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ジェンダーギャップ指数やジェンダー不平等指数が見せてくれるもの。

はっちゃん2014.03.10

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世界の国会議員らが参加する列国議会同盟(本部ジュネーブ)は3月4日、各国・地域の議会に占める女性の割合調査を公表し、日本は今年1月1日現在で127位だった」

・・・・こんなニュースが先週、朝日新聞や毎日新聞などで一斉に配信されました

 

ところで、202030という数字、ご存知ですか? 

これは政府が目標としている(前民主党政権が閣議決定)、2020年までに、指導的立場に立つ人の30%を女性にしよう! という数字目標のことです。

 

さて、それでは今、指導的立場に立つ女性の数はどのくらいいるのでしょう?

中央省の管理職は3%(2014年1月現在)で、過去最高といわれています。ちなみに最も女性管理職が多いのは消費者庁、最低なのは、というか女性管理職が皆無なのは、警察庁と内閣法務局。なんと、ゼロです。

 

それでは企業はどうでしょう。

内閣府は今、女性登用についてのアンケート調査開示に同意した1150社(上場企業3552社中半数以下)の情報をHPで掲載しています。http://www.gender.go.jp/policy/mieruka/company/mierukasite.html

 

これを見ると、サービス業や保険業などでは20%超えている企業もあるけれど、多くの企業が0%~5%内で収まっているのがわかります。

 

・・・ねぇ、2020年までに30%だなんて、ホントにできるの?

 

ちなみに、こういう報告を「問題」かのように取り上げているメディアだって、女性管理職は少ない。大手マスコミで女性取締役なんて何人いるんだろう? 未だに「女性初編集長」が話題になるくらいに、男性中心社会です。

 

さて、こういう話をすると、必ずこう言ってくる人がいる。

「女性の割合を増やすことで、優秀な男性の職が奪われる!」

「女性の割合を増やすことを目的にすると、優秀ではない女性が管理職になる」

「管理職の数を増やすことが男女平等なのか?」

などなど・・・。

いわく、権利の平等は国が関わるべきだが、機会の平等は市場(または自然)に任せるべきだ・・・という考え方。機会の平等に力を入れることで、平等が崩れ、不平等が産まれてしまう・・・というものですが、さて、それでは今の日本社会、本当に男女の機会の平等は成立しているのでしょうか?

 

いうまでもなく、未だに日本の女性は妊娠や結婚によって、仕事を中断する人が多い。子育てで仕事を中断せざるをえない状況に追い込まれたり、仕事を一旦やめたとしても、再び職に就くのが非常に難しい状況は女性にとって(広い目で考えれば、社会にとって)非常に重たい問題です。そして女性にだけ「結婚か仕事か? または結婚も仕事も頑張る!?」と奇妙な選択を迫るような社会。さらに、「家事や育児や介護は女性がやるもの」という意識が未だにあるのも、女性を苦しめ続けています。「家事や育児や介護は素晴らしい仕事!」「女性の細かやかな感性が求められる仕事!」などと礼賛されながら、家事や育児や介護などの家事労働は「”女なら”誰もができる仕事」とみられ、無償で働きつづけてきました。

そう、様々なダブルスタンダードの中を、多くの女性たちは今でも、サバイバルしているのです。

決して機会の平等などはない。むしろ機会を奪われて、女性たちの声が決定権のある場に届いていないのが今の日本社会なのではないでしょうか。

 

「日本は女性の地位が世界最低ライン」というのが定期的にニュースになり続ける日本社会。

世界経済フォーラム(World Economic Forum)はジェンダーギャップ指数2012年に135ヶ国中101位。

列国議会同盟が発表する女性議員割合では136ケ国中127位。

ただ、国連開発計画のジェンダー不平等指数では、145ヶ国中14位でした・・・。つまりは男女不平等格差が少ない、ということ。え? 全然リアリティないわっ! と驚きますが、国連開発計画の「ジェンダー不平等指数」は、主に教育格差や妊産婦の死亡率や若年女性の出産率など、貧困問題に関わる指数を表しています。

 

 つまりは日本は、健康で安全に暮らしていける生活基盤があり、女性の教育も高い。それなのに・・・大人の女性が社会で活躍できない、という不思議な社会なわけです。子供の時は男女差別を意識しなかったけれど、大人になったとたんに、社会の壁の厚さにぶつかってしまう。年を重ねるごとに男女不平等の世界を、まざまざと見せつけられる、それが日本のジェンダーギャップ世界最低レベルの真実なのでしょう。

 

・・・2020年に女性管理職、議員を30%に。

とほうもなく遠い数字のような気もするけれど、先を歩いてきた女性たちが後続の私たちに道を拓いてくれたように、一歩ずつ、声をあげられる社会を目指したいものです。

 

 (text はち)

 

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