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壁は、自分自身だ~健康管理もジェンダー平等教育も~

深井恵2020.01.15

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2020年始まりました。今年もよろしくお願いします。

タイトルの言葉「壁は、自分自身だ」は、「芸術は爆発だ」で有名な岡本太郎の残した言葉の一つという。岡本太郎の作品展を見に行って知った。岡本太郎の言う通り、自分自身の壁を越えるのは難しい。

片付けるのが苦手だったり、コラムの締め切りは守るがいつもギリギリだったり、休肝日を設けるべきところをついつい飲んでしまったり……。自分自身に壁はいくつもある。

40代前半の頃、健康診断結果で血糖値が高めという結果が出て、それ以来、血糖値には気をつけていた。血糖値は下がったものの、50代になって、今度は高血圧に注意という結果が出た。

ついこの間まではむしろ低血圧で、下が60、上は100程度だったので、「自分は高血圧にはならないだろう」と高をくくっていた。

ところが、昨年は下が84、上が138になっていた。最近では上が140台になっていることもある。血圧計で上が140を超えているのを見たとき、目が点になった。一体どうしたことか。

体質の変化か、ストレスか。はたまた測り方が悪いのか。40代の頃に比べて、体重は大して増加していない。ただ標準体重よりは結構重たいので健康診断のたびに痩せるよう指示が出る。

高血圧が指摘され、しばらくは職場の保健室の血圧計で自分の血圧を測っていたのだが、昨年の誕生日に、友達が血圧計をプレゼントしてくれた。朝と晩、血圧を測るのが日課になった。やはり下は80、上が140を超えることが続いている。

年末年始の休みの間、くつろいでいた時に血圧を測ったら、上が100程度で、下が60程度に下がっていたことがあった。

血圧の高い数値は、たまたまなのか、やっぱり仕事のストレスによる高血圧なのか、それとも仮面高血圧なのか。

一方、昨年、骨密度を測ったところ、6年前に比べて密度がアップしていた。将来の骨粗しょう症を未然に防ぐためカルシウムは意識して摂取している。毎日のヨーグルトに加え、時々アーモンド&いりこ。

骨密度の診断結果の説明書に「骨密度は年齢とともに少なくなっていきます」とあるが、増えていた。年をとっても増えるものなのかと驚いた。

骨密度は1㎤あたり1.48g→1.64g。若年層との比較で137%、同年層との比較で148%の骨密度だった。

まぁ、子どもを産んでいない分、骨密度が低くなる要因が少ないこともあるだろうが、ヨーグルト習慣は続けていこうと考えている(ヨーグルトが高血圧・脂質異常につながっていないことを祈る)。

今年は「50歳検診」の年だ。人間ドックまでの半年で、5kgの減量を目標にしようなどと元旦に思っていた。ところが、年明けに、昨年の健康診断結果をもとにした、健康対策冊子が送られてきた。

中身を確認すると、このままだと5年後に高血圧になるリスクが50~60%。脂質異常になる確率が40~50%とのこと。

これはまずい。本気で対策を講じなければ、「人生100年」時代の後半を、高血圧・脂質異常とともに生きていかなければならなくなるのかもしれない。

食べる量は変わらないか、燃費が良くなり、消費カロリーが減っている。食べる量を減らすか、消費カロリーを増やすか……。

ワインを飲む量を減らして、脂質を減らして、運動量を増やして……と、頭ではわかっているものの、果たして実行できるのか。まさに、「壁は、自分自身だ」。岡本太郎の言葉が頭をよぎる。身近な壁から壊していくしかない。

壁と言えば、2020年1月7日の宝島社の新聞の全面広告のキャッチコピーが記憶に新しい。

「ハンマーを持て。

バカがまた
壁をつくっている」。

どでかい文字で、右紙面に1行。左紙面に2行。中央下の紙面に、小さい活字でこう続く。

「こんどの壁は、見えない壁だ。
あれから30年。ベルリンで壁を壊した人類は、
なんのことはない。せっせと新しい壁をつくっている。
貧富の壁、性差の壁、世代の壁……。
人類は何の事は無いせっせと新しい壁を作っている。
見えない分だけ、やっかいな壁たち。
そろそろもう一度、ハンマーを手にする時ではないか。
私たちはまた、時代に試されている」。

壁を作ったトランプは、この年末、中東にミサイル攻撃を仕掛け、アメリカとイランの関係は一気に緊迫の度合いを増した。

貧富の格差の象徴ともいうべき、日産のゴーン前会長は、15億円の保釈金をして除夜の鐘のごとく年末に消え去った。

カジノをめぐる贈収賄も発覚し、複数の国会議員の名前が上がった。利権をめぐる闇の深さ思わずにはいられない。

世界経済フォーラムが昨年発表した日本のジェンダーギャップ指数は、過去最下位の121位(153カ国中)。政治分野に限れば144位だ。性差の壁は、この国では高くなる一方だ。

この冬休み課題の一つとして、生徒に、新聞記事を読んで自分の考えを述べるシートを3枚出題していた。「ゲーム依存」の記事とセブンイレブンの残業代未払いの記事、そして日本のジェンダーギャップ指数が過去最下位だった記事だ。

社会で起こっていることを、自分の身に引きつけて考え、自分には何ができるか意見を述べる。そんな習慣を身につけさせたくて、いつもは週末課題として出題しているが、今回は冬休み課題にした。

ジェンダーギャップ指数が過去最下位だった記事について、ある生徒がこんな意見を述べていた。その生徒は、男女格差をなくすにはどうすればいいか自分で調べた後、自分に何ができるか、具体的に書いていた。

「僕は野球部に所属しており、マネージャーの仕事は女子がすると言う昔ながらの考えをなくし、少しでも手伝えることを見つけて、日頃から行動していきたい」と。

「政治家や管理職に女性が少ない現状を、自分が立候補することで変えたい」と述べていた女子生徒もいた。

ジェンダーギャップ指数が過去最下位になったニュースに、これまでの教育実践の無力さを思い、愕然としていたが、生徒たちに救われる思いだ。

性差の壁を壊していく実践を、今年も続けていく決意だ。並行して、高血圧対策に本気で取り組まなければ。「壁は、自分自身だ」。

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深井恵(ふかい・めぐみ)

九州某県の高校日本語教員。
日教組の「教え子を再び戦場に送らない」に賛同して組合加入。北原みのりさんとは、10年以上前(ジェンダー・フリー・バッシングがひどかった頃)に組合女性部の学習会講師をお願いして以来の仲。

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