いや〜、やっぱ、テレビ東京って、すごい。って、関東在住者以外には不親切きわまりない出だしで申し訳ないが、まあ、ほんのちょっと制作費が高いケーブルテレビ局と思っていただければ間違いない。他の民放が、とにかく視聴率をとるためにゆる〜いクイズ番組や、きつ〜い細木数子なんかを放送している中、テレ東は、「どうせ民放にはかなわないから」と、NHKとはまったく逆のベクトルで視聴率にこだわらない、趣味に走った番組ばかりを作る放送局なのだ。(テレ東でヒットした番組はもれなく他の民放にパクられる運命にありますが、テレ東がその逆をやると、たいていコケます)
で、このコラムでも何度か書いているけれど、あたしはそんなテレ東の番組の中でも、「TVチャンピオン」が、ダントツで、好き(ただし司会の田中義剛を除く。最近義剛のファッション、胸が開きぎみでさらにイヤ)。全地上波の番組の中でも一番好きかもしれない。ただ、最近制作会社だかスポンサーが変わったとかで、以前のようなバカ企画(汗かき王選手権など)が減ったかわりに、子供を出場させたり(小学生料理王とか)、つまんない企画も増えてはいたのだ。でも!! ここんところのテレチャンはすごい! 「アキバ王選手権」に続き、先々週は「コスプレ王選手権」だもの! もちろんその背景には「電車男」のヒットなどがあるのだろうが、映画やドラマの「電車男」が、「リアル電車男」の実像をなかったことにし、うまくデコレーションすることでヒットしたのに対して、こちらは、「リアル電車男」をテレビに登場させちゃったんだから、おもしろくないわけがない!
…と、ここまで書いて、ちょっと一息。よのなか。というものを見回してみる。あたしのまわり(マンガ関係者や、性格的にちょっとオタク入った人たち)以外って、あんまり、「TVチャンピオン」とか、見ないものなんですってね。つーか、見ても、面白いと思わないんですってね。テレビ欄を見る時、教育テレビとテレビ東京はチェックしない人ってのも、結構いるらしい。ひょっとして、前回のメイドカフェのコラムから、読者、ドン引き?
…まあいい。勝手に話を進めさせてもらおう。「アキバ王選手権」の出場者が全員男だったのに対し、今回の「コスプレ王選手権」は、選手5人中、4人が女。まあ、よりアニメキャラに近く、美しく装えるのは実際、女の方が多いんだろうけどね。と、いうより、露出が多かったりすると、視聴率も期待できるってことなんだろうけどね。…しかし、司会者自らが「ゴールデンタイムで放送できるギリギリです!」というだけあって、「アキバ王」に負けず劣らず、濃ゆ〜い番組であった。まず、コスプレの元ネタがほとんどわからない! あたしは最近のアニメに詳しくないけれど、それでもまだ知っている方なはずだから、あたしがわからないってことは、お茶の間のみなさんは完全に置いてきぼりだろう。どんなに露出が高くても、そんなキャラになりきる女たちに萌えられるのは、やっぱ、アキバ系だけだ。お茶の間のお父さんはついていけない。きれいな女キャラだけじゃなく、「稲中卓球部」の井沢(ブサ男)のコスしてた選手もいたしなあ。そして、ただ一人の男性レイヤーは、「女装専門」。もちろん、イケメンでもなんでもない。小太りなブサ男である。それでも、彼は、自分の愛する美少女キャラの服に身を包み、キャラになりきる。彼はゲイではない。同じくコスプレイヤーの妻がいるのだ。テレビであんなに幸せそうなカップルを見たのはヤワラ&谷以来だろうか。
一回戦は、コスプレ関連のクイズ(これもIQサプリとは違い、お茶の間には超難問)であった。そして、二回戦は、「だるまさんがころんだ」の、コスプレ版、「レイヤーさんがころんだ」、である。鬼役は、「チビで痛いお笑い」の座を、最近猫ひろしに奪われたなべやかん。ドリフのような鬼のコスプレさせられて、与えられたセリフは「レイヤーさんがこ〜ろんだ!」のみ。選手たちは途中で生着替えをし、ポーズをとりながら、そして、キモオタさんたちに撮影されながら、なべやかんのいるゴールを目指す。「日本って、平和」って言葉は、こうゆう時に使うの? ねえ。
ああ…読者が離れてゆくのが見えるよ…。まあ、確かに、このサイトを訪れるような方々は、「メイド萌え〜」とか言ってるブサイク男なんか、視界にも入れたくないだろう。そして、そんな男たちの前でポーズをとる、コスプレイヤーの女の子にも、ひとこと言いたくなっちゃうだろう。前回のコラムにも書いた通り、あたしも、今のメイドブームをただ脳天気に楽しむことはできない。けど、あたしはそれでも、雑誌がおしゃれだよっていう服に身を包み、他人の愛を求め続ける「フツーの人」よりも、そうゆう生き方からどうしてもはずれちゃう人たちから目が離せない。純粋にヘンで面白いからってだけじゃなく(それも大いにあるけど)、「フツー」の人たちより、よっぽど人生楽しんでいるように見えるしね。お付き合いしたいか、は、また別の話だが。
「電車男」を読んでわかったことは、キモオタさんたちですら「生身の女子との恋愛」を、心のどこかで夢見ている。ということだ。あたしは彼等よりも、彼等にそんな夢を捨てさせない、「よのなか」とか、「フツー」というものの方が恐いと思うんだけどねえ。
余談ですが、フジテレビが「アキバ王選手権」の出場者を引っ張ってきて、「電車男特番」をやってました(またテレ東のおいしいとこだけ持っていきやがって…)。リアル電車男たちの生態を追っていたのだが、せっかく上がったアキバ系の株を、フジテレビ自ら下げてどーするんだ。おもしろかったけど。