イタリアブックフェア2014「彼女たちのピノッキオ」展
こんにちは!時雨です。
4月4日(金)から19日(日)まで東京・九段下のイタリア文化会館でイタリアブックフェア2014が開催されているのですが、その中の特別展示「ピノッキオ再発見!」の「彼女たちのピノッキオ」という絵画展に行ってきました!
どんな企画展かというと……皆さんにもおなじみのイタリアの名作絵本「ピノッキオ」の挿絵が、イタリアでは初版以来、ほとんど男性によって描かれているという事実(!)に注目したジェノバで図書館システムや児童書に関わる女性達が、「女性が手がけたイラストでのピノッキオ展を!」というアイデアで生み出した絵画展の日本初公開版なんです。
「ピノッキオ」全36章の物語を、36人の女性イラストレーターがそれぞれの感性とスタイルで紡ぎ出したイラストの数々、皆さんも是非、見に行ってみて下さい!素敵でしたよ。
また、今後、本企画の日本国内での展示を希望する方は、貸し出し等大歓迎とのことですので、ご連絡はイタリア文化会館・図書室
(Tel:(03)3264-6011 (内線)15 Fax:03-3262-0853 e-mail: iictokyo@esteri.it)までどうぞ。
それにしても、1861年の「ピノッキオ」初版以降、イラストを手がけた人にほぼ女性がいなかったとは、驚き。現在は、少しはいるようですが。
日本の名作絵本などでも、これ、調べてみたいですね。
日本での本企画主管者のイタリア文化会館図書室の豊田雅子さんによると、そもそも、女性権利相があるフランスなどと違い、「イタリアはヨーロッパの中では群を抜いて女性が伝統的役割に縛られているという側面が強いような気がする」そうです。日本と同じですね(笑)。
今回の企画の原題は「Pinocchio of the another half」だったそうですが、なんと、イタリア語の表現で、女性そのものを表す言葉としてもこの「another half」が、時々、使われるそうです。
本流、主流である人間は男であて、その「別の半分」イコール、女、ということなんでしょうね。男が光で女が陰っていう、あれね(笑)。英語のhistoryの話と似てますね。
人類の歴史に多くの輝かしい足跡を残してきていながら、表舞台に立てなかった、当たるべき光が当たってこなかった、そんな多くの女たちの歴史、herstoryに思いを馳せながら、この素敵な絵画展を堪能してきた時雨でした!