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 毎年11月12日から25日の2週間、この時期は「女性に対する暴力をなくす運動」として、日本各地でさまざまなキャンペーンや広報活動、意識啓発の研修、講演会、公演などが開催されています。
そして11月25日は国連の「女性に対する暴力撤廃・国際デー」。
 私も「夫婦げんかとDVのちがい、わかりますか?」のタイトルで、いくつかの自治体で研修をしています。最近は、以前に比べると男性の参加者も増えているなと感じます。

20171121yuri01.pngさて、内閣府のホームページに、女性への暴力防止の啓発と予防のポスターが紹介されています。各地の女性センターや役所にも貼りだされていますね。
 この5年、西原理恵子さんが担当されていて、今年はDV、ストーカー、AV出演強要を全面に「ひとりで悩まず まずは相談!」のメッセージ。2003年からのポスターを比較すると、最近は西原色の濃さでインパクトがあります。
 個人的には好き好きあるかな~、と思うけど、以前のものに比べたら、確かに目立つ! その意味では広報の役目ははたしているか。


20171121yuri02.png 「女性に対する暴力」に照準をあてる時代になったこと、それは社会の確かな変化です。
  今年は、パープル・ライトアップが東京タワーや東京スカイツリーをはじめ、全国44都道府県110カ所を超える施設で実施されているそうです。ずいぶんな力の入れようです。ちなみに、いまだ実施してないのは、秋田、宮城、沖縄だそうです。(内閣府HPより)

こんなふうに社会的関心事になってきたのはまだ最近のことです。ゆっくりですが問題意識は広がってはいる。でも、こういうキャンペーンやイベント的な取り組みで終わってないか、ましてやその意味がどれだけ多くの人に理解されているかは疑問です。「わあ、きれいね~」とか、ただのライトアップじゃないんだから。そこはまだまだ課題です。

 実は、内閣府のホームページ見てちょっとビックリしたことが。(HPをご覧ください)
 「ミス・インターナショナルパープルリボン贈呈式」なんて知らなかった。

 「ミス・インターナショナル世界大会出場者約70名に、『女性に対する暴力根絶』のシンボルであるパープルリボンのバッジを、武川内閣府男女共同参画局長より贈呈」というセレモニーがあったようです。全員が振袖を着て、笑顔で写真におさまっています。以下、文面転載します。
 【ミス・インターナショナル世界大会では、各国から美と平和の親善大使がつどい、「相互理解による世界平和の実現」と「国際社会における日本の正しい理解」をスローガンに、人物交流等を幅広く展開しています。 大会期間中の活動において、パープルリボンバッジを着用して、女性に対する暴力をなくす運動の周知に御協力いただきます。】とあります。
 は~・・ なんでミス・インターナショナルなんだろ? (たかが)バッジを渡すのに、なんで全員が振袖着てセレモニーですか? 「日本の正しい理解」とかが関係あるの? だから、着せたのかしら?・・・なんか不自然で理解不能。こういうところでお金かけてることに不愉快。まさかバッジつけただけで、「女性に対する暴力をなくす運動の周知に協力」したことにしないでしょうね!?
 なんだかイラついてしまった。う~ん、私の偏見なのかなあ。ミス・インターナショナルにミスマッチと、なんか認識のギャップをもってしまったんですね。

 できるだけたくさんの人に女性や子ども、少女に対する暴力の事実を、問題の実態、悲惨さとその影響の深刻さを知ってもらいたい。問題意識をもってほしい、その意識を高めてほしい。そう思って、日々の相談業務や研修にあたっているからか、こういう華やかで晴れやかな場や美しさを競いあうようなセレモニーに、違和感をもって反応してしまった。
 でも、原稿を書きながら自分に問いなおしてみました。
 なんで気に入らないのかな? どうしてだろ?

 ミスコンに対しての批判や見解の相違はラブピ読者ならではのさまざまな意見があるでしょう。私にも、なんでミスコンの人たちなの? そんな拒否感がありました。
 でも、「美と平和の親善大使」という彼女たちが、果たして外見的な「美しさ」だけを磨いて目指している女性なんだろうか。もしかして、それ私の勝手な思い込み、偏見かもしれない。そこを考え直してみた。

 で、検索してみると、ミス・インターナショナルは日本が主催国。そういえばミスユニバースとかミスワールドとかも聞いたことある。
 たしかに“美”を追求するけれど、応募資格と選考基準があって、やはり知性・感性、人間性や品性も求められている。そりゃそうですよね。

 そう考えてみると・・・。彼女たち一人一人の価値観や人間性を無視して、ミスコン拒否!みたいに思ってた私がいる。それに、もしかしたら、彼女(彼女たち)だってフェミニストかもしれない。そうじゃないとは限らないわけですもの。

 彼女たちの持って生まれた容貌や体形が、読者の批判を覚悟でいえば、現実にある社会的評価(ここでいい・悪いは論じません)として絶賛に値するものを兼ね備えているのは事実です。
 自分のもてる素材や能力をどう人生に活かして生きるか、何を目指すかは、彼女たち自身の選択。もてる才能が、スポーツであれ、音楽であれ、学際的分野であれ、自分がやりたいことをするのと、ミスコンで勝負するのとどこが違うのかって考えると、私のとらえ方が、だんだん彼女たちに失礼だと思えてきました。

 トップに立つために、どれほどの努力の末にその立場を獲得したかを思えば、ほんとにいい悪いじゃないんですけど、いろんな人とのレースを勝ち抜いて国の代表になったのだってその人の力。そう考えてみると・・・。
 私のような下っ端で支えている人間には届かない世界で、そんな立場で問題を発信する人がいてくれるのは、大いに歓迎すべきことだよね、と思えてきた。いや、まさにそれぞれの役割が、その人のいる場所で生かせるんですから。

 立場上、彼女たちには、自らの意にそわないアイコンとしての役割を求められることはきっとどこかであるでしょう。規則や規制だって、厳しくあるんじゃないかと思います。
 でも、一人の女性として、自分の信念や理念をもっているはず。
 彼女たちが、できるかぎり自分の意思で行動してほしいし、女性に対する暴力や人権の問題意識をもって、実りある広報・周知活動をしてくれるのであれば、それもまた「相互理解における世界平和への実現」を目指す非暴力の広報活動そのものです。
 それを願えば応援する気にもなれます。

 エマ・ワトソンが国連で“He For She”とジェンダー平等を呼びかける時代です。セレブたちが “WE SHOULD ALL BE FEMINISTS”と発信する時代ですもの。ステキですよね!フェミニズム新時代ともいわれている今、諦めたら世の中は変わらないですものね。

ということで、お知らせです。(日本フェミニストカウンセリング学会主催公開講座)
「今、フェミな女がカッコイイ」
12月3日(日)13:30~16:00 会場:名古屋YWCA 参加費:1500円
講演:北原みのり
対談:北原みのり & 具 ゆり
 北原ファンの方、北原さんが名古屋に登場です。私もご一緒します。
皆さんのお越しをお待ちしています❤
http://nfc505.com/kouza1/2017/2017openlecture.pdf

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具ゆり(ぐ・ゆり)

フェミニストカウンセラー
フェミニストカウンセリングによる女性の相談支援に携わっている。
カウンセリング、自己尊重・自己主張のグループトレーニングのほか、ハラスメント、デートDVやDV防止教育活動など、女性の人権、子どもの人権に取り組んで20年あまり。
映画やミュージカルが大好き。
マイブームは、ソウルに出かけてK-ミュージカルや舞台を観ること。

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