ラブピースクラブはフェミニストが運営する日本初のラブグッズストアです。Since 1996

ラブピースクラブショップ

タグ一覧を見る

北原みのりあずみ虫ラブピスタッフアジュマブックスおざわじゅんこ大杉真心安積遊歩アンティルイトー・ターリ大島史子オガワフミキム・ジナ菊池ミナト黒川 アンネ黒田鮎未具ゆりJayooByul鈴木はなJustin Mccurry爪半月高橋フミコ曺美樹塚原久美茶屋ひろし灯小中沢あき中谷紅緒椿 佳那子朝美橘さざんか中島さおり成川彩ハッカパイプス柊佐和フェミステーション深井恵ラフォーレ原宿スタッフ李信恵行田トモ오오시마후미코

  • Twitter
  • Facebook
  • instagram

おしゃれなセックスグッズはこちらから

banner_2212biird

幸せな毒娘 Vol.60 アドゥリズム:「配慮」の名で譲ることを強いられる女性たち

JayooByul2026.02.05

Loading...

近ごろ、TikTokである動画が大きな話題になりました。ある外国人女性が、同じレストランで同じメニューを注文しながら、注文者の名前だけを女性名と男性名に変えて比較する実験を行ったのです。その結果、男性名で注文した料理のほうが明らかに量が多かったことが映像で確認されました。アメリカでもこのようなことが起きているのかと驚いた人も多かったようですが、実はこの問題自体、決して目新しいものではありません。

韓国では、むしろ日常的な出来事として知られています。多くの飲食店で、同じ価格を支払って同じメニューを注文しているにもかかわらず、「女性客」というだけで料理の量を少なく提供されるケースが数多く存在します。例えば、肉料理であれば女性の皿には肉の量が明らかに少なかったり、全体のボリューム自体が控えめにされたりします。

さらに驚くべきことに、注文を受ける段階からすでに差別が始まっている場合もあります。「男三人、女一人」といった形で性別を基準に注文をまとめる店が実在するのです。これは、最初から提供する量を変える前提で対応していることを意味します。

理不尽なエピソードはそれだけではありません。自分はよく食べるので男性の同僚や同行者と器を交換しようとしたところ、店員が「それは男性用ですから」と慌てて制止した、という体験談も少なくありません。なぜ量が違うのかと女性が抗議すると、「女性は普通あまり食べないし、残すことが多いので、あらかじめ配慮しているだけだ」と説明されることが多いようです。しかし、これは配慮ではなく、一方的な決めつけに基づく明白な差別です。

さらに深刻なのは、その後の対応です。「私はたくさん食べるので、量を同じにしてほしい」と伝えただけで不機嫌な態度を取られたり、本当に完食するかどうかをじっと監視されたりしたという証言まであります。この時点で、サービス提供者というより、女性客を管理・統制する立場に立っていると言わざるを得ません。

こうした経験が積み重なった結果、韓国のフェミニストたちの間では皮肉を込めて「女性には最初から量を減らしてくれる店」というリスト、いわゆるグルメマップが共有されるようになりました。冗談のように聞こえるかもしれませんが、その背景には深い諦めと怒りが存在しています。(https://map.naver.com/p/favorite/sharedPlace/folder/fee652be72f44641b28fb7c15eccaa47?c=15.00,0,0,0,dh)

この問題は、飲食店だけにとどまりません。家庭内でも同じ構造が繰り返されています。韓国では、嫁と姑の関係において、夫にだけ肉料理を集中させ、嫁には冷めた料理や残り物を出す姑がいる、という話を珍しくありません。一方で、女性側の両親が婿をもてなす場合は正反対です。「婿は百年の客」という言葉があるほど、婿が来れば食卓が壊れるほどの料理でもてなすのが一般的です。この表現は、実際に韓国に存在することわざです。

このような差別の根底には、長年にわたって韓国社会に根付いてきた男児選好思想があります。韓国では1990年代初頭まで女児中絶が社会問題となっており、地域によっては男女比が31にまで崩れた例もありました。息子だけを望み、息子だけを優先する文化は、日常生活の中で無意識のうちに再生産され続けてきたのです。この現象は韓国では「アドゥリズム(息子+ism)」と呼ばれています。

問題は、このアドリズムが過去の話ではないという点です。飲食店での料理量の差、家庭の食卓における序列は、すべて同じ論理から生まれています。男性は多く食べるべき存在であり、より多く与えられ、常に中心に置かれるべきだという無意識の前提が、社会全体に浸透しているのです。

このような環境で育った男性たちが、自分を基準に世界を捉えるようになることは、果たして偶然なのでしょうか。日常のささいな「配慮」という名の差別が積み重なった結果として、現在の女性嫌悪が蔓延する社会が形成されたのではないでしょうか。

食堂の一杯の器は小さく見えるかもしれません。しかし、その中に詰まっている問題は決して小さくありません。差別は常に、取るに足らない日常の場面から始まります。そして、その「些細さ」を見過ごし続けてきた先に、今の社会があるのではないでしょうか。

Loading...
JayooByul

JayooByul(じゃゆびょる)

JayooByul (ジャヨビョル)日本のお嫁さんとオーストラリアで仲良くコアラ暮らしをしています。堂々なるDV・性犯罪生存者。気づいたらフェミニストと呼ばれていました。毒娘で幸せです。

RANKING人気コラム

  • LOVE PIECE CLUB WOMENʼS SEX TOY STORE
  • femistation
  • bababoshi

Follow me!

  • Twitter
  • Facebook
  • instagram

TOPへ