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外見いじりが「お笑い」なんて、ちっとも笑えない!
18.10.01 by 玖保樹鈴



 玖保樹です。わーどうしよう。今月は何を書いていいのやら……。それは書きたいことがないわけではなく、ありすぎて困ってるということです。

 先日私はM-1の予選に行ってきました。あっ出たんじゃなくて、見に行ったんです。目的は先日取材したファンキーパーティレズビアンのなとせさん(https://sekainonazawa.themedia.jp/)とFtM芸人の万次郎さんが結成した、「SAW&LAW(ソーアンドロー)」の応援でした。

 私がなとせさんを初めて知ったのは今年8月5日、渋谷ハチ公前広場での、杉田水脈議員の発言に抗議する街宣でした。なとせさんはこの時、レインボーに彩られた街宣車の上に立ち、
「政治を動かしている大人たちが、同性愛は趣味って言ったり、税金を投入するのはいかがなものかって言ったり。私たちは生産性のために生きてるわけじゃないし、同性愛は趣味なんかじゃない!」
と強く強く言ったのです。それを聞いていた私は、すっと涙が出てきました。心がうるうると揺れました。

 生産性については前々回でも書きましたが、私はヘテロセクシャルですが子どもを産むことなく40代に突入しました。生産性=子供を産み育てるということであるなら、まさにこの世の穀潰しなのでしょう。でもな、それでも社会と繋がりながら生きてるんだよ。だからなとせさんの叫びは、私の胸をズギューンと打ち抜きました。どうしてもお会いしたいと思い取材依頼をしたら快諾していただき、色々な話をするうちになとせさんが「今度M-1にチャレンジする」と言ったのです。

 相方の万次郎さんは「おなべ芸人?FtM芸人?トランスジェンダー芸人?息っ娘芸人?」で高校卒業後からお笑い芸人を目指し、『R-1ぐらんぷり』などにも果敢に挑戦してきました。現在はEテレの『バリバラ』に出演するなど、活動の場を広げています。そんな芸歴20年以上の万次郎さんだから、お笑い修行ナシだけで一緒にやりたいと言い出したなとせさんに「お笑いなめんな!」と言ったこともあるそうですが、それでもコンビを組むことに。しかも初舞台がM-1という、なんというか非常に大胆かつ鮮やかな展開なのでした。

 お笑いライブは何度か行ったことがありますが、勝負がかかってるものはこれが初めて。ということで担当編集・Y嬢とともに親の心境で見ていたのですが……。2人は天然ズレしたネタで笑いを取り、見事一次予選を通過したのです。
 1コンビ2分という制限の中(2分30秒になると強制終了)、この日は90組以上の参加者が登場しました。お目当てだけ見て帰ったら会場に2分しかいないことになるので、それはもったいないと前後何組かも見ることに。そこで気になったのが、ある女性コンビのネタでした。

 現在はフリーで活動しているこのコンビは、かつてよしもとに所属していたことがあるそうで、発声もしっかりしていて舞台慣れしていました。ぽっちゃり体型の女性が「モデルになりたい」「東京ガールズコレクションに出たい」と言いキャットウォークを披露すると相方が厳しくツッコみ、さらにボケるという内容でした。どうして女性が笑いを取ろうとすると、外見いじりの方向に行くのか。会場は沸いてましたが、私とY嬢はモヤモヤしてしまいました。

 彼女たちの過去ネタを見ると外見いじり一辺倒という訳ではないので、「これなら予選を通過できる!」と、鉄板として選んだ結果だったのかもしれません(あくまで推測)。でもそれで笑えるってことは、「外見が美しくない女が勘違いしている」とみなした瞬間、笑っていいと認識しているってことですよね?

 そもそもこの「勘違い」って何なのか。実際に起きた東大生5人による女子大生への強制わいせつ事件をモチーフにした小説『彼女は頭が悪いから』も、『勘違い女』がキーワードになっていました。
 河合塾ランキングで偏差値48の女子大に通う主人公は、東大生と出会い恋をします。しかし彼にとって主人公は性欲を解消する存在でしかなく、しかも仲間たちは「DB(デブでブス)」だからと、この上なく酷い貶め方をします(ちなみに玖保樹によるレビューはこちらhttps://ddnavi.com/review/488049/a/ )。

 デブがモデルを目指すのは勘違い、デブでブスで偏差値48が東大生の彼女になれると思うのは勘違い。「身の程をわきまえない女は『勘違い女』だから、貶めてもいい」。こういう空気が社会に蔓延しているから、女性も自分から笑われる方向に突っ走ってしまうのではないでしょうか? だって先に笑われておかないと、さらなる侮辱に遭うかもしれないから。

 でもどんな外見であれ、誰かに笑われるものではない。誰がどんな願いを持とうと、『勘違い』などと言われる筋合いもない。だから「デブ」「ブス」と自ら笑いを取りに行く必要なんて、本当はない。きれいごとかもしれないけど、そういう意識を女性が持てる社会であって欲しいし、それを目指したいよ……。
 あの女性コンビも予選を勝ち抜きましたが、次はどうか外見いじり以外で私を笑わせてください。頼みます!

プロフィール
久保樹りん
玖保樹鈴(くぼき・りん)
政治から恋愛までを、ぬるま湯程度の熱さで語るフリーライター。
中の人の好きなものはタヌキラーメン。