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スクールフェミ「制服リサイクルはじめました」

深井恵2021.03.09

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全国的にも広がりを見せている「制服リサイクル」。持続可能な開発目標(SDG s)にある「貧困をなくそう」「環境を守ろう」にも合致する。本年度の卒業生の保護者から制服リサイクルへの協力を呼びかけた。
制服リサイクルを始めるにあたり、若干の紆余曲折があった。「誰が担当するのか」「保管場所はどこにするのか」「防虫剤や除湿剤など、他に余分なお金がかかるのではないか」メリット・デメリット等々。
先行実施しているいくつかの学校に問い合わせてみた。制服リサイクルの担当は、PTA担当者が兼ねているという学校が多かった。保管場所は倉庫や生徒指導室など学校によってさまざま。そんなに広い場所でなくても大丈夫とのこと。
ある学校では、過去、4月になって授業が始まってから、教科書を持っていない生徒がいることに教員が気づき、どうして購入しないのか聞くと、経済的に厳しくて教科書を買うお金がなかったという事例を話してくれた。制服リサイクルがあれば、制服に充てるお金を教科書代に使えたのにと、制服リサイクルを始めたという。

「大変なのは、譲渡の際、優先順位をどうするかだ」と話してくれた担当者もいた。その学校では、経済的に厳しい家庭も多く、譲渡希望者が殺到するという。PTAの会合の受け付け順をリサイクル制服譲渡の受け付け順にして対応している学校もあった。
その方法も優先順位付けとして有効かもしれないが、経済的に厳しい家庭は保護者がPTAの会合に出席すること自体が難しい恐れもある。PTAの会合に来なければ譲渡されないシステムは避けたほうがいいだろう。譲渡の際には、対応に工夫が必要になりそうだ。「デメリットは特にない。担当者が大変なだけ」、そう語った制服リサイクル担当者もいた。
PTA活動の一環として制服リサイクルに取り組むのであれば、PTA会員の協力を得れば、担当教員の負担も軽減されるのではないか。

お金の面はというと、意外なことに、制服の保管にお金をかけている学校はなかった。防虫剤も除湿剤も使っていないという。それなら予算ゼロで始められる。担当者(本年度は筆者)の負担が若干増えるだけだ。
制服リサイクルについての事前調査の後、PTA会長に打診したところ、会長も快諾してくれた。その後、PTA役員会に制服リサイクルについて提案・協議の結果、本年度から始めようということになったのだ。「制服リサイクルを実施している学校の保護者が、すごくいいっていっていましたよ」と、PTA役員会後に話してくれた保護者もいた。

早速、卒業生の保護者へ制服リサイクルへの協力依頼の文書を作成し、卒業式当日にクラス担任から趣旨を説明して文書配布してもらった。今月の半ばには、リサイクルに協力してくれる家庭から制服が届く運びとなった。制服の提供と希望者への譲渡、リサイクルがうまく動き始めればよいが。

今回、制服リサイクルについての事前調査の中で、いろいろな気づきがあった。中古制服を扱う業者がいることを初めて知った。メルカリ等の存在を知っていれば、ちょっと考えれば分かることだが、そんな業者のことをこれまで考えたことがなかった。
使用済みの制服を売りたい人がいて、それを業者が安く買い取って販売する。定価の3分の1ほどの値段で購入できるという。PTAが関与しないやり方としては、これもアリかもしれない。PTA担当教員の負担もゼロだ。「資源を大切にする」という利にもかなっている。だが、金銭が多少なりとも発生するので、貧困対策としては少し弱いといったところか。

自動車学校が制服リサイクルを始めている県もあった。自動車学校には、卒業間近の高校3年生があちこちの高校から通ってくる。自動車学校に制服リサイクルボックスを設置すれば、さまざまな高校の制服が集められる。これもなかなかいい方法だ。
また、先進的に制服リサイクルに取り組んでいる別の学校では、制服だけでなく、体操服や体育館シューズ、柔道着等もリサイクル対象にしていると知った。担当するのはPTA担当者ではなく、人権教育担当者だ。貧困をなくす、一歩踏み込んだ取り組みとして行われている。
この学校は、高校入試の前の段階から、近隣の中学校にリサイクルについて説明を行って、合格発表後、譲渡希望を募るという。制服やシューズなどはサイズ合わせする必要があるので、リサイクル品を譲渡するときに、かなり時間がかかるようだった。手間ひまをかけてさまざまなリサイクルを行っているこの学校の取り組みには本当に頭が下がる。
本校でも、もしかしたら将来、「制服だけではなくて、体操服や実習服のリサイクルをしよう」という動きができるかもしれない。

先日、頭髪服装検査をしていたら、制服のズボンのファスナーを上げてはいるが、一番上にあるボタンをはずしている生徒がいた。ズボンはベルトで辛うじて腰に引っかかっている。ボタンが取れたのかと尋ねると、ボタンが取れたのではなくて、ボタンが留まらなくなったという。
生徒本人が成長したのと、冬場なのでズボンの下にもう1枚履いているため、ボタンが留まらなくなっていた。もう1枚新しい制服のズボンを購入するには、経済的な負担がかかる。制服リサイクルで体に合う制服が提供されるといいが……。

3月8日は「国際女性デー」。新型コロナウィルスの影響が、立場の弱い女性の雇用をさらに悪化させている。制服リサイクルは、環境保護だけではなく、新学期を前に、経済的に厳しい状況に置かれている家庭を少しでも支えることにつながる。

「制服リサイクル」、まだ始めていない学校があれば、保護者・教職員等、誰でもいいから声を上げて、取り組みを始めてみませんか。

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