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【ご案内】劇団「トレメンドスサーカス」の舞台に出演することになりました。

北原みのり2025.06.23

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暑い日々が続きますが、お元気ですか?

今年に入ってから、どこか低空飛行な気持ちで生きているのですが、たぶん理由は、世界的に先行きが重たすぎる、世界情勢・経済色々と悪い勢いがつきすぎている、戦争が「あたりまえ」の世界になっている、米がない、子供が生まれない、息苦しい、なんだか全てがカルトチックに見えて怖い・・・とかとか色々とあるのですが、先月、3週間ほどヨーロッパを旅してきました。世界各国のセクシュアルウエルネス業界の人々との集まりで、ウクライナ、カザフスタン、ブラジル、台湾、韓国、中国、ドイツ、イギリス、フランス、ロシア、南アフリカ共和国、アメリカ、スペイン・・・思い出した順で国名を書いていますが、文字通り様々な国から来た様々な世代の人々と語り合う貴重な時間になりました。

旅に出る前は、こんな重たい気持ちで3週間も旅なんてできるだろうか、という不安しかなかったのですが、旅というのは、とにかく考えずにパスポート1枚もって出ればなんとかなる、そしで出てしまえば拓ける道しかそこにはないよ、という自由な体験なのだということを思い出しました。どれだけ低空でどれだけ内向きになってたのだろう。
女性のためのバイブ屋を立ち上げた元ボディービルダーのウクライナ人女性、ドイツのバイブ屋に就職した親戚が200人いるというカザフスタンの若者、世界で一のローション会社を目指す元護士のブラジル人男性・・・たくさんの人との出会い、下手な英語ながらも頑張って頑張っていっぱい喋り聞き実感するのは、「話したい、もっと話したい」という渇望のようなもの。話すことでしか得られない人間関係の軽さとか重みとか。対話することで、自分の内側に「居心地の良い場所」の領域が広がっていくような、そんな安心でした。

帰りの飛行機は、バルセロナからロンドン経由で東京でした。ヒースロー空港でトランジット情報をみているときに、テレアビブ行きの飛行機がキャンセルになっていて、掲示板の前に少し立ち止まってしまう。ロンドンからテルアビブはどのくらいの飛行時間なんだろう。どんな人たちが乗る予定だったのだろう。「テルアビブ行きキャンセル」というそれだけの情報なのに、何かそれが重要な意味を持つようなそんな気持ちを一瞬抱えながら羽田行きの飛行機へ。旅の終わりのそんな一瞬。
私は今、どんな時代を生きているのだろう。

東京に戻ってきてからは、案の定、3週間の不在を埋めるように忙しい日々を過ごしています。とはいえ、よく知っているはずの日常生活が旅の前とは少し違ってみえるのも、旅の面白さ。何が変わったのが具体的には表現しにくいのだけど、旅から帰ってきてから「話したい」「対話したい」という思いがどんどん強くなっているのです。私は自由になりたのだと思う。「何から」というのではなく、私の心の自由をきちんと毎日ケアしていかねばいけないという思い。

というわけで、というのも変なのですが、お芝居に出ることになりました。
ものすごい唐突ですよね。でも、唐突に、そんな流れになっています。
ゴスロリを衣装に、メタルミュージカル劇団「トレメンドスサーカス」のお芝居7月1日、2日の舞台。
セリフをいただいて、お稽古にも出させていただき、発声方法なども教えてもらいながら20代の若い女性たちに混じらせていただき、頑張ってます。

この国を生きる女性たちの痛みから目をそらさずに、性搾取に徹底的に抗議する姿勢を表明するトレメンドスサーカス「UNION2−0」という戯曲です。
独特の世界観、そもそもなぜゴスロリなのか、という点から知乃さんとVoicyで話していますので、こちらもぜひ聴いていただけたら嬉しいです。

直前のご案内ですが、お時間ある方ぜひぜひいらしてください。


公演の詳細はコチラ → https://tremendous.jp/union2-0/

7月1日(火) 開場/16:30 開演/17:00

https://tiget.net/events/399419

7月2日(水) 開場/13:30 開演/14:00

https://tiget.net/events/399423

※受付開始は開演の1時間前となります。
※公演時間は休憩時間20分を含め、2時間40分程度を予定しています。

一般女性(前売り・当日共通) 4500円
22歳以下・女性限定(前売り・当日共通)2000円
一般男性(前売り・当日共通)6000円

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北原みのり

北原みのり

ラブピースクラブ代表
1996年、日本で初めてフェミニストが経営する女性向けのプレジャートイショップ「ラブピースクラブ」を始める。2021年シスターフッド出版社アジュマブックス設立。
著書に「はちみつバイブレーション」(河出書房新社1998年)・「男はときどきいればいい」(祥伝社1999年)・「フェミの嫌われ方」(新水社)・「メロスのようには走らない」(KKベストセラーズ)・「アンアンのセックスできれいになれた?」(朝日新聞出版)・「毒婦」(朝日新聞出版)・佐藤優氏との対談「性と国家」(河出書房新社)・香山リカ氏との対談「フェミニストとオタクはなぜ相性が悪いのか」(イーストプレス社)など。

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