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あなたの描いていたライフスタイルをぜひ全うしてほしい

具ゆり2015.11.19

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こんにちは、みなさんお元気ですか?
髪の毛、お肌、からだの調整やリハビリ・・・人にお手入れしてもらうのは気もちいいですよね、私は大好きです。このところは体力も知力も衰えがちなだけに、自分のメンテナンスに通う頻度が増えています。4年続けていたジムは、筋トレやウォーキング、スタジオプログラムで、からだづくりの基礎ができたし、ちょっと飽きてきたので先月で一旦中断。これからは外歩きトレーニングを楽しもうと思っています。

 今月は、ある日の私のリラクゼーションタイムでのこと。なじみのエステティシャンとの「結婚」をめぐる会話で気になったことをテーマにします。

「私、結婚することになりました」
「あら~、おめでとう。じゃあ、ちょっと忙しくなるわね」
「でも、仕事、やめることになったんです」
「え~、どうしたの? それはビックリ。どこか遠くにいくの?」
「いいえ、実は、・・・」いつもならウトウトしながら身を任せて心地よい眠りに落ちるのですが、「彼はお母さんが女手ひとつで育てた一人息子で・・・」と話し出したので、結婚、仕事のこと、彼と彼の母親に対する揺れる気持ち、複雑な心境を聞く時間になりました。

 彼女は20代後半。10代半ばでエステに興味を持ってから、10年のキャリア。勉強熱心で資格をとってからは、ルームでは若くして責任者のがんばり屋さんです。丁寧な施術で満足度が高いと評判で、指名の常連さんも多く、私もその一人です。「エステは奥が深くて、まだまだですよ」と言いながらも「生涯続けていきたい仕事に出会ったので幸せです」と、話していた。
 「でもさ、この仕事が大好き、やりがいがあるって言ってたじゃない。いや~、せっかくの結婚に水をさすようで申し訳ないけど、辞めるのは残念だなあ。もったいないよ!」私も彼女がいなくなるのは、お客としても困るんですけど。
「そうなんですよね・・・私もまさかそういうことになるとは思ってなかったんですけど・・・」残念そうに話す彼女には、彼女の描いていた仕事への将来計画がふいにしぼんでしまうこと、本当はあきらめがついていない様子がアリアリです。

「誰にでも話せることじゃないんですけどね・・・」私の仕事を少し知っているからか、心の中の葛藤を片付けたいからか、ポツリポツリと本音を話してくれました。
彼のことは大好きで、「この人と結婚したい」と早くに決めていたけれど、仕事が順調で忙しく、彼には待ってもらっていたとのこと。エステの業界は、営業時間も遅く、土日も仕事なので、会社員の彼とのデートは調整でけっこうもめたこともあるらしい。
「それは仕方ないよね、そこは理解してくれなくちゃね~」
「そうですよね! でもね、それで不機嫌になられると、けっこうこっちが悪いような気になって、申し訳なくなったりするんですよね・・・」
「え~、そんなこと思わなくていいよ。なんだか、幼稚なやり方で困らせるのね?」

それが暴力的だとまでは言えなくて、そこでは「大丈夫?なんだかまずいよ、それは」と伝えるのがやっと。場所が場所だけに、話はあまりつっこめない。
「そろそろ結婚しよう」と話を進めると、2人で相談して決めようね、といっていた結婚やその準備、住まい、その後の仕事のことなどに、彼の母親が口を出してくるようになって驚いたといいます。彼女のエステティシャンという仕事にも、どういうわけか理解をしてもらえず、「そんな仕事は結婚生活に、特に息子が犠牲になる」と反対していた様子です。「結婚するなら、仕事をやめること、子どもも早く産んでほしい」とハッキリ言われたことは、相当ショックだったとのこと。まだ50歳そこそこの、シングルマザーで自分も仕事をしてきた人がそう言うのです。この先、どうなることかは目に見えていますよね。

「いや~、それはないんじゃないかなあ。どう思う? 彼はなんて言ってるの?」
「シングルマザーで育ててくれたから、母には苦労をかけたから、言うようにしてほしい。子どもに寂しい思いをさせてきたという負い目があるんだろう。自分ができなかったから、余計に君にしてほしいことがあるんだと思う」と母親の気もちをくんで、優先しているようです。いやいや、それって、これからがとっても心配。そんなママボーイで大丈夫なの? まして、子どもがまだできてもいない段階で、仕事をいますぐやめろ、とは横暴じゃないですか? はぁ~・・。
彼女は、「それってなんなの?!」と釈然としない気もちはあるものの、彼とは結婚したいし、結婚を見直すほどの意思はありません。彼の母親と対立して仕事を続ける気にもなれず、どこかもやつく気もちを抱えながら、彼も望んでいるので、自分がとりあえず仕事や辞めることで、穏便にすませるしかないと言います。

「でもね、まず結婚して生活を軌道に乗せてから、子どもも早く産んだら、私の仕事も再開できるよう準備したいなっていう気もあるんですよ」
「そうね、それもありだね。仕事はあきらめないでほしいな。ただ、彼やその母親が望んでいるストーリーがありそうで心配ですよ。あなたの描いていたライフスタイルをぜひ全うしてほしいな」

能力や実力のある女性が、結婚・妊娠・出産を機に離職する人が6~7割に上る現実。育児休業をとっても、第一子出産後、復帰して就業継続するのは17%。
  今後、彼女が、夫となる人とその母親のジェンダー規範のプレッシャーの中で、自分の判断で物事を決めていけるだろうか。彼女が自分の生き方を貫く困難はすでに始まっているのに・・・。ここは、彼女の力を信じて、幸せを願って応援するしかないか・・と私も複雑な思いで祝福(?)せざるを得なかったのです・・・。

<今月のお楽しみは Mr.SHOW>
 きゃ~~~、という悲鳴で場内は騒然の舞台!秋のソウルで、19禁、女子限定ショーを観てきました! 楽しかった~!!堪能!

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具ゆり(ぐ・ゆり)

フェミニストカウンセラー
フェミニストカウンセリングによる女性の相談支援に携わっている。
カウンセリング、自己尊重・自己主張のグループトレーニングのほか、ハラスメント、デートDVやDV防止教育活動など、女性の人権、子どもの人権に取り組んで20年あまり。
映画やミュージカルが大好き。
マイブームは、ソウルに出かけてK-ミュージカルや舞台を観ること。

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