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居眠りをしても強盗に遭うこともないほど“安全”な日本の電車でこんなにも痴漢だけがのさばっている理由が説明できません。

栗林デバ子2015.06.10

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仕事柄、性犯罪の裁判を取材することがあります。
傍聴席でノートをとりながら、イヤーな気持ちになるのはその犯罪そのものがひどい、というだけじゃありません。明らかに趣味で傍聴していると思われる男たちが近くにいるから。どんな地方の裁判所にも、趣味で裁判を傍聴しているオッサンというのがいて(もちろん女性もいるのでしょうが、性犯罪ではほとんど男しか見たことない!)、裁判は公開されているものだから、しょうがないんでしょうけど、本当に本当に辛い気持ちになります。
もちろん、彼らはニヤニヤして聞いているわけじゃない。たいがいの男はぼんやりと無表情に聞いているだけです。
もし、「どうして傍聴しているんですか?」と聞けば、「こういう性犯罪が許せないから」とでも答えるんでしょう。でも、この人たちは確実に苛烈な犯罪被害にあった女性のストーリーを消費し、楽しんでいる。
夏になると増える「女性が痴漢から身を守るための防御術」みたいな記事にも同じ匂いを感じるんですよね。きっとこの人たち、被害を告発するテイの記事がどんな風に読まれるかまで考えて書いていると。
作り手も読み手も、本気で痴漢が問題だなんて考えてない。でなければ、女性専用車が導入され、居眠りをしても強盗に遭うこともないほど“安全”な日本の電車でこんなにも痴漢だけがのさばっている理由が説明できません。
5月26日にアップされた週刊誌「SPA!」のウェブ版にこんな記事が載ってました。
タイトルは「正面に座った女性が何㎝脚を開けばパンチラするのか?」
記事はこんな書き出しで始まります。
〈2015年、初夏。巷ではひそかにパンチラ発生率が増加しているという事実をご存じだろうか?(中略)壁面がガラス張りのデザイン建築が増加し、見上げるとパンチラという事象がすでに数多く報告されている。
しかし、アラフォーサラリーマンにとってはパンチラは諸刃の剣。予期せぬ遭遇に対応を誤れば、痴漢の濡れ衣を着せられるかもしれないのだ。というわけで「あらぬ疑い」をかけられぬよう対策を講じるべく、ここではパンチラ遭遇率の高い場所「電車内」について考察する。〉
男性誌のおふざけ記事、と思えばいいのかもしれません。実際に、このSPA!のような記事は世の中にたっくさんあふれている。女の人は読むことを想定していないんだからって・・・。
でも、これが例えば万引きだったら、「最近、万引きしやすい店が増加している。あらぬ疑いをかけられぬような万引きの方法について考察する」なんて記事が成立するんでしょうか。
5月26日発売の本誌「SPA!」では電車編以外にも、「オフィス編」「路上編」と題し、パンチラ発生のメカニズムについて考察しているそうですよ。
こんな記事を読む男たちが電車にも会社にも路上にもあふれているなんて。治安の良さってなんだろう、って考えさせられますよね。日本は、恐ろしい国です。

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