Rich といいセックスをして、350ドルももらって、Aiちゃんは、とってもご機嫌。早く家へ帰ってリラックスしよう!タクシーに乗って、駅へと向かう。駅の名前を告げると、運転手は電車に乗ってどこまで行くのだときく。「サンフランシスコよ〜」と機嫌よく答えると、それならサンフランシスコまで送ってあげると言い出す。おいおい、とんでもない!サンフランシスコまでタクシーで帰ったら、せっかくの売り上げがパーになってしまう。「そんなこと言わないで、駅に行ってください」と頼むが、運転手はしつこい。
マンハッタンと同じく、このあたりでも、タクシーの運転手には中近東系の移民が多い。かなり貧しい暮らしをしており、十分な教育も受けていない人が大半である。アメリカは、歴然とした階級社会だ。移民の中でも、Richのような金持ちのエリートがいる一方で、無教養で貧しいタクシー運転手がいる。気の毒だとは思うが、だからといって、まるめこまれるわけにはいかない。とにかく駅へ向かってくれと言った。
すると、今度は、暇は何しているんだとか、電話番号はいくつだと言って、ナンパしてくる。はあ?とあきれんばかりである。何とか言い交わしていたが、予想外にも、運転手は強硬手段に出た。なんと、車をモーテルの横へつけ、「さあ、中へ行こう」と言い出したのである。何と言うことを!こうなっては、こちらもうかうかとはしていられない。が、怒っては元も子もない。車の中である。それに、この田舎道。車を降りたとしても、次のタクシーを見つけるまでに、また誰かにつかまってしまう。この運転手をなだめるしか方法はない・・・。
「落ち着けAi!」そう自分に言い聞かせながら冷静になってみると、向こうの行動は突発的なものだということがわかった。あわやくばと言って、車を寄せただけのようである。これならなんとかなる。とにかく、その場をやり過ごすことだけを考えた。「う〜ん、でも今はそういう気分じゃないから・・・」とのらりくらり。でも、さすがに、今、やってきたばかりだからとは言えなかった(笑)。何とかモーテルに入るのは食い止め、駅へと向かわせるのに成功した。内心、はらわたが煮えくり返っている。が、もう少しの辛抱。
ようやくのことで駅に着く。随分、大回りをされたようで、料金が行きよりもかなり高い。しかし、お金を払わないのでは、また何をされるかわからない。こちらに非を作ってはならない。料金きっかりのお金を握りしめ、停止すると同時に、運転席の横に「バンッ!」と置いた。いつもなら払うチップは、当然なしだ。「そんなことする奴は、訴えてやるぞ!」と脅しの文句をはいて、駅の建物へと一気に走る。
今日はいい日だと思ったのに・・・。電車に乗ると、どっと疲れがでてきた。リッチで知的なRichと、プアーで無教養なタクシー運転手。これがアメリカにおける移民の現実か。しかし、この日の悲劇は、Alas! これで終わりではなかった。