本題に入る前に今クールのドラマ話などを。『プライド』、あれは野島伸司による遠回しなキムタクいじめだったのではないか。特に第9話、染五郎とキムタ クによる漫才コンビ「ラブ&ファイト」を演じるのは、キムタクのプライドが許さなかっただろうな〜。
「隣の垣根にかこいが出来たってねえ〜」
「かっこいい〜」
「ラーブアンドファイト」
あたしからしたら、キムタクのうっとりCM「人間ってえ、開いてるヤツと閉じてるヤツがいるとおもうんだよねえ〜」と寒さは同じくらいだと思うが。野島 伸司は今回、『ストロベリーオンザショートケーキ』や、『高校教師』の時のように主人公に自分を投影できなかったんだね。『プライド』の最終回の投げっ ぷりはすごかったな。テーマやキャラはともかく、もう少しベテランなりの巧みさがある脚本家だと思っていたのに。
『僕と彼女と彼女の生きる道』、どうして小雪が剛を好きになるのかが最後までわかりませんでした。でも恋愛を入れないとああいうテーマすら扱わせてもら えないものなのかも。かなり丁寧に作られてはいたのだけど、主人公が、母親の遺影を前に父親(仕事バカ)に向かって「母さん、幸せだったと思うよ」と決 めつけるのはひどいよ。ああ、結局そのパターンかよ…がっかり。
『牡丹と薔薇』、DVD出たら、マジ買います! 中島先生の脚本のすごいとこって、登場人物全員が全員とも自分のことしか考えてない所よね。これからも ついて行くわ!
さて、ようやく本題。
NHKのひきこもり番組を見た。NHKが「ひきこもり支援プロジェクト」なるものをやっているのは知っていた。ひきこもりになるような人間が、国営放送 NHKの助けなど欲しがるだろうかとバカにしていたにもかかわらず、番組のHPにはひきこもりの子どもに悩む親のみならず、ひきこもっている本人からも 大量のメールが届いたらしい。
番組に登場した現役ひきこもりの男性(20代後半。中学時代、同級生に「アニメオタク」とからかわれ、それからひきこもりに)は、他者に、「純度 100%」の関係を求めてしまうと言う。あまり親しくないうちはよいが、より親しくなると、不安になり、自ら相手を遠ざけてしまう。「純度100%」等 と言っても、それは、あくまで相手に求めるものであり、自分は弱みを決して他人に見せられないのである。それでは、永遠に「純度
100%」の関係など築 けないではないか。
などと批判してみたが、あたしもどちらかと言えば「彼ら側」の人間である。他人とコミュニケーションを取るのが苦手で、一人でいるのが大好きであ る。「人と人とはわかり合えない」などと口ではいいながら、「お前はちっともわかっていない」と他人を責める。「純度100%」の関係などはさすがに求 めないけどね。
あたしがオタクにやさしいのは、自分にその要素があるためだけではなく、彼らがかっこわるい自分を堂々と見せているからだ。屋外のアイドルイベントで、 こじゃれたカップルに冷笑を浴びせかけられても、グッズを買いあさり、曲に合わせてジャンプする。ひきこもりになってしまうタイプは、プライドの高さが ジャマして、これができないのだろう。他人から「え〜っ! お前、××が好きなの? あんなのどこがいいんだよ!」と自分が好きなものをぼろくそに言わ れても、好きなら好きと言えばいいのである。ま、それができないのが自意識過剰な思春期というものなのだろうけど。しかし、20代後半にもなって思春期 気分でいられてもなあ。
でも、「勝ち組」と言われるような人だって、プライド高くて自分をさらけ出さない人、多いけどね。先日、ワイドショーで東大生に「頭が良いと思う有名人 は?」というアンケートを取っていた。一位、誰だと思う? なんと、明石家さんまなのである。会話の切り返しがうまく、頭の回転が良いということらしい。しかし、さんまって全然人のいうこと聞いてないよねえ。あれはコミュニケーションでもなんでもない。東大生のコンプレックス、見たり。なんつって、東大生に優越感を持とうとしているあたしもちっちゃい人間だなあ。
人は誰でも「理想の自分像」というものを持っていて、それに近付きたいと夢想しながら生きているものだ。でも、それに向かって努力するのは大変なことだし、しかも努力した所で報われないのが世の中というものだと思う。
NHKが彼らを救うことなんか、本当にできるんだろうか。歩みは鈍くとも、努力は必ず報われる。そしていつか正しい家庭を築きましょう。そんなメッセージしか伝えられないのなら、ひきこもりは一生外に出られそうもない。
真面目すぎる君たちには、漫☆画太郎の新刊「わらってごらん」(集英社刊)をおすすめする。世の中は、もっとバカバカしいものなのだ。親に頼むのは恥ず
かしいだろうから、自分の足で、買いにいこう。
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