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第1回「私のスマホやFacebookを勝手に見る彼」

具ゆり2014.03.13

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はじめまして。カウンセラーの具ゆりです。ふだんは、カウンセリングルームで面接をしていますが、このような形で読者の方にお話しできる機会をいただき光栄です。 フェミニストカウンセリングは、女性のための、女性によるカウンセリングです。

 「女性の生き難さは、個人の問題ではなく社会の問題である」というフェミニズムの基本理念、ジェンダーの視点にたち、女性が抱える心理的困難や問題解決をサポートし、エンパワーするものです。

 相談者ご本人が自分の問題に気づき、自分自身がどうしたいのか、カウンセラーとともに自己探求し、選択肢を考えていく作業です。カウンセラーはそのプロセスを共有しながら、相談者ご本人の自己決定をサポートしていく役割です。

 このコーナーでは、女性相談にありがちで、また読者の方から寄せられる悩みや相談に、できるだけこたえていければいいなと思っています。フェミニストカウンセリングのエッセンスを少しでもお伝えできればうれしいです。

Q 20代 Cより
 彼とはつきあって3ヶ月。うまくいっていると思います。お互い大好きだし。
 でも、最近、私のスマホをみて、男の子とのメールだと「これ誰?」とか聞いてきたり、サークルの飲み会に「行くな」とか、けっこう束縛してくるようになったんです。
 しかも、この前、彼が行くなと言った飲み会に秘密で行ったことがFacebookでばれてしまい、ちょっとぶたれたんです。
 でも、私も嘘ついたのでいけないと思ってます。でも、ちょっとゆううつです。 A  つきあって3ケ月ですか、2人の距離、関係が深まっていく時期ですね。ただ、「お互い大好き」と言っていますが、あなたの気もちは揺れているように見えるけど、どうかしら? 短いご相談ですが、気になることがいくつかあります。考えてみましょう。

 まず、「(彼が)スマホをみる」のは、あなたは了解していること? もしかして、あなたに黙って、勝手にメールチェックなんかされてない? 彼は「彼女のスマホをみるのがなんで悪い?」なんて思っていないかな? 男性からのメールや着信履歴を「これ誰?」と根掘り葉掘り知りたがるようになってきているのも、実はなかなかヤバいです。サークルの飲み会に「行くな」と言うのも同じ問題ですね。 


 もちろん、2人で事前に話し合ったり、お互いに了解しているなら別ですが、そういうカップルの間ではこういうことは起こらないものです。彼の指示に従わないといけない、イヤだと言えないから、あなたは彼に内緒で飲み会に行ったんですよね。でも、それがばれてあなたは「ちょっとぶたれ」ました。ここから、考えてみてください。なぜ彼は、あなたのしたいことをやめさせようとするのか。なぜあなたは彼の言うことを聞かないといけないのか。イヤなことをイヤだと、言えないのか。それがばれた時、ぶたれた時、怖くなかったですか? それが「うまくいっている」関係だと思いますか?


 「私も嘘ついたのでいけない」といいますが、だからといって人を殴っていい理由にはなりません。理由があれば彼があなたを殴ることを認めることになります。つまり、暴力をふるうことを許すことになるのです。どんな理由があったにせよ、あなたが彼に暴力をふるわれていいわけがないのです。


 恋人の間で、親密な関係が深まる(セックスがきっかけになることが多い)と、それまではなかった相手への束縛や要求をエスカレートさせる人がいます。有無を言わさない場合は大変問題です。でも、「好きだから」「愛している証拠」「恋人なら当たり前のこと」「お前のことは何でも知りたい」なんて言われると、そうかなと思ったり、それだけ愛されてるんだ、って嬉しくて幸せな気分になることは、恋愛している時はとてもありがちです。でもね、束縛は愛情の形、嫉妬するのは愛している証拠、というのは詭弁にすぎないのですよ。今はささいなことのように思えるかもしれないけど、こういうことがきっかけで、彼の言いなりになるしかないとしたら、と考えてみてください。怖くなりませんか?


 「ちょっとゆううつ」というのは、あなたの健全な感覚で、とても大事なサインなのですよ。彼を「大好き」という気もちがあるし、まだ自信がないかもしれません。でも、束縛を強めてきたり、行動を制限したり、殴る彼のことを、あなたはどこかで理不尽だと思いはじめているのではないでしょうか。


 「デートDV」(交際相手への暴力)のことを知っていますか? 交際する前は優しかった相手が、彼氏と彼女の関係になると次第に自分の独りよがりで独善的な価値観を押しつけ、相手を力(パワー)で支配・コントロールしていくことです。おとなのDVと同じように恋人どうしの間でも、多くの被害や問題がおこっています。事件になってしまうケースも後をたちません。暴力は見える・見えにくいと、さまざまな形をとります。とてもわかりにくい、気づきにくい形でエスカレートして被害が深刻になることもありますから、そういった情報や知識もこれから伝えていきたいと思います。


 私たちには自分のことを自分で決める権利があります。あなたが本当にのぞむ2人の関係を考えてみてください。そのことを彼と話し合えればいいですし、もし怖くて話せなかったり、安心して交際するのは無理だと思うなら、考え直すことも必要でしょう。
※具先生へのご質問や相談を受け付けています! お名前と相談内容をご記入の上、ラブピースクラブHP編集部へお届け下さい。宛先は コチラ love@lovepiececlub.com

ー「フェミニストカウンセリングとは」  女性のための、女性によるカウンセリングです。「女性の生き難さは、個人の問題ではなく社会の問題である」というフェミニズムの基本理念、ジェンダーの視点にたち、女性が抱える心理的困難や問題解決をサポートし、エンパワーするものです。このことは、当然女性差別と闘う姿勢をとるということであり、従来の伝統的カウンセリングとは一線を画します。社会におけるジェンダー役割や社会規範、社会制度などを考慮しながら、クライエントの個人的な悩みや困難を、政治的・社会的文脈から読み解く共同作業に取り組むという独自性があります。フェミニズムやジェンダーの視点による新しい解釈図式を提供することによって、クライエントの自己探求や問題解決に向かうことになります。  また、その実践においては、CR(意識覚醒グループ)、SET(自己尊重トレーニング)、AT(アサーティブネストレーニング)など、女性のエンパワメントを目指すフェミニスト・グループアプローチに力を入れています。
ー「フェミニストカウンセリングにおける相談のテーマは」 人間関係(夫婦、母娘、親子、恋愛、職場、その他) 結婚、離婚、子育て、介護 自立、仕事、自己実現、生き方 性暴力、セクシュアルハラスメント、モラルハラスメント ドメスティックバイオレンス(DV)、デートDV セクシュアリティ、からだ、不妊、更年期 虐待、依存、嗜癖、摂食障害、自傷行為  など

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具ゆり(ぐ・ゆり)

フェミニストカウンセラー
フェミニストカウンセリングによる女性の相談支援に携わっている。
カウンセリング、自己尊重・自己主張のグループトレーニングのほか、ハラスメント、デートDVやDV防止教育活動など、女性の人権、子どもの人権に取り組んで20年あまり。
映画やミュージカルが大好き。
マイブームは、ソウルに出かけてK-ミュージカルや舞台を観ること。

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