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西島秀俊に触発された「つもり」のオヤジたちをどうにかしてほしいわね!

高山真2014.08.19

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 先週の『昼顔』で、上戸彩と斎藤工がとうとうヤッてしまいました。役名ではなく芸能人の名前で書いてしまうと生々しさもひとしおね。しかも「ヤッて」などと表現するって。あたくし一応、ものを書く人のはずなのですが。

 ドラマを見ていない方のためにご説明しますと、あのドラマの中で、斎藤工演じる生物教師・裕一郎は「モサい髪型で、人の機微にうとい。妻は独身時代、既婚者との不倫に苦しんだクチで、その苦しみの吐き出し口になった裕一郎を夫にした」という設定です。要するに、「オンナがらみの経験値が圧倒的に低い」という役柄です。

 そんな「ダサい生物教師・北野裕一郎」を演じる「斎藤工」から放たれる鉄砲水のようなエロオーラのアンバランスさ加減+が、あのドラマの引力のひとつになっている。こういったことを前回書きました。

 で、上戸彩と斎藤工のベッドシーン。いちばん時間をとっていたのは、「ふたりが服を着たままで抱き合ってベッドに横たわり、会話をしている」というシーンでした。そのときの斎藤工(ここはあえて役名では呼びません)、その親指が、ブラウスの布越しにずーっと上戸彩の肩口をやわやわと撫でているのです。もうね、完全に愛撫。あたくし、このドラマを見ながら何度も小さな声で「恐ろしい子!」と言っていますが、このときばかりは相当大きな声で「恐ろしいっ!」と叫んだわ。

 「経験値の低いオトコ」がラブホで相手と抱き合っているとき、ここまで余裕たっぷりで、だからこそ底なしにエロいムーブはできません。今までは、たたずまいで役柄を裏切っていましたが、ついにムーブで裏切っちゃったわね。いやあ、凄いものを見せてもらいました。斎藤工、やはりエロ神です。

 あたくしの周りのオンナ友達は、あのシーンを見て、「“余裕たっぷりに見せながら、実はがっつきちゃん”の貧乏画家・加藤(北村一輝)のほうが、まだリアルなキャラだわ」と言っています。北村一輝も、まあ、ボディも含めてエロいわね。

 話はようやく『昼顔』から離れますが、最近、北村一輝も含め、40代の「細マッチョ以上」のオトコ俳優が、けっこうな人気ね。その筆頭格はたぶん西島秀俊だと思うのだけれど。

 西島秀俊は、顔が薄く、脱ぐと体が濃い(身長がそこそこ高く、筋肉や骨格のバランスがいい、という意味ね。体毛が濃いのはむしろマイナス)。プラス、「芸能界ではなく一般の仕事に就いたとしても、そこそこ稼げる職種に就いたかもしれない」と思わせる経歴を持っている。なんでも、2013年にオリコンが発表した「結婚したい俳優」の1位が向井理、2位が西島秀俊だったそうですが、さもありなんという感じだったわ。「薄めの美形」って、それはそれでギフトよね。アタシの周りは「顔が薄いのは、“観賞用”ではなく“実際につきあうオトコ”の重要なファクターのひとつ。威圧感のない美はデイリー向きだもん。胃にもたれないから」と言うオンナ友達ばかりだわ。イケメン、セクシー、知的、仕事熱心etc…、全項目で万遍なくいい点をとるオトコのイメージ、というか。ノンケオトコが「外見が好みなうえで、いい奥さんになれそうか否か」という観点で好きなオンナ芸能人を選ぶのと、そこは対になっているような気がするわ。

 ジムに通ったことがある人間、ボディメイクをしたことがある大人なら誰もが知っていることですが、40代になってあの体型をキープするのは、ナルシシズムに、それを上回るほどのストイシズムを加味しなくてはいけません。どこまでも、「対・自分」とのせめぎあいになる。そうすると、そうした姿勢に生まれるのは、必然的にエロスではなくなります。だからあたくしは、「セクシー」という単語を使ったわけ。「相手を色ごとに巻き込む、ある種の匂いのようなものを発散させる」のが「エロ」ならば、「セクシー」は、「色っぽい雰囲気をまき散らしながらも、実は他者との肉体的・精神的な交流をあまり必要としていないように見える」という感じなの、あたくしの中では、ね。まあ、こういうタイプは実際つきあうと面倒くさいのよ。どこまでも「自分」だから。「他者と自分の人生を混ぜ合わせる方法を知らない。あるいは、そのことにさしたる重きを置いていない」のね。西島秀俊がそうであると断言しているわけではないのよ。西島秀俊のようなビジュアルとたたずまいを持つノンケ(まあ、一般世界ではたいへん見つけにくいのも確かですが)には、そういうタイプが多いってこと。

 そういった意味において、セクシー枠のオンナ芸能人のトップは、ここ数年、藤原紀香が不動の1位だわ。ま、藤原紀香の場合は、もはや、ガタイの魅力というよりは、何やらエスタブリッシュメントへの傾倒がすごすぎて、それはそれで面白いことになっているんだけど。

 そういえば最近は、西島秀俊や北村一輝や阿部寛といった40代に突入してもなお体も美しいオトコが人気だったり、「枯れ専」という言葉で表現される、「50代以上のオトコが好き」というオンナたちの存在だったりがクローズアップされているわね。で、困るのは、「ストイシズムとナルシシズムをミックスさせる方法」なんて人生で一度も考えたことがないような40代、50代のオヤジが、「自分もまだまだイケる」と勘違いする……というカタストロフがあちこちで発生していることよ。

 あたくしも、体調がよかった時期はジムに通っていたし、パーソナルトレーナーをつけていた人間ですから、よく知っています。40代以上のイケメンは、10代から35歳くらいまでのイケメンより、はるかに希少価値が高いものです。「10代から35歳くらいまでのすべてオトコ」の中のイケメン比率を仮に10%とすると、「40代以上のすべてのオヤジ」の中のイケメン比率なんて0.1%くらいのものだもの。

 禿げてしまうのは仕方ない。体質による運にも左右されるから。でも、その禿げた頭をセクシーに見せる手段を0.1%のオトコは全員知っているし、そのうえでなお、お腹周りに脂肪をつかせない生活をずっと続けているか、ほんの少しついてしまった脂肪をむしろエロく見せる方法を知っているものよ。そして、その方法には、努力と年季が必要だということもね。オンナは、「なりたい・なりたくない」は別として、美魔女への道が壮絶ないばら道だと知っているでしょ? ホント、「自分」という素材に目を向けたことがないまま高望みばっかりしてる人は始末に負えないわよね。うふふ。

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