とか「妊娠したのに階段から落ちて 流産」とか「社会に不満を持つ若者が道ばたでピストル拾う」とか「刺されたのに次 のシーンではピンピンしてる」とか、テレビ局と出版社で協定作って禁止しろ!(昼 メロは例外としてこれらのシーンの使用を認める)

・・脱線しました。純粋に「女性のために」作られて、成功したドラマは「アンティー ク」くらいだろうか。いい男と、おいしそうなケーキ。でもあれも、個々のエピソー ドはいやんなるくらいベタで、あたしには面白くなかった。病気の女の子を喜ばせる ためのケーキ。とかさ。「アンティーク」を目指して失敗したのが、「ランチの女王」 なわけだが、あれは竹内結子のせい。あの手のタイプは男には好かれるだろうが、女 には受けないもん。顔が派手でないかわいい女の子が、元気にがんばる(しかもおせっ かい)けど、ドジで失敗ばっかり〜。な感じ。そんな竹内がいい男達になぜか優しく されてたら、そりゃ女は見ないよ〜。「アンティーク」にも小雪演じる女キャラがい たが、ほとんど蚊帳の外で、いい男を手玉に取るわけでもなかったからね。やおいな らやおいに徹しないと!

本当にあたし達向けの面白いドラマが作られる日はいずこ? あたし達に、明日はあ るか? 「明日があるさ」なのは、男だけなのか?

↓ここから下は暇な方だけ読んでください。宣伝ですので。

「ベタ」なものを憎んでいるあたしではあるが、「ベタな物語」が、書き手にとって 楽ちんで、しかも、大衆に受けるということくらい、わかってる。てゆうか、ベタな 物語、書いちゃいました。心に傷を負ったエンコー女子高生マンガ(笑)です。いや、 ベタな設定をいかにベタにしないかを目指したのだが編集サイドや読者はそれを許し てくれず・・って、いろいろ弁解もしたいが、やめておく。坂井恵理名義での初単行 本「ラブホルモン」、本日発売! 我ながらへたくそなマンガですが、お願いです。 買って下さい。ピンクの表紙が目印です。よろしく〜。

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