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戦争法案、強行採決! 国家議員は国民の命を守れ!!

深井恵2015.07.15

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先日、仕事が終わった後、地元の戦争法案反対集会とデモ行進に参加した。全国各地でも、同様の集会やデモ行進が行われている。各界の著名人も法案に反対の意見表明をしているし、国会前では連日、集会やデモが行われているようだ。これまでにも集会やデモ行進には何度も参加してきたが、今回の集会は緊迫感がいままでとは違っていた。この法案が成立すれば、本当に戦争に突入する。教え子を再び戦場へ送ることになる。その緊張感が会場を覆っていた。
「戦争反対!」「憲法9条を守れ!」「国民の命を守れ!」デモ行進のシュプレヒコールで、こんなに腹の底から叫んだのは初めてだった。夕方の通勤ラッシュの時間帯、街の中心部で大声をあげて、仲間とともに歩いた。日常の何事もない状態なら、自分一人が街なかで「戦争反対!」「国民の命を守れ!」などと叫べば、道行く人は「この人何者?」と奇異の目を向けられてしまいそうだが、志を同じくする者が集まってデモ行進をすると、大声で戦争反対を叫んでも別におかしな目で見られることはないんだと実感した。家路を急ぐ大人たちは、大半が無反応だったが、中には、趣旨に賛同して手拍子をしてくれる人もいた。
デモ行進している途中、かつての教え子と遭遇した。学校帰りの生徒とすれ違い、「先生~!」と声をかけられている組合仲間もいた。子どもたちを戦場へ送らないために大人たちも頑張っている姿を、少しでも見せられたのではないかと思ったが、子どもたちの目にはどんなふうに映っただろう。「うるさいなぁ、静かにしてよ」で片付けられていないことを願いつつ、教え子と別れた。デモ行進が終わって解散した時、生徒の保護者も参加していたことに気づいた。我が子を戦場へ送らないために、声をあげている保護者の姿があった。学校外の、しかもデモ行進の場で一緒になろうとは。次回PTA等で会うとき、今まで以上にその保護者に親近感を覚えて接することになるなぁと思った。
このコラムが掲載される頃は、強行採決が終わってしまった後になるかもしれない。「議論は尽くした」と政権側は思っているようだが、国会の様子を見る限りにおいては、議論とは言いがたい。しゃべればしゃべるほど、憲法違反のおかしな法案を無理矢理通そうとしているのが見え見えになっている。これ以上議論を重ねて、この法案のおかしさに国民が気づき、更に戦争反対の機運が高まっては困ると判断しているのかもしれない。
そもそも、憲法は国民に向けられた命令ではなく、国家権力に向けられた命令だ。「憲法第99条(憲法尊重擁護義務)天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」。この条文を現政権はどう考えているのだろう。守るどころか、自ら破ろうとしている。国会で議論する前に、アメリカでオバマ大統領に約束してきた安倍首相。国民の命を守るべき立場にありながら、進んで国民の命を危険にさらす約束をしてきたも同然だった。
決して自分自身は戦争に行かない立場の国会議員が、自国民の若者を平気で戦場へ送り込もうとしている。こんな議員を選んでしまった大人の責任も大きい。18歳選挙権の改正公職選挙法が成立したいま、若者たちはそんな大人をどう見ているだろうか。
デモ行進が終わる頃には、叫びすぎて声が枯れていた。デモ行進が終わって、行きつけのバールへ行き、喉を潤した。飲み仲間が来ていたので集会とデモ行進の話をして、ひとしきり飲んだ。飲み仲間は他人事のように受け止めていたようで、悲しい気分になった。「戦争? 他人事でしょ」そんな考えの大人たちが、戦争を確実に招き寄せている。「自分一人が声をあげたって世の中何も変わらない」。そう思って何もしない大人たちは、戦争に荷担している。いまの自分の仕事や生活に精一杯で、政治に無関心な大人たちが、子どもたちを戦場へ送り出そうとしている。
声をあげ続けるのは疲れるし、しんどい。声をあげるだけでなく、行動し続けるのはもっときつい。しかし、そうしなければ自分の人生、後悔しそうだし、自分自身に偽っているようで、そのほうがつらい。声をあげ続け、行動し続ける大人でありたいと思いつつ、ワインを飲んで久しぶりに酔った。酔いが覚めたら、また気持ちを新たに闘い続けるぞ。

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深井恵(ふかい・めぐみ)

九州某県の高校日本語教員。
日教組の「教え子を再び戦場に送らない」に賛同して組合加入。北原みのりさんとは、10年以上前(ジェンダー・フリー・バッシングがひどかった頃)に組合女性部の学習会講師をお願いして以来の仲。

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