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スクールフェミ、定時制高校の巻スタート

深井恵2007.04.16

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 新学期が始まりました。3月に卒業・離任などさまざまな別れを体験しましたが、4月、また新たな出会いが待っていました。私も数年ぶりの人事異動で、夜間定時制高校に転勤しました。午後からの勤務にまだまだ慣れない日々が続きますが、気持ちも新たに働こうと思っています。

 さて、定時制高校。異動してわずか2週間が経過しただけですが、全日制とはさまざまな点で違いがありました。「全日制の常識」は「定時制の非常識」と表現すると行き過ぎかも知れませんが、いままでの自分の日常の学校での仕事・システムとは大きく変化しています。
 まず、1クラスの人数が少ないこと。

 全日制では1クラス40人が定数でした。私の勤める定時制高校の1クラスの人数は、平均すると10名強。担任するクラスの生徒全員の名前も、始業式で初めて生徒の顔を見る前に覚えてしまいました。覚えようと思えば、全校生徒の名前を覚えることも可能でしょう。生徒と教員との距離の近さを感じました。他学年の見ず知らずの何人もの生徒が私に声をかけてきました。

 そして、クラス緊急連絡網がないこと。
 台風時の休校や雪による開始時刻の遅れなど、クラス内で緊急に連絡事項を伝達しなければならないときに備えて、全日制では40名の生徒を数グループに分け、クラス担任から順に生徒全員に連絡が到達するように連絡網を作っていました。しかし、定時制高校は人数が少ないため、担任がクラスの全生徒に直接連絡するという方法をとっているのです。

 次に、制服がないこと。
 生徒たちは私服で学びます。いままでの学校では、やれスカート丈が短いだの、ズボンは下げずにウエストの位置でしっかりベルトを締めることだの、茶髪はだめだの、頭髪服装検査を定期的に行うなど、さまざまな校則(拘束)があり、「指導」する立場のストレスがありましたが、定時制高校では自由です。みんな自分の好きな髪型・服装で登校しています。「女子はスカート、男子はズボン」などという強制はありません。性同一性障害で制服に苦痛を感じていたり、同性愛者であることを受け入れてもらえなかった生徒など、全日制で息苦しい思いをしていた生徒も、ここではのびのびと生きていけるようです。

 次に、教室内での座席の指定がないこと。
 全日制1クラス40人では、誰がどこの座席に座っているのか、教卓には必ず座席表を作って設置していましたが、座席指定はなく、どの席に座ろうと自由です。全日制の教室をそのまま夜間にも使っているため、40名分の座席がある教室に10名程度の生徒が自由に座るのです。そう言えば、大学の講義も座席指定はなかったなぁと、自分の大学時代を思い出しました。

 一番の驚きは、宿題を出さないこと。
 生徒たちは、日中働いて夕方学校に登校。働きながら学ぶ生徒たちなので、自宅でゆっくり勉強をする時間がないため、春休みなどの長期休業課題も、休日課題も課さないのだそうです。平日課題や休日課題、長期休業課題をあたり前のように出題し、提出期限をもうけ、長期休業明けには必ず課題考査を実施していた全日制のやり方とは、全く勝手が違います。課題や補習で予習復習させることができないとなれば、まさに「授業が勝負」ということになります。教材研究にはいままで以上に力を入れなければ・・と身が引き締まります。

 少人数学級でゆったりと一人ひとりにじっくりと向き合える定時制高校での勤務。これからどんな学校生活が待ち受けているのか、期待に胸が膨らみます。

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深井恵(ふかい・めぐみ)

九州某県の高校日本語教員。
日教組の「教え子を再び戦場に送らない」に賛同して組合加入。北原みのりさんとは、10年以上前(ジェンダー・フリー・バッシングがひどかった頃)に組合女性部の学習会講師をお願いして以来の仲。

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