こんにちは。スタッフのエマです。
本日は真面目なお話を。
先日のブログでも少し書いた、ナヌムの家に行った時の話をします。
ナヌムの家とは、元“従軍慰安婦”の女性たちの内の数人が共同生活をおくっているおうちのことです。
(先日のブログは
こちらから)
私は当時学生で、映画『ナヌムの家』の上映会を企画していて、もしよかったら誰かに上映会で言うメッセージをもらえないかと思っていました。
日本人ボランティアの方にそのことを伝えると、彼女はそれなら○○さんがいい、運動に積極的だから、とあるハルモニ(韓国語でおばあさんの意味)のもとに案内してくれました。
彼女はハルモニに韓国語で通訳して、私の要望を伝えてくれました。
するとそのハルモニは、最初は穏やかに話していたのですが、次第に感情を高ぶらせ、突然「慰安所で日本軍の兵士に軍靴で蹴られた傷の跡がまだ残っているのに、日本政府は慰安婦なんていなかったと言う!」と言って、頭頂部にある傷跡を髪を分けるようにして私に見せながら激しく泣き出しました。
私はどうしていいかわからず、その時はただただハルモニを泣かせてしまったことに動揺しました。
ボランティアの方がごめんねごめんねと言ってハルモニの背中をさすっていましたが、私は謝ることもできず、ただハルモニの傷口を開いてしまったことを後悔し、申し訳ない気持ちでいました。
ナヌムの家からの帰り道で、改めて、あのおばあさんは軍靴を履いた男に頭を蹴られたんだ・・・と思い、その時状況やハルモニが味わった恐怖を想像して泣きました。
今もおばあさんがそのときの不条理な経験に苦しみながら生きることを余儀なくされていることが、許されていいのかと思いました。
このことは私にとってショックすぎて、誰にも話せず、一緒に上映会を企画していた人にも話せないままだったのですが、そういう人がいることをいろんな人に知ってほしいと思い、今日書くことにしました。
「慰安婦なんて嘘だ、いなかった」という主張をする人にあの光景を見せたいです。
あの光景を前にしたら、そんなことを言える人は誰もいないでしょう。
お付き合いくださり、ありがとうございました。
梁澄子(やんちんじゃ)さんゲストのニコニコ生放送、お楽しみに。
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