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その行為はセクハラだと気づかせてくれた、『ここからセクハラ!』
18.11.29 by 玖保樹鈴



 玖保樹です。牟田和恵さんの『ここからセクハラ!アウトがわからない男、もう我慢しない女』(集英社)を読みましたが、これがもう「うんうん、わかるわかる」と思うエピソードに溢れる1冊でした。

 セクハラというとそれこそ福田淳一元財務省事務次官が放ったような「胸触っていい?」「手縛っていい?」と言った、破廉恥(死語ですね)極まりない下品発言やうっかりを装い身体を触ってくる、といったイメージをいまだにお持ちの方もいらっしゃると思います(読者の皆さんにはいないか)。しかし牟田さんは

多くのセクハラは複雑なプロセスを経て進行していくものであり、絵に描いたような分かりやすい“ザ・セクハラ男”はそうそういるものではありませんし、紆余曲折のないストレートに起こるセクハラ事件はごく少数です。

と言います。そうそう、その通り!

 福田元次官の一連の発言は、あまりにもわかりやすいセクハラテンプレだったので人々の度肝を抜きましたが、実際にはあのようなケースは稀。もっと曖昧模糊としたもので、男性と女性の置かれた立場の違いも大きく関わってくると、この本にはあります。
 詳しい内容についてはぜひご一読いただきたいのですが、玖保樹が「おおっ」と思ったのは、いわゆる「オトナの恋愛」と言われるもののなかにも、セクハラは潜んでいるということでした。

 実は玖保樹は20代の頃、酷いセクハラに遭ったことがあります。でもそれがセクハラだと気づくまでには、長い時間を要しました。
 相手は「仕事仲間」でした。もうずいぶん前のことなのですが、きっかけは一緒にしていた仕事が終わり、飲みに誘われたことでした。確か飲んで店を出た直後に道端で強引にキスをされ、その後「やりたい」(直訳)的なことを延々言われた覚えがあります。それ以前にも、飲みに行った相手に強引にキスをされかけたことはありましたが(相手は学生時代の、アルバイト先の相当偉い人)、その時は「まあまあ」となだめ、相手をタクシーに乗せて事なきを得ました。しかしこの人物はあきらめなかった。ぐいっと首をつかまれ、行為におよばれてしまったのです。

 近くにホテルもなかったことから、それだけで家に戻れました。で、当時の私は一体何を考えていたのかナゾですが、その後もこの男と仕事を続け、終ったら飲みに行く→キスされる→やらせろと言われる、というのを何度も繰り返してました。正直な話、今も昔もその男に恋愛感情などなかった。だって相手は結婚間近だったし。当時彼氏はいなかったけど、私は自分を激しく責めました。アタマ大丈夫かと、心底自分を疑いました。でも仕事はやめずに続け、時たま会うことも続けてました。家に帰ってまで思い出す相手でもないから、仕事以外で会うこともない。それ以前に自分は何の感情もない、ロボットなのではないかとすら思っていました。

 数か月後、その男は婚約者の妊娠を機に私を避けるようになりました。自分から手を出しておきながら、私が足を引っ張る存在になることを恐れたのでしょう。私は嬉しいとも悲しいとも、正直なところ何も感じませんでした。
 とはいえ私が愚かでワキが甘かったから、つまらない男に付け込まれてしまった。20年以上そう思いながら、同時に「あんなことはなんでもなかった」とも思うようにしていました。なぜなら無理矢理拉致られてレイプされたわけではない。「従わなきゃ仕事を干す」と言われたわけでもないし、何度も飲みの誘いについていったのは私の方だから。でもそれ以来、私に仕事の声が掛かることはなくなりました。

 この本によればセクハラ判定の基準として重要になってくるのは「終わり方とその後」、すなわち別れ方なのだそうで

セクハラだと訴えた女性は、結果としてその恋愛の破綻が原因で職場にいられなく可能性は高く(辞職や異動、契約の打ち切りなど)、仕事を失うことになりかねません。大学であれば研究の前途の見えなくなることも。
 つまり仮に恋愛として始まった関係であれ、結果として仕事が続けられないなどの状態になっているならばそれは「セクハラ」なのです。


と、牟田さんは主張しています。確かに立場はこの男の方が上だった(恋愛じゃなかったけど)。だから私は本能で「騒ぐとその後が面倒なことになる」と察知し、何も感じないように感情のスイッチを自分で切っていたのかもしれません。そして結果的に仕事を失ったことが、セクハラだったことを証明しています。
 当時は「何でもなかったんだ」と思うことで自分を納得させ、何も言えなかった。でもこの本を通して、ようやく自分の身に起きたことがセクハラだったのだと理解できたし、少なくともこれからはあの頃とは違う意識で、物事を見られるようになるのではないかと思います。

 ちなみに割と最近この男の噂を耳にすることがありましたが、なんでも仕事先とトラブルを起こし、訴訟寸前までいったそうで。正直ザマミロですね。

 2018年を振り返ると、本当に「セクハラ」という言葉にいい意味でスポットが当たった1年だったと思います。女性だけではなく男性も含め、多くの人が「それはセクハラ行為だ」と気づき、しない・させない・持ち込ませないの「セクハラ3ない運動」が進むことを願います。

プロフィール
久保樹りん
玖保樹鈴(くぼき・りん)
政治から恋愛までを、ぬるま湯程度の熱さで語るフリーライター。
中の人の好きなものはタヌキラーメン。