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第4回 「黒い下着に憧れる男、92% 黒い下着を結婚する相手に着てほしくない男、90%」

野沿田よしこ2015.03.26

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   こんにちはよしこおばさんです。 私の名前はよしこ。でも“よしこおばさん”となってこそ“私”であると人は言います。なぜ“おばさん”なのか?誰かの“おばさん”というわけではなく、 “おばさん”=加齢具合を表現しているわけでもありません。私の行動が“おばさん”以外では成しえないものであるからです。 私の趣味は人の恋愛話、セックスの話を聞くことです。と、いってもガールズTALK的に盛り上がり話し、その場で共に聞くようなスタイルでは楽しめないのです。あくまでのぞき聞き、のぞき見すること、百歩譲って1対1で根掘り葉掘り的なTALKが好きなのです。 “人の話しを聞く”“心の中や状況を探る”という力はどうやら“おじさん”“お兄さん”“おじいさん”には装備されていないようです。“お姉さん”と呼ば れる人達には盗み聞きする根性がないようです。そして“おばあさん”には興味と能力はあっても、盗み聞きできるほどの聴力がなかったり、長時間粘れる脚力 がなかったり。でも、体力的にまだその余地がある。それが“おばさん”なのです。 と、いうことで、4回目の「よしこおばさんは見た!」よろしくお願いいたします。

黒い下着に憧れる男 全体の92%   黒い下着を結婚する相手に着てほしくない男、全体の90% 春めいて参りました。私もちょっと浮かれて夜の街に繰り出し、居酒屋のカウンターで1人新酒を飲んでおりました。私の後ろには30代とおぼしき男1人女4人のグループ。今日は盗み聞きせずお酒に酔いしれようと思っていたのですが、聞き逃せない会話が始まってしまいました。 女性1「みきこ、さっき何、買ってたの?」 みきこ「あっ下着買ってたぁ」 女性1「どんなの?」 みきこ「黒のショーツ」 男「ショーツってパンツ?みきこって黒いパンツ履くの?いやらしい!!」 女性2「何言ってんの?なんでいやらしいのよ」 男「だって黒だよ、セクシーブラック、みきこってドSなの?」 女性2「あんたバカ?」                                                     ♪女と男の間には黒くて深い川がある~                             そんな歌詞の昭和歌謡がありましたが、この会話を聞き、私の頭にはこのメロディがまわっておりました。このような会話を盗み聞きするのは初めてではありません。男性にとって黒い下着はエロイ、いやらしい、セックス好きの女が着るものという昭和的な幻想は、今もなお引き継がれているようでして、よしこおばさん調べではこのような印象を持つ男性は非常に多く、黒い下着を着る“エロイ女性”とセックスをしたいという憧れを持つ男性は92%にものぼっているようです。 女性2「あのね、男の幻想なのそれは、黒い服着るときは黒の下着が一番目立たない     し、実は黒のショーツとか下着は実用的なのよ。ホントにバカなんだから」 男性「え~でもやっぱりエロイよ。みきこエロエロ~ぴー」 昭和を知らない世代の男性でも頭の中は昭和のようです。男性のエロとはいかに表面的なものであるものか、私は常々感じざるをえないのですが、この会話の中にはそのことを裏付けるもう一つのワードがあります。  

 「ドS」 私はこの言葉に日々違和感を持っております。みなさんもご承知のように、この言葉は本来SMに由来します。SMは奧の深い嗜好プレーでございます。私も盗み聞きでしかその奥深さを体験はしてはおりませんが、以前少しばかり訪れたSMバーでこんな話を盗み聞いたことがありました。 女「このピーナツおいしいね」 男「そうですね」 女「でも私、歌舞伎揚げ食べたくなっちゃった」 男「買ってきます」 女「よろしくね」 スーツを着た男と、男と同世代のピンクのセーターとジーパンを履いた女。店内は明るく、街のスナックのような場所であるが、その場所はまぎれもなくSMバー。私をこのバーに連れてきたSM愛好家の説明によると、本当のSMというのは肉体的なプレーはそのほんの一部でしかないのだとのことでした。この男女の会話、これこそがSMであると解説する友人の言葉の意味をほとんど理解できないながらも、ムチと蝋燭=SMだと思っていた自分の了見の狭さ、思慮の浅さを深く恥じたものです。知らない世界を語るならそれなりの知識を持たねばなりません。そんな経験故、ちょっとはっきり言う女性を“ドS”という男性をテレビで初めて見た時、私はなんとも言えない怒りを感じたものです。さて本題に戻りましょう。 男性は黒い下着を履いて騎乗位をしてくれるような女性を好む反面、実際に付き合う相手にはそのような“女性=黒い下着”を望まないようです。 深夜の東北道のドライブインでの盗み聞き。 男1「この前、あいつがさすごい下着着てきて、オレ凄い引いちゃった。」 男2「凄い下着ってどんな?」 男1「黒いレース」 男2「最高じゃん。」 男1「やだよ、結婚する女だよ。遊んでる女なんかと結婚したくないし。    風俗の女みたいなのごめんだよ。気持ち悪い。白レースだろやっぱり」 これも30代前半の男性の会話でした。非日常的なセックスには黒い下着を求め、日常的なセックス=生活には白い下着を求める男の本音。よしこおばさん調べでは、真剣に付き合う女性に履いてほしくない下着の色NO1が黒、そして男性の90%が結婚相手に黒の下着を着けてほしくないと考えているようです。 これは、いつものフレッシュネスバーガーで盗み聞きした会話です。 女性4「例の人とどうなったの?」 女性5「それがね、いい雰囲気な感じだったからこの前、勝負下着で家に行ったら、       次の日“そんな女だって思わなかったって言われてそれから連絡なくて、友       だちに探ってもらったら真剣に好きだったからがっかりしたって言ってたん       だって。」 セックスを好きな女とは、セックスだけできればいい。自分のそばにいるのは“そういう汚れた女でいてほしくない”ということなのでしょうか。今日はこんな盗み聞きで締めたいと思います。 女性3「この前、ちょっといいと思ってたイケメンの男、そういう時になってパンツ見たらペイズリー柄のトランクスだったの。ゾウリムシかぁっていうの。爆笑~せめてユニクロにしてって感じじゃない?!そこもしっかり考えて盛り上げてくんなきゃ、できないよ」

 下着に変な思想を持ち込む男性、まず自分パンツを気になさいませ。 ※よしこおばさんへの恋愛相談も受け付けております。こちらまでご連絡下さい。匿名で結構です。→love@tkc.att.ne.jp

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野沿田よしこ

野沿田よしこ(のそえだ・よしこ)

年齢敢えて不詳。私の名前はよしこ。でも“よしこおばさん”となってこそ“私”であると人は言います。なぜ“おばさん”なのか?誰かの“おばさん”というわけではなく、“おばさん”=加齢具合を表現しているわけでもありません。私の行動が“おばさん”以外では成しえないものであるからです。
私の趣味は人の恋愛話し、セックスの話しを聞くことです。と、いってもガールズTALK的に盛り上がり話し、その場で共に聞くようなスタイルでは楽しめないのです。あくまでのぞき聞き、のぞき見すること、百歩譲って1対1で根掘り葉掘り的なTALKが好きなのです。
“人の話しを聞く”“心の中や状況を探る”という力はどうやら“おじさん”“お兄さん”“おじいさん”には装備されていないようです。“お姉さん”と呼ばれる人達には盗み聞きする根性がないようです。そして“おばあさん”には興味と能力はあっても、盗み聞きできるほどの聴力がなかったり、長時間粘れる脚力がなかったり。でも、体力的にまだその余地がある。それが“おばさん”なのです。 

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