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ばいぶばいぶる vol.7「セルフプレジャーグッズのパッケージ、かわいくてヘルシーなものがいいよね」

ラブピスタッフ2025.07.28

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セックストイに本気で向き合う、LOVE PIECE CLUBの人気スタッフTとSが語る「ばいぶばいぶる」。
バイブのリアルなレビューから、性・生理・フェムケア・女の人生まで…。
自分の体を取り戻し、自由を手に入れるための一冊――。それが「ばいぶばいぶる」です。


ばいぶばいぶる第七回はスタッフSがお送りします!
今回の議題は、セルフプレジャーグッズのパッケージや、売り出し方について。

スタッフSはバイブ屋さんとして、偵察としてアダルトショップに行ったことが何度かあります。
どんな商品がどんな人に人気なのか、女性のお客さんはどれくらい来てるのか、どんな宣伝、オマケがあったら買いたくなるかな、とか、サンプルを触る時ってどんな気持ちなのかな、とか……。
お客さん目線を得るために、ラブピじゃない、バイブを置いてあるお店に入ったのです。

この時、本来の目的「偵察」をすっかり忘れてしまうほど衝撃的だったのが、ポルノ表象があまりにも多い、ということです。
どこどこのどのお店が悪い!とかではなく、基本的にすべての「アダルトショップ」はそもそもお店の形態として、大前提として"男性"を主な客層として想定しています。

また、次に大きな客層が海外観光客です。日本は海外からしてみて「HENTAI」の国で、国内で「なろう系」と呼ばれるライトノベルという物語のジャンルは海外でも「ISEKAI」=異世界(男性が異世界に転生して女性に囲まれてチヤホヤされる)という固有名詞を確立して、日本特有の「文化」として伝統芸能レベルで親しまれ(それこそ春画とかのグッズも多いです)、日々多くの男性海外観光客が日本のアダルトショップやアニメショップ、そして性売買集結地を徘徊し、性接待店のキャッチをさせられている女性にカメラを向けているのです。なんなら日本国内でも「メイドカフェ」とかはもはや観光として利用されますし。

そんな日本の誇る大利潤ジャンル・ポルノ。
バイブ見よ〜と思ってアダルトショップに入れば、アダルトビデオに出演させられる女性たちの写真、おそらくビデオのパッケージであろう写真が名前やキャッチフレーズと共に壁一面に張り出され、所謂オナホと呼ばれるグッズのパッケージは「◯◯ちゃん型!」と、アダルトビデオに出演させられる女性の女性器を模ったことを歌う文句とその断面図と顔写真。
まるで、女体が、精肉店とかに並べられる肉塊の部位みたいに切り売りされて並べられる。

裸の女の子の絵もたくさんあって、ただかわいい女の子のイラスト、とかではなく、「ギャル」から「近所の人妻」「学生」、様々な"""属性"""の女が描かれる。もちろんその属性は絵の横に書いてあって、「ギャルの匂い付き」みたいなことが書かれて、視覚、触覚だけでなく嗅覚までも男様をお喜ばせるためご丁寧に用意してある。この世のどんな年齢も、どんな職業も、どんな属性の女も絶対に食い尽くしてやるという男どもの強い意志を感じる。

だから、女体を持つ、私がこの空間にいることで感じる、「なんか気まずい」というのは今、加害されてもおかしくないというのを直感で本能レベルで察知してるということ、例えレイプされなくとも、男の頭の中で姦淫されることは私が知らないだけであり得るし、リアルタイムじゃなくても思い出されたりするかもしれない。

そして、私はこの写真の女性や絵のように、男が消費することが可能な「女」という属性なのだと思い知らされる。

男性の「セルフプレジャー」もとい「オナニー」は、女を姦淫しないと成立しない。
だから、簡単に「シコって寝ろ」なんてことを私は男性に思えなくて、正直「去勢しろ」という勢いです。
ポルノを見たり買ったりすることが、そしてポルノを作る、出る男がいて利潤を得る男がいるということが、ポルノに出させられている女や、繰り返し思い出されて脳内で姦淫される女への加害であり、それがオナニーなのだから、オナニーも禁止にした方がいい。セックスだけじゃなくてオナニーも禁止!

実際に、男性とのセックスで若い頃になんとなくで、携帯で動画を撮ることを許してしまったことがあったりする女性は、私スタッフS含め少なくないのではと思っていて、それを単なる「若気の至り」とか「プレイ」とかいうふうに思わされてる女性も少なくないと思います。
でも振り返ってみて、もし男がその動画とか写真を見てオナニーしてたら……と思うと実際怖いしキモいから、やっぱりオナニーもセックスも禁止が1番マルい気がします。

女性のためのバイブを売る私が男のオナニーについて語ることはなんとなく良くないかと思っていましたが、あまりにもポルノが酷すぎる、ということで今回は踏み込みました。

女性のためのバイブ、セルフプレジャーはそれと非対称に、男を必要としておらず、むしろ別物、という所感が女にはあることがほとんどなので、だからパッケージや謳い文句に、男に関するものやセックスを期待させるものが、「女性の作った」バイブにはないのだと思います。(男性が作った女性向けバイブは男の絵が書いてあったり男性器に激似なことがあるけど……)

今後とも、女性が直感的に、なんか嫌だな、と思うものとは対極の、なんかかわいくて落ち着く、ときめく、触ってみたい、と思うようなバイブをラブピで楽しんでくださいね!

Text/スタッフS

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