『のだめカンタービレ』で一番シンパシーを感じる部分は……

 皆様。新年明けましておめでとうございます。

 って、ラブピースクラブで連載を始めて以来、初めて折り目正しい新年のご挨拶をしたような気がするわ。振り返ってみれば「ハッピーニューハーフ」だの「アクメましておめでとう」だの、「厳か」からは遠く離れた場所で遊んでばかりいたけれど。5年以上もやってきて、折り目正しくなったのが初めてというのも、ずいぶんと言えばずいぶんな話よね。

 さて、2007年の始まりは、久しぶりにオトコの子ちゃんのことを書くことで始めたいわ。出会ってからすでに2年10ヶ月近く経って、アタシは今度の5月で37歳になろうとし、彼はそれよりやや先に28歳になろうとしている。この間、不思議なことに別れ話のようなことが持ち上がったことは一度もないの。「mixi」の日記で、アタシは彼のことを「見目麗しく、物好きなご趣味の人」などという表現で友人たちに紹介しているけれど、こんな小難しい性格の36歳、しかもすでに「ゲイ」というよりは「ババア」と呼ぶにふさわしいアタシの、どこがそんなに「恋人」としてフィットするのか、本当に見当つかないわ。「2丁目に捨てるゴミなし」とはよく言ったものよねぇ。うふふ。

もともと、「アタシは仕事。彼は仕事とお母様のご看病」という、お互いのファーストプライオリティがずれていたようなアタシたち。少なくとも、「恋」が第一義でなかったことだけは確かで、それもアタシにとってはとっても心地いいことだった。恋やアバンチュールに身をやつす時間だけはたっぷり用意された学生時代であれば、逆にアタシは、とっくの昔にこの恋を消費してしまっていたかもしれないわ。

 率直に言ってしまって、出会った頃と同じようなレベルで相手に欲情しているわけではないし、向こうもたぶんそうでしょう。そしてアタシは彼に、アタシ以外の人間とのセックスをまったく禁じていない。その結果、彼とそのお相手に恋が芽生えてしまったら、それはそれで仕方のないことだとも思っているの。って言うか、そんなこと、いくら禁じていても芽生えるときは芽生えるものだしね。アタシ? アタシは思ったよりも「高山真」と「出版社社員・○○(本名)」の両立が忙しくて、新しい子を探す気力が湧かないわ。そんな時間があるなら、お友達とナイフの上を歩くようなスリリングなトークをする時間に充てたいもの。

 長患いで療養中のあちらのお母様にも何度かお目にかかっているから、すでに彼との関係も単なる「恋人」ではないかもしれない。以前に書いたように、彼のお母様に対する献身を、どこか、すでに亡くなっているアタシの母と自分の関係に置き換えて考えてもいるから、代償行為的な側面はたっぷりある。「パートナー」と呼ばれてもピンとこないけれど、「相方」っていうのもねぇ、イカホモたちのお約束ワードだから・・・。ちなみに「イカホモ」とは、「いかにもホモ」の略。かいつまんで言うと、短髪・ヒゲ・ガッチリ?ムッチリ体形で、カンタベリーとか着てそうなルックスの、恋愛にもセックスにもいまだとっても貪欲な人々のことね。

 そんなことを先日つらつらと友人に話していたら、「家族と呼ぶにはまだまだ生々しいんだろうけど・・・。ここまで来たら、後は同居?」などと言われてしまったわ。キャー! それだけは、ない。絶対にないわ! それとこれとは話が別です!

 アタシとオトコの子ちゃん、どちらが「女性性のようなもの」をたっぷり持っているか、と問われたら、それは間違いなくアタシ。でも、アタシは絶対にオトコと暮らすのなんてイヤ。というかそれ以前に、他人と暮らす意味が分からない。だって・・・、お掃除のことで間違いなくケンカが起きるもの。

「彼が掃除機をすみからすみまでかけない」とか「ゴミを捨てるのがいつも私」とか、オンナの子ちゃんからグチを聞くことは何度もあるし、オトコたちよりもオンナたちにシンパシーを感じているアタシだけれど、そのグチにはうなずけないわ・・・。だってアタシ、オンナだけど、キレイに対するOKラインが異様に低いもの。言い訳がましいのは百も承知で言わせていただけば、アタシは、自分の顔や性格が決して「キレイ」と呼ばれるレベルのものではないと知っている。ええ、むしろ「ブス」。でもね、自分の顔カラダにまつわる「ブス性」をはるか昔に許容して、すでに笑いの対象にすらしているアタシなので、自分の住環境の「ブス性」もとっくの昔に許容済みなのよ。加えてアタシ、呼吸器系統は古代人なみに丈夫らしいから、「埃じゃ死なん」を地で行く生活している身なんだもの。って言うか最近は、書類や本、洋服のあまりの散乱っぷりを逆手にとって、女装用具がお部屋を圧迫しまくっているマツコ・デラックスと一緒に、「いいのいいの。“立って半畳、寝て一畳”って言うし」などとうそぶいているわ! ほんと、杉村春子先生に天国から怒鳴られるっていうの。うふふ。

 年末に大掃除をしたばかりの人もいらっしゃるでしょうけれど、あまりに「キレイ」に対する感受性ばかりを強めようとする最近の風潮って、アタシはやっぱり居心地悪いわ。もっと自分の「ゆるさ」とか「野性」みたいなものを解放しちゃってもいいんじゃないかしら。部屋とか顔カラダのことだけじゃなく、生きていくうえで必ずかぶる「汚れ」を引き受ける、というか、ね。まあ、アタシのように「許しすぎる」のは問題ありかもしれないけれどさ。・・・・・・って、オトコの子ちゃんの話からずいぶんそれちゃったわね。相も変わらず、致命的な構成力のなさだこと・・・。

 それではみなさん、今年もどうぞよろしく。


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[2008/07/01]
『酒とバラの日々』の裏側にあるもの
[2008/06/06]
『冷たくしないで』が今のアタシのテーマかしら
[2008/05/01]
『はじめての出来事』を何度も繰り返すアタシも、けっこう好きよ
[2008/04/07]
『平坦な戦場でぼくらが生き延びること』って至難の業なんだけどね
[2008/03/03]
『ロ・ロ・ロ・ロシアンルーレット』をセックスで試すなんて……
[2008/02/01]
『Don't leave me alone』のために、いくら払わなくちゃいけないのかしら
[2008/01/09]
高山真からのさちーぬへ『女たちのキーワード』
[2007/11/04]
『残されたもの』が手にしなければいけない「意味」を考えて
[2007/10/05]
『わたしが泣くとき』って、まさか黒木瞳の本の題名を引用する日が来ようとは……
[2007/09/04]
『Perfect』で、何が何やら皆目見当がつかないわ
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