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膝のけが、続編

深井恵2008.11.14

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先月初めに階段を踏み外して打撲してから一月半が経ちました。ほとんどよくなったのですが、外科的な怪我はホントに「日にち薬」。時間がかかります。まだ痛いんですよね~。毎日湿布を3枚貼り続けています。

先月下旬に、予約をしたMRIを撮りました。靱帯が切れているかも知れないってことで。怪我をしてから実に20日経っていました。・・・のんきな日程。

そのMRI、外国から輸入した最新式のものらしく、従来の騒音の97パーセントをカット!などという謳い文句。確かに多少は静かなMRIかもしれませんが、結構うるさいことにかわりはありませんでした。

「途中、気分が悪くなったら押してください」とボタンを渡され、「ガガガガッ ウィーンウィーン」などという機械音に包まれ、まるでちくわの中に入っていくような感覚で(?!)じっとおとなしくしておくこと20分くらい。膝だったため、頭まですっぽりちくわの中へ入ることはありませんでしたが、それでも肩 まで入って行きました。

多少閉所恐怖症の傾向がある私。自分が死んだら棺桶には入りたくない! だって狭いもん!・・・と豪語しているのですが、MRIではおとなしくしていました。動いて「取り直し」になることは何としてでも避けたい一心で。

ちくわの中にいるとき、気のせいか、膝とすねの痛みが再燃してきた気がしました。打撲したところに鈍い痛み。加えて、MRI終了後から夜中まで、全身がけだるくて仕方ありませんでした。思うに、MRIは金属に反応するので(金属を身につけたままMRIは受けられません)、全身の血液中の鉄分までも反応して、身体全体がきしむような気怠さと鈍い痛みの症状が現れるのではないか・・・(仮説)。
無事撮り終えて、診察室へ。果たして靱帯は切れているのか?

外科医:靱帯は切れていません。半月板もきれいです。
私:じゃあ、あとは湿布を貼ってそのまま生活をしていっていいんですか?
外科医:筋肉の損傷だけです。日にち薬です。湿布を多めに出しておきます。もう来なくていいですよ。
私:そうですか。ありがとうございました。(なぁんだ、結局、レントゲンもMRIも撮るだけ無駄だったか・・・。ま、安心料みたいなものだな)。

帰り際、看護師さんに例の質問をしてみました。こういう質問は、自分が病気や怪我でそれどころじゃないときにはなかなか時間をかけて理路整然と聞くことができないモノです。骨折もひびも、靱帯の損傷もないとわかった私は、晴れて、例の質問ができる! と意気込んで(MRIにもその勢いで)臨んでいました。

私:あの・・・教えていただきたいことがあるのですが、少しお時間よろしいでしょうか?
看護師:いいですよ。何か?
私:こちらに最初に伺った日に、いろいろと問診されたのですが、その問の中に「妊娠の可能性はありますか?」「最近の月経はいつですか?」っていうのがあって、看護師の方は「患者さんみなさんに聞いています」とおっしゃっていましたが、一体何の意図があって聞いているのかなぁと思いまして。「妊娠の可能性 ・・・レントゲンの関係か? 最近月経・・・入院や手術の関係か?」などと考えてみたのですが、どうも納得がいかなくて。
看護師:レントゲンの関係です。全員に聞いているのではなく、妊娠の可能性がある40代前半までの女性に限って聞いています。
私:最近月経は何のために聞くんですか?
看護師:それもレントゲンの関係です。妊娠の可能性を聞いたあと、最近月経も聞くことで、確実に妊娠していないな、と判断できます。
私:そんな理由なんですか? 数年前、人間ドックや医療関係の問診には当たり前のように「未婚 既婚 死別 離別」を問う問診があって、私の母がふくらはぎの静脈瘤の手術をする際にも同じ問があって、静脈瘤と未婚・既婚と何の関係が?????と尋ねたところ、科学的根拠は何もなく、ただそれまでの慣習で聞 いていたらしく、その後その問は現在では問診からなくなりました。妊娠の可能性や最近月経の問も、本当にレントゲンを撮る必要がある人に、撮影する前に聞けばいいのであって、無条件に誰にでも機械的に最初の段階で聞く必要はないのではいかと思います。答えたくない人もいるでしょうし。
看護師:確かにそうですね。承っておきます。

この看護師さん、なかなか好印象の頼もしい感じの方で、「静脈瘤と未婚既婚」の話にも相づちを打ってくれました。
しかし、この「妊娠の可能性、最近月経の問」、人間ドックに行ってその問に答えさせられ、子宮ガン検診なども受診していくと、産むこと(産む身体)を管理されているような嫌な気分になり、あらぬ妄想にとりつかれます。
(あらぬ妄想):少子高齢化が進んだ日本・・・子宮がん検診を担当する産婦人科医「この女性は○月○日が最近の月経だ。いまなら排卵日に近いから妊娠しやすい身体だ。人工授精させてやれ」

なぁんて、あり得ない話ですが、第二次世界大戦でドイツ国内でヒトラーが行ったことや「民族浄化」と称して敵国女性を無理矢理強姦して妊娠させることなど、女性の身体がいいように利用されたひどい歴史は、なかった話ではありません。
どこかの幕僚長がとんでもない論文で300万円の賞金をもらっている国。自分の身体を国に管理させてなるものか・・・と、膝の怪我を機に散歩して足腰鍛えようと「日本一周歩数計の旅」に出て、てくてく歩きながら考えている日々です。

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