ロシアン・ヒルに立ち並ぶアパートの一室のドアをあけると、絵に描いたような好青年、Gregが「ようこそ」とAiを迎え入れてくれた。Tシャツにジーンズ。背は高く、肩もしっかりしている。そして、さわやかな笑顔だ。「散らかっているけど、こっちへどうぞ。」階上へあがると、「こっちが仕事部屋で、こっちが居間、こっちがこれからプレイする部屋・・・」といった具合に、手際よく説明してくれる。さっきのJohnとは対照的である。「お金のことはちゃんと最初に確認しておかないとね。」と、これまた明朗会計。う〜ん、慣れている。
一通り「オリエンテーション」が済むと、「何か飲む?」ときかれた。まずは、お茶を飲みながらの談笑、というわけである。Gregは、コンピュータ・ソフト関連の会社に勤めていたこと、一時期は栄華を誇ったシリコン・バレーのコンピュータ業界も今は不況に陥り、Gregもリストラにあったこと、今は新しいビジネスに向けて準備をしていることなどを話してくれた。
なんだかデートしているみたいで楽しい! このまま話していようよ、そう思い始めた頃だった。「ずっと話してばかりでも何だから、そろそろ行こうか・・・」ああ、やっぱり仕事かあ。仕方ないなあ。まっ、でもこの人ならいいかも。そう思いながら、ベッドルームへ。
ゆっくりと愛撫から始まる。ああ、やっぱりいい感じ。服の脱がせ方も手慣れている。Aiの下着やタイハイ(ガーターで吊る腿までのストッキング)も気に入ってくれたようだ。自分のセクシー下着が初めてありがたがられて、とても気分がいい。肌をさわられると、ぞくぞくっとする。う〜ん、いい感じ、いい感じ。
「僕も脱ぐから」とGreg。Tシャツを脱ぐと、しまりのいい、鍛え上げられた上半身が出てきた。かっこいい。胸の厚みが何ともセクシー。キャー、ステキー! である。今度は、ジーンズを脱ぎ始めた。ワクワク、ワクワク・・・。
すると、出てきたのは、なんと、私に負けないぐらいセクシーな女性用の下着だった。セクシー・パンティーにガーター&タイハイ。あっ、女装趣味があったんだ・・・。びっくり、である。こんな好青年が・・・。考えてみれば、私が驚くのも変かもしれない。こっちは24時間女装しているんだから。
「どう? 似合うだろう?」とGregは得意そうにたずねる。私は驚きを顔に出さないように「ええ、素敵!」と答えた。もちろん、私は誰が女装するにも全く異論はない。が、大柄で、しかも体をこれだけ鍛えあげていて、かっこいい好青年が、下半身だけ女性のセクシー下着というのは、ちょっと妙だと正直思った。とはいえ、そんなことはおくびにも出さないように振る舞い続けた。
しばらくすると「挿入タイム」である。Gregが「僕の結構大きいけど大丈夫かなあ」という。セクシー・パンティーから出てきたペニスは、確かにでかい。この前の(今となっては、にっくき)Jasonといい勝負である。ああ、でかいのは、アフリカン・アメリカンだけじゃないんだなあ、とつくづく思った。からだが大きければ、ペニスもでかい。考えてみれば当たり前のことだった。
「うん、大丈夫」今日は二回目の挿入だから、筋肉は緩んでいるはず。大丈夫、いける! 平静を装いながらも、内心「リラックス、リラックス・・・」と呪文のように唱える。深呼吸も忘れてはならない。今度は失敗しないぞ。
よかった、うまくいった。無事プレイ終了。1時間で150ドルをゲット。開幕3連敗という苦渋を味わった後の2連勝。しかも、ダブルヘッダーで2連勝である! 何とも気持ちいい。
ただ、Gregは何か不服そうだった。今イチ盛り上がらなかった、そう思っているように見えた。もしかしたら、もっと女装をほめてあげなくてはいけなかったのかもしれない。今思えば、あれはあれで美しかったと思う。今だったら、私ももう少しGregを見て感じたのかもしれない。ただ、あの時にそういう余裕はなかった。そういう気持ちが相手に伝わったのかもしれない。
こちらとしてもちょっとくいは残るが、それにもまして2連勝はうれしかった。これならいける。そんな気がしてきた。