ドイツのプレジャーブランド「FUN FACTORY」が女性のプレジャーに寄り添う理由

ラブピスタッフ2021.06.09

こんにちは！　ラブピスタッフＫです。ラブピースクラブのイベントやワークショップのレポートを担当します。

ラブピでは毎月一度、ワークショップやイベントを行っています。コロナ禍以前はリアルに集まっておこなっていましたが、今は完全にオンラインです。

一緒に映画を見たり、膝をつき合わせるようにして＃ＭｅＴｏｏの話をしたり、性教育の勉強会をしたりと濃密な時間は本当に今思うと涙が出るほど懐かしく貴重な時間でしたが、オンラインイベントはオンラインイベントであれ？　何故今までやらなかったのだろう？　と不思議に思うほど。これまで参加していただけなかった車椅子ユーザーの方や、遠い地方の方にご参加いただけたり、海外のゲストをお呼びできたり！　なかでも海外のブランドについて深く知るブランドトークイベントは、性文化の違いや、女性のプレジャーについての考え方などを深く知る機会として、私たちスタッフも勉強になっています。

ラブピースクラブで扱っている商品は殆どが海外の製品です。「日本製が一番」という考え方の方も少なくないのですが、バイブに限っては、ドイツ、スウェーデン、オランダの性に関してリベラルでオープンと言われている国（ちなみにジェンダーギャップも少ない国）の製品を一度使ってしまうと元に戻れないように感じています。
「たかがバイブ」（スマホだってバイブしますしね）かもしれませんが、「たかがバイブ」一つにその国の性文化が現れるものだとも思うのです。”大人のオモチャなんて男性が女性をいかせるために使うんだよ！”と考えているような文化では絶対に生まれないような、洗練された、女性のプレジャーを尊重する、美しい形の、高度な技術のバイブが私たちには必要ですよね！

というわけで定期的に続けてきた海外ブランドトークですが、6月に行ったブランドトークイベントはドイツのFUN FACTORYです。名前のとおり、「楽しさ」「喜び」をうみだすためにつくられたブランドです。FUN FACTORYはラブピと同じ1996年に設立されています。世界で初めて医療レベルのシリコンを使い、充電式のバイブレーターをつくり、様々な障がいがある人のために工夫されたユニバーサルデザイン（目がみえなくても、触っただけで分かるコントロールボタンや、力を入れなくても持てるデザインなど）、様々なセクシュアリティのプレジャーをサポートする形（ビアン用の双頭ディルドなど）のトイ、さらに腟トレボールや、月経カップなど、ドイツの技術と素材をつかって、性にかかわるたくさんのアイテムを開発してきました。

今回はFUN FACTORYのマネージャーのIlonaさんに、FUN FACTORYの歴史、バイブレーターの考え方、今おすすめのトイ、そしてドイツの女性たちのセルフプレジャーの考え方などのお話しを伺いました。ぜひ動画でお楽しみください。FUN FACTORYはドイツに工場があり、一つ一つ手作りでバイブをつくっています。とにかくどんな風に使っても壊れない！　（と言い切ってしまうのはいけないかもしれないですが）丈夫さ！　それはまるでドイツ製の車のように、安定の信頼感のあるのがFUN FACTORYです。FUN FACTORYがどのような考えでバイブをつくっているのか、今売れているバイブはどういうものかを伺いました。

興味深かったのは、セルフプレジャーが女性にとってどれほど大切な意味をもつのかというお話しでした。興奮して射精して終わり、というわけではない複雑な女性のプレジャーがいかに心理的に、肉体的に意味をもつのか。挿入のセックスでオーガズムを感じられる女性が少ないなかで、女性が自らバイブをつかってオーガズムを得ることの大切さを改めて学ぶ機会になりました。

ドイツは性に開放的！　とはよく言われることです。空港にFUN FACTORYのお店があったり、街中に美しいプレジャーショップがたくさんあったり。それでも女性たちが自らのプレジャーを肯定し、マスターベーションやオーガズムについて理解を深めるのは、日本と同様難しい面もあるようです。でもまずは知る、まずはバイブを手にとる、そして身体を自分が楽しむ、スローなオーガズム、スローガズムを堪能する時間をもつ、、、そんな一歩から女性たちのプレジャーの道は始まる！　そんな優しい時間になりました。

ぜひFUN FACTORYのバイブ、手に取ったことのない方は選んでみてください。

イベントの中で紹介されたトーイは以下です。本当にどれもオススメです！