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私の名前はよしこ。でも“よしこおばさん”となってこそ“私”であると人は言います。なぜ“おばさん”なのか?誰かの“おばさん”というわけではなく、 “おばさん”=加齢具合を表現しているわけでもありません。私の行動が“おばさん”以外では成しえないものであるからです。私の趣味は人の恋愛話、セックスの話を聞くことです。と、いってもガールズTALK的に盛り上がり話し、その場で共に聞くようなスタイルでは楽しめないのです。あくまでのぞき聞き、のぞき見すること、百歩譲って1対1で根掘り葉掘り的なTALKが好きなのです。

“人の話を聞く”“心の中や状況を探る”という力はどうやら“おじさん”“お兄さん”“おじいさん”には装備されていないようです。“お姉さん”と呼ばれる人達には盗み聞きする根性がないようです。そして“おばあさん”には興味と能力はあっても、盗み聞きできるほどの聴力がなかったり、長時間粘れる脚力がなかったり。でも、体力的にまだその余地がある。それが“おばさん”なのです。

と、いうことで、27回目の「よしこおばさんは見た!」よろしくお願いいたします。

パートナーに手を上げたり、物を投げつける経験をしたこと、おありでしょうか?昨日、とあるお店で夫婦げんかの話しを盗み聞きしたのですが、とても興味深いお話しでした。よく夫婦げんかをするという40代の男性の話しによると、
喧嘩は日常茶飯事で、妻は喧嘩をすることで何かを“発散”しているというのです。喧嘩がしたくて喧嘩を仕掛けるので、これは避けられない事故のようなもので、最近では身に覚えがなくてもすぐに謝り、逃げてるようにしているというのです。しかし、昔は違ったようです。“言いがかり”をつけられ怒りの矛先が見つからない男性は、一番近くにあったパン焼き器を床に叩きつけたそうです。床は抜け、その修理代にかかった5万を支払う時、そこはかとない空しさを感じたそうです。そしてある時は、ソファーを投げたそうです。しかも3人用の長いソファーです。その怒りはソファーを空に舞い上がらせ、天井に着くほどの距離を持ち、1回転して同じ場所にソファーがただしく着地したそうです。

男性によると、妻には喧嘩になる前に必ず発する言葉があると言うのです。
「っはぁああーーー!」
そこからは誰も止められず、車で喧嘩をすれば車から降り、家族旅行であっても、お偉いさんの前であっても妻の怒りはあらゆる形で表現されるそうです。

先週の出来事。
家で妻の怒りが爆発し、外に妻を連れ出し“クールダウンさえようとした”男性が、妻に「どこか行きたい所ない?」と訪ねると「島忠」と答えたそうです。そこで島忠に着くと妻の顔が鬼の形相になり、
「っはぁああああーーーー!島忠じゃねえよーー!!うさぎのマークの西〇屋だよ!どこにうさぎがいんだよ!!」
となり、「だって君が・・・」と言った所、車内にあったうさぎマークのチャイルドシートでしこたま殴られたそうです。

この男性は被害者としてこの話を明るく話していたのですが、妻としてはまったく違う景色が見えていることでしょう。発散ではなく、理由があるはずです。

先日、友人にこんな質問をしてみました。「あなたが喧嘩で振るったこれまで最高の暴力行為は?」

30代中盤の女性(A子)の経験。
サークルの飲み会で飲んでいると、その中にいた彼氏が男同士でA子のことを馬鹿にして笑い話しにしたそうです。
「A子って、味噌汁をコンソメで作ろうとしたんだぜ。あと一緒に風呂入っても男同士で入ってるみたいで、家で銭湯状態だよ。女と付き合いてぇーーー」
込み上げる怒りをこらえ、聞こえないふりをしてやり過ごしたものの、会計が済んでもその話しは終わらず、店の前で円陣を組んでA子のことをみんなで笑っていたそうです。怒りの緒が切れた瞬間、A子は円陣に背を向け、15メートルほど歩き、振り返り円陣を見つめました。次の瞬間、A子は勢いよく走り、彼氏の膝に蹴りを入れたそうです。

しかし、男性からみれば酔っ払って暴力を突然振るった女。冗談がわからない無粋な女に見えるのでしょう。

さて、女性同士でつきあっている友人と先日話す機会がありました。その女性の彼女がかなりの強者でした。
友人の彼女は、みんなから瞬間湯沸かし器と呼ばれています。怒ると理性は消え失せ、とんでもない行動を起こします。
その①〜高速を走る女
車内で喧嘩となり、「もうあんた顔なんか1秒たりとも見たくない!」そう言って、彼女は高速にも関わらず車を降り、渋滞中の車を次々に追い越し、走り去ったそうです。消えたと思ったら彼女は最寄りのインターチェンジに入り、お茶をしていたそうです。

その②〜交番に逃げ込む女
街で喧嘩になると、彼女は必ず交番に逃げ込みます。「変な女に追いかけられています!助けておまわりさん!!」友人は何度も交番で詰問される目にあっているそうです。

その③〜逆襲
食事中喧嘩になると、席を立ち一人で食事をするはめになるというのは日常茶飯事。珍しことではないそうで、そんな彼女にどうにか復讐したいと思った友人は、ある日仕返しをしました。それはとある近所の中華料理屋。スウェットのような普段着で夜ご飯を食べている時、喧嘩が始まりました。その日、お財布を持っていないことを知っていた友人は、目の前の彼女の2つ折りの携帯をバキッと折り、彼女より前にお店を出て走り去りました。彼女はお店の人に頼み込んで家に財布を取りに帰ろうとしました。しかし、彼女は運悪く鍵がなく、友人も家にいなく彼女は2日家に入れず着替えもできず、大変な思いをしたそうです。

パートナー間の暴力を笑うつもりはありません。しかし、前出の男性の話しに出てきた“怒る女”の存在を知ると、少し安心したりします。
“怒る”ことが出来ない“女”にはたやすく会うことができるけれど、そうではない“女”は少ないような気がするのです。暴力を肯定するわけではなく、その“怒り”の表現を肯定したいそんな気になるのです。そしてその怒りが男性の報復にならず、“堪え忍ぶ”男性が増え、そしてその女の怒りの原因を考えようとする男性が増えたらいいなぁと思うのです。がんばれ!怒る女。でも応援するのは容易いけれど、やはりちょっと怖いです。その怒りが密室の1対1ではなく多数の怒りにつながり、男に向ける方法を考えたいものです。

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野沿田よしこ

野沿田よしこ(のそえだ・よしこ)

年齢敢えて不詳。私の名前はよしこ。でも“よしこおばさん”となってこそ“私”であると人は言います。なぜ“おばさん”なのか?誰かの“おばさん”というわけではなく、“おばさん”=加齢具合を表現しているわけでもありません。私の行動が“おばさん”以外では成しえないものであるからです。
私の趣味は人の恋愛話し、セックスの話しを聞くことです。と、いってもガールズTALK的に盛り上がり話し、その場で共に聞くようなスタイルでは楽しめないのです。あくまでのぞき聞き、のぞき見すること、百歩譲って1対1で根掘り葉掘り的なTALKが好きなのです。
“人の話しを聞く”“心の中や状況を探る”という力はどうやら“おじさん”“お兄さん”“おじいさん”には装備されていないようです。“お姉さん”と呼ばれる人達には盗み聞きする根性がないようです。そして“おばあさん”には興味と能力はあっても、盗み聞きできるほどの聴力がなかったり、長時間粘れる脚力がなかったり。でも、体力的にまだその余地がある。それが“おばさん”なのです。 

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