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母の破壊活動 その2

深井恵2012.07.12

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先日、「紫陽花革命」(ツイッター・デモ)に参加してきました。福島の原発事故を受けてなお、誰も責任をとってないまま大飯原発が再稼働されてしまいました。首相官邸前には、雨にもかかわらず多くの人たちが集まり、両側の歩道一杯に何メートルにもわたってデモの列が出来ていました。そして口々に「再稼働反対!」「再稼働犯罪!」と声をあげていました。この「紫陽花革命」が初めて大手マスコミに報道されたとき、警察発表では参加者2万人。主催者発表では15万人以上。この人数の開きは何なのか。『週刊金曜日』7月6日号では、「新聞、テレビが報じない 官邸前の金曜デモは歴史的事件である」と大見出しをつけて取り上げていました。大飯原発の再稼働が止まるまで、そして、原発全てが止まるまで、デモは継続・発展していく必要があります。九州電力の各支店前でも、小規模ながらも毎週金曜日の夜に東京での「紫陽花革命」と心を一つにして集会が催されているようです。全国各地で声をあげていきましょう。

さて、先月のつづき、母の破壊活動です。昨年末、海外旅行で数日家をあけてから帰宅してみると、台所と洗面所から水があふれていました。台所の流し台の排水パイプと洗面台の排水パイプ、洗濯機の排水パイプがそれぞれ詰まっていたのです。・・・いったい何を詰まらせたのか。流し台の排水パイプが詰まったことは過去にも何度かあり、慣れていました。排水口の網目状になっている金具を「面倒だから」と外して、少々小さい野菜の切れ端などはそのまま流してしまう母でした。金具を外した排水口からお箸やスプーンまで流し落としてしまうことも・・・。太い針金が自宅になかったため、針金状のハンガーを解体し、中と外から排水パイプの中に針金ハンガーを通して、入れたり出したりして何とかこれまではしのいできたのですが、今回は、いくらつついても排水パイプは通らず。排水パイプ自体を取り替えようかと試みたものの、排水パイプはびくともせず、取り外すことができないまましばらく経ちました。流し台自体を取り替えるしかないのか!?と、一時は「ボーナスが吹っ飛ぶ覚悟」までしました。が、金槌で排水パイプの取り付け部分をガンガンと数回打ち付けたところ、取り付け部分のネジが緩んで、詰まった排水パイプが無事に外れました。大喜びで、新しい排水パイプを買いにいったところ、500円しない値段で売られていました。早速購入。床に這いつくばって排水パイプの取り付け作業をしました。数十万の出費を覚悟していた私は、自力で500円未満で解決♪ 洗濯機と洗面所の排水パイプは、解体ハンガーで詰まりを解決することができて一件落着。

排水パイプ問題が片付いて、3日も経ってなかったある夜。仕事が終わって自宅に帰り、家に入ろうと外から鍵を開けて勝手口のドアから入ろうとしたら・・・。鍵は開いてもドアが開かず。母、ついにドアを破壊。自宅のドアの前にいながら、携帯電話から自宅の母に電話して、別の出入り口を家の中から開けてもらって帰宅。中から押しても外から引いても当該のドアはビクともせず。そもそも、玄関(横にスライドさせる形式)の鍵はもう何年も前に母が破壊して、以降、家の中から「心張り棒」で開かないようにしている(・・・まるで、江戸時代。修理を業者に頼んだところで、またすぐに破壊されてしまうのが目に見えているので、玄関はそのままの状態に)。結局そのドアは、畑仕事をしたあとの土がドアの下の部分に入り込んだまま、むりやり土と一緒に母がドアを閉めたためドアが動かなくなったことが判明。ドア枠とドアとの隙間から土を掻き出して、何とか開閉可能な状態に。

母の破壊活動は、他にもさまざまなところに及ぶ。洗濯物を取り込んでくれるのはいいが、靴下が片方なくなることはしばしば(これまでに30足はなくなっている)、ハンカチもTシャツも、「あれ、いつのまに、なくなったんだろ・・・?」という服は枚挙にいとまがない。探しても見つからないので、いったいどこへいったのやら、まるでマジック。それ以来、母のことを密かに「マジシャン」と呼んでいる。クリーニングは、どこのクリーニング店に出したか忘れて、大事なコートが紛失。トイレの便座に至っては、汚れがなかなか落ちなくて嫌だからと、白いクラッカー(ペンキ)を勝手に吹き付ける始末。他に方法はなかったのか。トイレが詰まらないことを祈るしかない。

先日、車の当て逃げにあった。図書館の駐車場に止めていたときに、となりの車に当てられてしまっていた。相手がわからないので、自分で修理するしかなく、とりあえずディーラーに持っていき、見積もりを出してもらった。破壊されたプラスチック部品の交換と、相手の車の塗料がついた部分の塗装、合わせて7万円弱。プラスチック部品は取り寄せて交換するしかなく、塗装は、カー用品店で塗料を買って自分で塗ろうと決断。もう今年で7年になる車なので、塗装が少々変でもいいや、と妥協することにした。早速カー用品店に。ところが、その店に私の車の塗料は市販されていなかった。店員にその塗料を取り寄せられないか聞いてみた。その店では手に入らないとのことだった。同じ系列の「スーパー」カー用品店にはあるとのこと。すぐに「スーパー」の方にいってみたが、やはり市販の塗料は置いていなかった。店員に聞くと、「オーダーメイド」の塗料になるということだった。ボンネットを開けて「カラー番号」を確認。その番号に応じて、7種類の塗料を調合して作ってもらうことになった。「オーダーメイド」の塗料をどうやってつくるのか、そばで見ていた。すると・・・「紙コップ(バリウムが入ってそうな大きさのもの)」に7種類の塗料を配合比率に応じて入れて、「木の棒(まるで、アイスクリームの棒)」を使って、ひたすら手で混ぜ始めた。その店、成人病検診センター前にある立地。病院からもらいさげた紙コップじゃなかろうな、などと一人ツッコミをしつつ、「オーダーメイド塗料」のできあがりを待った。1029円也。自分ですぐに塗ってみたが、やはり「自分で塗りました感」がありありの仕上がりになってしまった(普段メイクをしない私は、「ナチュラル・メイク」の得意な友だちに塗ってもらえばよかったと後悔。その友だちに頼めば、「塗ったか塗らないか分からない仕上がり」にしてくれたに違いない)。が、とりあえず仕上がったので、7万円近い出費よりはいいかと納得した。

以上、母の破壊活動その他をあれやこれや書いてみたが、これのどこが「スクール・フェミ」につながるのかというと、中学時代の「技術・家庭」。いわゆる「日曜大工」の領域を、小さい頃からもっと学ぶ機会があったら、母の破壊活動への対応も、もっと楽だったろうにな・・・ということ。私が中学生の頃は、「家庭」と「技術」で男女に分かれていて、途中、短期間だけ、女子が「技術」、男子が「家庭」を学ぶことができた。今は共学だろうから、もっと楽に「技」が身についているのではないだろうか。ペンチや金槌、ドライバーなどをカチャカチャ使って、ある程度は何とか自分しているものの、子どもの頃に基礎基本を学んでいたら、もっと短期間で、自前できれいな仕上がりになったのではないかと思う。母は「力仕事や電気系統は男の仕事」と思い込んでいるので、自分では一切せず、「やっぱり男がいないと、女じゃダメだ」という言葉をよく口にする。その都度、腹を立てながらもこっちが修理しているわけだが・・・。
そうして、今月のコラム原稿をあれこれ考えていた昨夜、母によって、こたつが再び破壊されてしまった。アルコールの過剰摂取とオーバード-ズが原因(だろうと思われる)で、足もとが覚束なくなって、こたつの台の上に倒れ込み、そこにあった湯飲みを押しつぶして湯飲みは二つに割れ、その湯飲みの割れた衝撃で、こたつの台にも穴が開いてしまったのだ。こんなこたつの「使用上の注意」は、メーカー側は想定してないだろうなぁ。穴の開いた場所は私の座る定位置の箇所だった。買い替えるか、台を裏表ひっくり返すか、どうしたものか・・・と考えあぐねた結果、こたつの向きを90度回転させて、「よし」ってことにした。

こんな調子だから、家を建て替えようと思っても、「どうせ、すぐに母に破壊されるからなぁ・・・」と、立て替えられずに今日に至る(立て替えるのは母の死後?)。いまの自宅は、私の曾祖母が建てた家。曾祖母が建てたといっても、実際に作ったのは大工さんで、そのお金を貯めたのが曾祖母だ(当たり前?!)。築何十年たっているのか定かではないが、少なくとも40年以上は経っている。10年くらい前に、雨漏りの修理を業者に頼んでしてもらったことがある。漆喰を塗る作業に150万円かかった。先日来の大雨で雨漏りがしていたので、また屋根のメンテナンスをしないといけない状態だ。さて、業者に頼むか、自分で屋根にのぼって修理するか・・・考えどころである。

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深井恵(ふかい・めぐみ)

九州某県の高校日本語教員。
日教組の「教え子を再び戦場に送らない」に賛同して組合加入。北原みのりさんとは、10年以上前(ジェンダー・フリー・バッシングがひどかった頃)に組合女性部の学習会講師をお願いして以来の仲。

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