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おかんとコピVol.12 日本の猫だけがすること

李信恵2020.06.22

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猫の成長は面白い。春から夏になって、どんどん大きくなって。想像もしなかったことをするようになった。人間と似ているようで、少し違うし、人間のように見える時もある。ずっと前からこの家にいたかのようにあちこち自由に動き回って、私がどこかに行くと、付いて回って離れない。そんなに私のことが好きなのか。私もコピが大好き、何をしても可愛い(相変わらず親バカ)。

お風呂は浴槽に落ちると危険なので絶対に中には入れないが、私が出てくるまで外で待っている時がある。そして、トイレも気になるようだ。水の音に敏感で、トイレから出てくると待ち構えたように飛び込んでくる。何をするのかというと、トイレのタンクの上に飛び乗って、手洗い用の蛇口から流れてくる水を飲む。洗面所は近くに台が無いので高さ的に無理だが、トイレのタンクは便器を利用して飛び乗る。一度、便座のふたを閉め忘れて落ちた。ひええ。慌てて救出して、体を洗って拭いた。洋式トイレで、水洗で良かった。こんな風に水を飲む猫、ほかにおるんか?と思ったけれどFacebookの友人で猫を飼っている家庭では、時々いるらしい。台所とかでも。もちろん我が家では、部屋にちゃんと水入れも置いている。しかしコピはそれも飲みつつ、トイレのタンクの手洗いの水も気になるようだ。

「猫は本能的に流れる水がきれいということを知っているから」「普段からそこにある水より、音がする方に反応する」という説もある。そういえばオモニ(母親)からは、小さい時から「犬や猫は口がきけなくて云いたいことがちゃんと云えないから、ちゃんと先に気が付いてあげなきゃ。水はとにかくきれいなものを」と話していたことを思い出した。そして、トイレのタンクの手洗いの水を飲むのは、日本の猫だけ、らしい。なぜかというと、タンクの上に手洗いが付いているのは日本独自のものだからだ。狭いスペースを最大限生かせるよう、機能的に進化したものとか。そういえば、こんな形状のタンクって海外で見たことなかったよな。ウォーターファウンテンを購入しようかとも思ったけど、まあいいかーと思って現在に至る。トイレはもちろん、タンクの手洗いもこまめに掃除しているので、きっと大丈夫だろう。

日本の猫だけ、でも思い出したが、前にも紹介した「猫医者に訊け」という本の中で、「なぜ猫は魚が好きなのですか?」という質問に対する答えが、「ここが日本だから」というようなものだった。そうなのか、日本は魚が豊富というか、身近だもんな。日本人自体が魚大好きだし。在日朝鮮人のおいらも魚が好きだが。誰も聞いてないと思うけど、私の趣味の一つは釣りだ。ちなみにコピが食べているメインのキャットフードは原産国がアメリカで、主材料はターキーだった。大好物のおやつの「ちゅーる」は、まぐろを好んで食べる。「ちゅーる」って魔力があるとか聞いたことがあったけど、本当に食いつきがすごい。以前、友人が「ちゅーるは猫の麻薬」と話していたけど、それくらい夢中だ。しかし、ほかの種類も食べるものの、あんまり好きではないみたい。カツオは匂いを嗅いで、しばらく不満そうな顔をしてからだらだら食べる。わがままか。

ところで韓国でも猫を飼う人は多く、私の韓国の友人たちも猫を飼っている。けど、少し前というか、私が初めて韓国に行った時(15年ぐらい前)は、猫は縁起が悪いと嫌う人も多かった。時代は、人の意識は変わるもんだなあ。また、韓国には家族ぐるみでお付き合いしているオンニ(お姉さん)がいる。ある日、そのオンニから猫の絵(写真)はがきセットが届いた。オンニは野猫などの保護活動をしていて、私がコピを保護し、飼うようになったと連絡したときもすごく喜んでくれた。自身も交通事故にあった猫を保護し、育てている。そのはがきはティンカーベル・プロジェクトというところが発行したもので、収益が野猫の怪我とかに使われるそうだ。日本の猫も韓国の猫も、やっぱりどちらも可愛いし、全ての猫が幸せに暮らしてほしいなあと思う。コピが我が家に来てから、野良猫もすごく気になるようになった。まだほとんど何もできずにいるんだけれども。いつか、何かできたらいいな。

そしてコピは、今、幸せなのかな。尋ねても答えてくれないけど(そりゃあ猫だから)、私はとても幸せだ。そう思っていたら、コピがぺろりと舌を出した。

※保護猫ちゃんたちのハガキ

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李信恵(り・しね)

1971年生まれ。大阪府東大阪市出身の在日2.5世。フリーライター。
「2014年やよりジャーナリスト賞」受賞。
2015年1月、影書房から初の著作「#鶴橋安寧 アンチ・ヘイト・クロニクル」発刊。 

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