「男がつくったポルノは女にとってエロティックではない」との思いから、「女性のためのエロティカ」の創作を実践するアメリカの女性グループ「ケンジントン・レディーズ」によるアンソロジー第2弾。
ケンジントン・レディーズは1970年代後半に40代の主婦たちが中心となってアメリカで結成され、彼女たちが編纂した『エロティカ』は、全米で50万部を越える大ベストセラーになったことで話題になりました。
スーパーに買い物に出かけたり歯医者に通院したりする合間をぬってエロティックな物語を書いていきたケンジントン・レディーズ。
当初はメンバーの家に集まってそれぞれのセクシャル・ファンタジーを打ち明け合っていたところから、やがて小説の執筆へとつながっていったという過程もなんだか夢の溢れる話ではありませんか?!
「女がエロティックだと感じるものは男とは違うんじゃない?女は自分が何に"感じる"のかわかっているのか。男性たちがエロティックだというものを受け入れて、感じているフリをしているだけじゃない?」というひとりのメンバーからの問いかけからグループはスタートしました。
メンバーのルールは「誰も犠牲にしないこと」。
性的なステロタイプから解放されるほどセクシャルな想像と戯れるのが上手になっていく、そんなファンタジーをたくさん詰め込んだ「エロティカ」。
ユーモアたっぷりの語り口で、成熟した女性ならではのエロティックなひとときが、静かに広がる短編集です。
【目次】
美容院
眠り姫
私のゴリラ
淑女の玩具
男なんてみんなおんなじ?
邪魔しないで!
修理人
結婚記念日―パート1
結婚記念日―パート2
クレアの悩み
ぼくの雌ライオン
誘惑
別離の日
抱擁のパターン
魚釣り
50年代風恋愛マニュアル
甘酸っぱい夏
二度目の初夜
ラジオ局のファンタジー