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流行歌におけるジェンダー

深井恵2004.08.11

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いやー、毎日毎日暑いっ!! 動物を見習って、暑いときには暑いなりの行動パターンがとれるといいですねぇ・・。ちなみにうちで飼ってる(?)野良猫は、食事のとき以外は涼しいところでのんびりしています。とっても体によさそう。クーラーがんがんにつけて、がむしゃらに動き回るなんて、地球上で人間くらいなものです。地球環境のためにも自身の体のためにも、自然に逆らわず、上手に自然を受け入れた生活が送れるといいんだけど・・。

先月の「百合祭」の上映と北原さんと浜野さんのトークショーのお陰で、8月を乗り切るパワーがでました。戦後59年目を迎え、8/6,8/9の平和学習にとりくんでいる学校も多いかと思います。が、某県では平和学習の登校日をなくしてしまった市町村もでてきたとか・・。平和や反戦を口にすることに勇気がいる世の中になっているとは、もはや「戦後」ではなく「戦前」に突入しています。「茶色の朝」(大月書店発行の本、いいですよ)を迎えないためにも、自分に出来ることを
日々行っていく必要があるなぁ・・と思っているところです。

前置きが長くなってしまいましたが、6回目の今日は、流行歌に見るジェンダーについてお話ししようと思います。
流行歌に描かれている内容は、いつの時代にも惚れたはれたが欠かせないようです。歌詞にはどんなジェンダーが描かれているか、友だちとカラオケボックスに行って、ジェンダーの視点からカラオケチェック!! まずは、「女の○○」や「男の○○」と言ったタイトルの曲をまず探しました。あるはあるは・・・。

おんな川、女ざかり、おんな酒、女だから、女でいたい、女になりたい、女のしあわせ、おんなの涙、女の未練、などなど
男、男雨、男意気、男意地、男一匹、男ざかり、おとこ酒、男だろ、男ってやつは、男なら、男道、などなど
次に、「これはきっとコテコテジェンダーだ」という臭のする曲を入力。知らない曲でも歌詞をチェックするために次々と入力して流しました。当然のことながら、「尽くす女」系の曲は演歌に多し・・。その中でも極めつけを発見!!

今はなきテレサ・テンの曲「女の生きがい」(・・彼女の曲にこんなのがあったとは、この日まで知りませんでした。ま、「愛人」なんかはその仲間だけどさ・・)こんな歌詞です。


作詞:荒木とよひさ 作曲:三木たかし
あなたを今夜も待って お酒を買った さみしく 時計だけが 時をきざむわ
お料理も さめてしまったけれど 私はいつまでも 待っているのよ
あなたのために 尽くすことだけ それが私の生きがいなのよ
いけない噂も聞いた それでもいいの 信じることが 愛と想っているの
このままでもしも棄てられたらば 生きてるかいがない 私なのよ
あなたのお世話 させてほしいの それが私の生きがいなのよ
あなたに心も捧げ この身もあげた あとは何もないわ 待つことだけよ(以下略)


この歌詞に象徴されるように、演歌に限らず、女性の場合は癒しやかわいらしさを描き(スマップの「らいおんハート」など)、男性は力強さやたくましさを描く(ゴスペラーズの「永遠に」など)。これがお決まりのパターンですが、近年、若者の曲の中に、ジェンダーを超えたことばの使い方を感じています。

アーティストで言えば、浜崎あゆみやDo As Infinity(綴り合ってます?)。みなさん、よくご存じだと思いますので歌詞の掲載は省きますが、彼女たちの曲では「ぼくら」という一人称で女性が描かれていると思います。かつて男性演歌歌手が女性の立場の曲を一人称「わたし」で歌うことはよくありましたが、今日では、女性が女性の立場のまま「ぼく」あるいは「ぼくら」と、自然に語るようになっています。

また、B'zの曲には弱音を吐く男性も出てきます。こんな若者のしなやかさが次の世代に受け継がれていくに違いありません。ジェンダーの視点で、子どもたちの聴いている曲を子どもたち自身に分析させてみると、大人も気づかされることがたくさんありそうです。
つづく

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