LOVE PIECE CLUB を立ち上げるきっかけになった、ベティ・ドッドソンの「SEX FOR ONE」。日本語訳では、「私が私を愛すること」というタイトルで、90年代に発行されています。
70年代ウーマンリブの中心にいた著者は、
「セックスを語ることができても、オナニーを語る女がいない。まず自分の快楽を語ることができなければ、本当の意味での性解放とはいえないのでは?」と考え、オナニーをテーマにしたイラストを書きはじめます。やがてその絵は、センセーショナルに取り上げられ、ベティは一躍有名人になりした。
その後、ベティは、性にトラウマを抱える女性たちを対象に、自分の心と身体を解放するワークショップを開きます。
この本は、彼女が、オナニーについてまとめた本。
女のオナニーを女自身がまじめに語る、世界で初めての本です。
英語のみ


rain 思い込みを取り払ってくれる本
タイトルからイメージする以上に、人生におけるたくさんの大切なことが書かれた本でした。
マスターベーションをより良いものにしたいと思い『ラブピ立ち上げのきっかけになった』との言葉に惹かれて購入したのですが…
マスターベーションのことだけでなく、
セクシュアリティに関する悩み、
自分の身体や性器に対するネガティブなイメージ、
異性に対する偏見、
そして…老いへの恐れなどに対しても、
ポジティブに、真剣に、またユーモラスでクリエイティブにアプローチした内容でした。
著者のベティ先生(気がつくと心の中でそうお呼びしていました)は、天才的な発想を持った素晴らしく強い女性ではありますが、
若い頃は社会的な『性の抑圧』に悩み、マスターベーションに罪悪感を持ったり、結婚相手とのセックスレスに苦しんだりする、現代の日本の女性と共通する部分も持った方でした。
また、離婚後に自身や周りの女性や男性たちの性を解放するためにワークショップを開くようになっても、
自分の性に関することを公表することへの恐怖や、ワークショップ参加者に対する責任感に押しつぶされそうになったりしており、
『この方も私と同じ、悩み苦しむ人間なのだ』と感じられました。
そのおかげで、どうやってそれらの悩みや恐怖を乗り越えて行動したのかということや、先生の素晴らしい発想や言葉がより心に響きました。
また、先生はもともと芸術家(画家)でいらっしゃったので、この本の挿絵は全てご自身で描かれたものだそうです。
それがまた本当に素晴らしくて…
先生の言葉と、愛に満ちた美しいスケッチのおかげで、マスターベーションに対する暗いイメージや、自分の性器に対するネガティブな印象が間違ったものだということに気づけました。
この絵を見るためだけにも、この本を入手する価値があると思います!
いつのまにかもっていたセックス(マスターベーション含む)に対する思い込みをやさしく取り払ってくれる本です。
あらゆる方にオススメです!