宇宙空間を光速で進むロケットの中で10年生活をしている間、地球では数百年の時間が経っているーーーーーー。
子供のころ、こんな話を聞いたことがある読者の方はいらっしゃいますか? アタシはございます。まあ、物理学などかじったことさえないババアなので、記憶が勝手に改ざんされている可能性は大いにありますが、子どものころに聞いたこの話は、むしろ現在のほうがアタシを興奮させるに充分なインパクトがあることに気づきました。だって、もしいまから、精神年齢90歳超のアタシが光速のロケットに乗り込んだら、ほんの数分で皆様方と内面的に同い年になれるかもしれないわけですから。なんて魅力的……。
が、現時点はおろか数百年待ったとしても、光速で飛ぶロケットが開発される可能性はゼロに等しいでしょう。ババアはババアらしく、現実を受け入れて生きていかねばならないのです。
ただ、羨ましいことに、世の中には、生きながらに光速のロケットに乗っているような人が、ごく少数ではありますが存在しています。そんな希少種のおひとりが、「契約上の問題」という枕詞はつくものの、「15年間、24歳のまま」で生きていらっしゃるプリンセス・テンコーさん。そんなテンコーさんが、なんと大事故に遭われたとか。痛ましい……。
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プリンセス天功、“イリュージョン”失敗で肋骨骨折の重傷
人気イリュージョニスト、プリンセス天功(年齢非公表)が22日に福井県鯖江市にある鯖江文化センターで行われたショー中に起こった機材トラブルで、あばら骨を折る重傷を負っていたことが23日、分かった。天功サイドが、公式HPと公式ブログで明らかにした。
事故は、昼の部の開始から10分後の午後2時40分ごろ、演目の「決死のスパイク・イリュージョン」で発生した。高さ2メートル、幅1メートル、奥行き60センチの金属製の箱に入った天功が、刃渡り約10センチ、長さ80センチの刃20本が左右から箱に突き刺さる瞬間、衣装を変えて脱け出る予定だったが、脱出できず、20本の刃が本人の体にぶつかった。
天功は頭部、胸部、腹部に強い痛みがあり、1本はあと1センチで右目に突き刺さるところだった。その後も30分間、ショーを続けたが、主催者側の判断で公演中止を決定。同市内の病院に運ばれ、応急手当てを受けた後、同日中に帰京した。夜の部の公演は中止された。
ショー再開を願っていた天功は、身体の痛み以上に初めて公演を中止した責任を痛感しているという。全治1カ月の重傷で、活動再開のメドは立っていない。
鯖江署は「衣装がひっかかり、抜けられなかったと聞いている。詳細な報告があり、自損行為のけがで、事件性もない」として調べは行わないという。(7月24日8時1分・サンケイスポーツ配信)
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北朝鮮のお父様からお褒めの言葉を受け取り、アラブの石油王からは油田を受け取り、どこかの王子からはとんでもない宝石を受け取り、世界各国に20を超える大邸宅を構える(すべてご本人談)テンコーさん。実家の大阪城に住み飽きて、城を物置に格下げしてしまった上沼恵美子先生をはるかにしのぐスケールです。そんな、世界中のセレブリティの寵愛を一身に浴びるテンコーさんが、福井県鯖江市の鯖江文化センターにまで出向いて、市井の人々に愛を与える自己犠牲の精神に、まずは涙を禁じえません。
しかし、そんな自己犠牲の精神があだになるとは、世の中とはなんと理不尽かつ不条理な……。「あと1cmで剣が目に突き刺さる」「全治1か月」という、切迫感あふれる具体的な数字に、読んでいるこちらの身が凍りそうです……。
さて、テンコーさんといえば、先述の「15年間、24歳」という、人類史上例を見ない「体内相対性理論」の持ち主でいらっしゃいます。「1か月以内にプロポーズされると思う」と、ジャン=クロード・ヴァンダムとの交際を匂わせながら引っ張るだけ引っ張ったこともおありでしたが、当のヴァンダムさんは、前妻とヨリを戻した上に、「テンコーって、どう綴るかも分からないのに、どうやって結婚できるの?」と素朴このうえないご返答。ちなみに、あの騒ぎから1か月どころか6年は経っています。素晴らしい……。そう言えばテンコーさん、今年に入ってからもプロポーズネタを出してきていらっしゃいましたが、西田ひかるのお誕生日会に集まるマスコミがだんだん少なくなっていったように、このネタに食いついたメディアはほとんどおりませんでしたわね……。
「食いつかない」と言えばもうひとつ、テンコーさん、「初代・引田天功が、私の人気に嫉妬して、マジックの失敗に見せかけて私を殺そうとした」なんてことも激白していましたが、あまりといえばあまりな「死人に口なし」っぷりに、やはりメディアは引き引きでした。ジャン=クロード・ヴァンダムさんには口がありましたからね……。
それはともかく、今回の事故なのですが、もちろん痛ましいことに変わりはありませんし、お早いご回復を心から祈らせていただきたい思いにも、みじんも嘘はございません。が、「体内相対性理論」をお持ちのテンコーさんがおっしゃる「1cm」や「1か月」が、具体的、というか絶対的にはどのような数量を示すのか、アタシにはいまひとつイメージができないのです……。
以前、『Dのゲキジョー』とかいうテレビ番組で公開された、テンコーさんのハリウッドの“大豪邸”が、「豊島区の外れあたりでよく見かける、50坪弱の土地に無理くり建てた2階建てのおされ建売住宅」にしか見えなかった衝撃が、いまさらながらに思い出されます。いえ、きっとあの土地も、本当は3000エーカーは余裕であるんでしょう……。そしてカメラが入ったあの8畳間も、本当は200畳はある大広間なんですわ……。少なくとも、テンコーさんにはそう見えているに違いないのです。「燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや」という故事成語が、やけに胸に迫ります……。かように非凡な才の持ち主である「15年間・24歳」のテンコーさんと、しょせん凡人にすぎない精神年齢90歳のアタシ。この差はどこでついてしまったのでしょう……。
芸能界のみならず、世界の物理学界をリードする人類の至宝・テンコーさん。どうぞお大事になさってくださいませね……。まだまだお元気でいてくださらないと、アタシが困ります!
最後に少しご説明いたします。ここまでの原稿は、7月24日の夜明けに某所にアップした日記が基になっておりますが、すでに事態は急展開。テンコーさん、7月29日に早くも復帰されました。しかも、事故が起こった22日の昼間直後から、「集中治療室で3日間意識が戻らなかった」(ご本人談)状態だったところを、24日の午後7時に退院されたそうです(公式ブログの情報)。
凄い凄いとは思っていましたが、テンコーさんアタシの想像をはるかに超える「時空の旅人」でした……。
ってアタシ、日本一色「自民党大敗」の大騒ぎの中で、なに書いてるんだか。うふふ
(追記)
本のタイトルと発売日が決まりました。
『愛は毒か 毒が愛か』(講談社) 9月25日発売です。
「紙資源をこれ以上ムダにするような愚挙は許しがたい!」というメールはご遠慮くださいね……。