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クリスマスプレゼントの中身

野沿田よしこ2017.12.06

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私の名前はよしこ。でも“よしこおばさん”となってこそ“私”であると人は言います。なぜ“おばさん”なのか?誰かの“おばさん”というわけではな く、 “おばさん”=加齢具合を表現しているわけでもありません。私の行動が“おばさん”以外では成しえないものであるからです。私の趣味は人の恋愛話、セック スの話を聞くことです。と、いってもガールズTALK的に盛り上がり話し、その場で共に聞くようなスタイルでは楽しめないのです。あくまでのぞき聞き、の ぞき見すること、百歩譲って1対1で根掘り葉掘り的なTALKが好きなのです。

“人の話を聞く”“心の中や状況を探る”という力はどうやら“おじさん”“お兄さん”“おじいさん”には装備されていないようです。“お姉さ ん”と呼ばれる人達には盗み聞きする根性がないようです。そして“おばあさん”には興味と能力はあっても、盗み聞きできるほどの聴力がなかったり、長時間 粘れる脚力が なかったり。でも、体力的にまだその余地がある。それが“おばさん”なのです。と、いうことで、33回目の「よしこおばさんは見た!」よろしくお願いいたします。

クリスマスプレゼントが飛び交う季節です。そんな風に思う私はバブル世代だからでしょうか?疑問を抱いたらすぐに行動する。それがよしこ流。調査開始でございます。

クリスマスプレゼントを渡す割合
あげる64% あげない36%

なんともコメントに困る中途半端な数字となりましたが、とにかくプレゼント文化は残っているようです。この調査中に非常に興味深い話しだったのが、男性からのプレゼントで、もらって困ってしまったものについて経験談でございました。いくつかご紹介いたしましょう。

恋愛成就・結婚祈願のお守り
20代の女性が年の離れた男性(友人)からパワースポットとして知られる、関西の寺院のお守りをもらったそうです。セクシャルマイノリティで彼女がいる女性は、前から自分に気があるのでは?と疑っていたその男性から、そのお守りをもらったそうでございます。なぜ結婚しないのか、彼氏がいないのかと聞かれ、その度に「興味ないし仕事が楽しいから」と話していた中でのお守り。その中にただならぬ男性の妖気を感じたと話しておりました。

彼氏からのプレゼント。コンビニの袋入りの手袋
つきあって2年になる30代女性の経験談。去年、初めて一緒に過ごしたクリスマス。彼女は彼氏に、かわいいネクタイピンをプレゼントしたそうです。吟味に吟味したそのプレゼントの後に出てきたのが、セブンイレブンのコンビニ袋に入った軍手のような手袋だったそうでございます。軍手ではないが、限りなく軍手に見える赤い手袋。なぜそんな男と別れないのかと聞くと、顔がよくて別れられないと答えておりました。

俳句
40代同士、つきあって2カ月で迎えたクリスマス。こだわりがつよい自称“芸術家”のの男性は、“自分は人と違う”と才能ある異端児だと主張するタイプ。そんな彼にとってクリスマスを祝うなど、ありえないことではあったそうですが、クリスマスが大好きで、毎年、ディズニーランドでクリスマスを過ごすという彼女は、彼に説得に説得を重ね、食事とプレゼント交換をすることを約束させました。そこで男性が用意したのが、俳句。ファミレスで俳句を読み上げられ、「こんなこと普通しない。ありがたいと思え。」と言われたそうでございます。もちろんすでに別れたとのことでした。
クリスマス・・・で始まるその句の575の全容は、残念ながら彼女の記憶から消えておりました。誠に残念。

ワンピースのクリアファイル
30代同士のカップル。好きでもないし、興味などまったくないアニメ「ワンピース」のクリアファイル10枚入りをクリスマスにもらった女性。男性は「ワンピース」のなんとかというキャラクターが「人生の師匠だ。」と宣言しているほどの「ワンピース」好きで、しかたなく一緒にアニメを数回見ていたそうです。「どう?すごくない?」と聞かれるたびに、正直に「そうかなぁ」などと話していたそうですが、男性にとってはそんな答えはお構いなしで、つきあって観てくれる女性も、自分と同じテンションで「ワンピース」を好きだと思いこんでいたそうです。クリアファイルの中には「人生は冒険だ」という走り書きのようなクリスマスカードが隠されていたそうでございます。こちらもすでにお別れしたようです。

ヘリコプターでの東京夜景遊覧
40代女性と50代男性のバツ2カップル。なんともバブリーで豪華なプレゼントではございませんか?!と思いきや、よく聞くとちょっと微妙な話しでございました。彼氏はなんとヘリコプターの操縦士。その会社が運航する遊覧は、2組のカップルを乗せることができる、乗客5名を上限とするものでした。クリスマスが近いある日、彼氏から発着場所に来るように呼ばれ、行ってみると、カップルが2組。いちゃついて乗車を待っておりました。仕事を終えて彼氏が来てくれると乗り込むと・・・彼は操縦席にいたそうです。1人で乗り込み夜景を観るその姿は、いわくつきの危ない人に見え浮きっぷりは相当なものだったそうです。ヘリコプターから降り、ほどなくすると・・・。彼氏パイロットは、アルマゲドンの主人公のようにゆったりと彼女に向って歩いていてきたそうです。腕には花束。そしてこう言ったそうです。
「操縦席の俺、いつもと違ってただろう。いつか見てほしかったんだ。俺の人生。」
最悪なクリスマスだったそうです。しかし男と女は不思議なものです。まだ2人はつきあっているそうでございます。

高いボールペン
出版社に勤める女性は20代の頃に、上司からクリスマスプレゼントをもらったそうです。開けてみると、とてもお高いボールペンだったそうです。「いい編集者にはこのくらいのボールペンを持っててほしい」と言いながら女性にプレゼントを渡し、イブの予定を聞いてきたそうです。女性はイブとは違う日に食事の約束をしてその場をおさめたのですが、そのボールペン、よく見るとブランド名ではない何かが書いてあったそうです。読んでみると、「T.takashi」の文字。上司の名前が彫られていました。もしかしたら自分にも購入して、間違えて渡してしまったのでは?と思った女性は、食事の際のそのことを聞くと、「いや間違いじゃない。それが僕の気持ち」。そう言ったそうです。

クリスマスまであとちょっと、プレゼントをもらうのも大変なのだなぁと思ったよしこでございます。私にとって、クリスマスは掻き入れどき。上質な盗み聞きが収穫できるチャンスです。定位置の国道沿いのフレッシュネスバーガーを飛び出して街に繰り出すつもりでございます。皆様メリークリスマス!

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野沿田よしこ

野沿田よしこ(のそえだ・よしこ)

年齢敢えて不詳。私の名前はよしこ。でも“よしこおばさん”となってこそ“私”であると人は言います。なぜ“おばさん”なのか?誰かの“おばさん”というわけではなく、“おばさん”=加齢具合を表現しているわけでもありません。私の行動が“おばさん”以外では成しえないものであるからです。
私の趣味は人の恋愛話し、セックスの話しを聞くことです。と、いってもガールズTALK的に盛り上がり話し、その場で共に聞くようなスタイルでは楽しめないのです。あくまでのぞき聞き、のぞき見すること、百歩譲って1対1で根掘り葉掘り的なTALKが好きなのです。
“人の話しを聞く”“心の中や状況を探る”という力はどうやら“おじさん”“お兄さん”“おじいさん”には装備されていないようです。“お姉さん”と呼ばれる人達には盗み聞きする根性がないようです。そして“おばあさん”には興味と能力はあっても、盗み聞きできるほどの聴力がなかったり、長時間粘れる脚力がなかったり。でも、体力的にまだその余地がある。それが“おばさん”なのです。 

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