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小川たまかさんの新著『告発と呼ばれるものの周辺で』(亜紀書房)が届いた。装丁のイラストはたまかさんカラーがあふれていて、ビビッドな黄色と黒、グレーのコントラストが抜群にかっこいい。表紙の紙、その材質の手触りもとてもいい感じ。
このところ、フェミニズム書籍が相次いで出版されるので、購読するのに忙しい。しかも魅力的でストレートなタイトルが続々。切り口がどんどん新しくなっていて、変革の時代を感じている。

フェミとジェンダーがリアルな文字で語られ書籍にする人たちのエネルギーに私も背中を押される。社会に言葉が浸透していく、その波動が広がっているのは事実だ。日本のフェミニズムはこれから、もっといける、そう確信している。若いフェミ世代のパワーがまぶしくて、希望がもてるのがうれしい。

朝日新聞で「子どもへの性暴力 第6部 ~子どもたちの間で~」が連載された。自分が受けている相談ケースとかぶって、やりきれない思いでいたところだった。たまかさんの新本がエンパワメントのギフトに思えた。家庭で、学校の教室で、保育園で、施設で、学校の寮で……子どもたちの生活の場で、子どもたちの間で性暴力が起きている。朝日の記事はそれらの被害事実を、短く端的にまとめている。
記事に書けるのはほんの一部でしかない。その何十倍、何百倍の当事者の想いを聴いたことだろう。「子どもへの性暴力」を追い続けるメディアがあってこそ、その「声」は私たちの目に触れ、届けられる。私たちが目を背けないよう、その当事者の現実の「声」を、記者の想いを受け止めたい。

声をあげる。取材を受ける。そう簡単なことじゃない。でも、社会は変わり始めている。性被害やセクハラ、性虐待をはじめとする性暴力の相談件数は、ここ数年徐々に増えている。それは、ワンストップセンターをはじめ相談業務に関わる多くの専門家や支援者が感じ取っている変化だろう。私が所属するフェミカンルームでも、私の担当ケースでもそれは言える。
たまかさんの本の「はじめに」を一部引用したい。

「私が性被害の当事者の声に耳を傾けるのは、彼女ら彼らの上げた声が世の中に響いてこなかったと思うからだ。被害当事者側に立つ理由は、その声がすくい取られていないと思うからだ」

すくいとられる時代が来たというには、まだあまりにも課題は多い。
では、私はその「声」をすくいとってきたといえるだろうか。
自問自戒をくりかえしている。

「子どもへの性暴力」は私にも起きていた。もし、#MeToo運動とフラワーデモに出会わなければ、「私への性暴力」を見直そうとはしていなかっただろう。「たいしたことじゃない」と片づけていた自分に気づいたのは大きな発見だ。
性暴力被害の相談に対峙しながら、自分の被害を自ら矮小化し、被害に向き合うことに抵抗し、フタをしていた自分に向き合うためにも声をあげたい。私も当事者の一人だから。
ということで、私の#MeTooの一部を告白、暴露することに。
というか、私の言葉を自分にかけてやりたいから。

「あなたは悪くない、それはあなたが望んだことじゃないよね」
「相手は自分の悪事を秘密にしたがるのよね」
「それをあなたが隠す必要はどこにもない」
「あなたが恥ずかしいと思う理由なんてどこにもない。恥ずべきことをしたのは加害者だから」
「バラしてみたら何が見えてくるか、試してみるか。それを一緒に考えよう」と。

記憶をたどって、次々引っぱりだしてみると、けっこうリアルな記憶に自分でも驚く。
これらは「子どもの私」の日常で起きていた事実だ。だけど、それを「性暴力」と自覚していなかったことのほうが問題だ。そこはもう、自分を暴露しながら考えていきたい。
ここでは、小学生のころのできごといくつかと高校時代のチカン被害を書きたい。

その1)ある日、妹と2人で映画館にいた。確か最前列でスクリーンを見上げていた。右隣の知らない男がチョコレートを膝の上にのせてくれた。それを食べたら、男の手がのびてきた。何も言わないで私の手を取り自分の身体の前にもっていった。暗くて何も見えない中、そいつはペニスをさわらせた。いきなり触れたものが、生温かい感触が何かに気づいた私は、とっさに手をひっこめて身体が固くなったのを覚えている。その後の記憶はないけれど、その場面、瞬間は切り取って思い出せる。
そばにいた妹はもちろん、親に話していない子ども期の被害の一つである。

その2)近所にときどき遊んでいた年上の子たちがいた。ある日遊びに行くと、年上の兄ちゃん一人だった。2人だけで遊ぶのはなんとなく気が乗らないけど、じゃんけんで勝ったほうが遊びを決めることになった。
じゃんけんに勝ったその兄ちゃんは「お医者さんごっこしよう。そこに寝て」ときた。子ども心に、わけわからないなりに、危険を感じ取ったのだろうか。「やっぱり、帰る」と家にもどった。
二度とそいつの家には行かなかったし、二度と誘われないようにガン無視した。その後その兄ちゃんとの関わりはない。NOを言えたエピソードが思い出せてうれしい。

その3)ある日、父親と2人で銭湯に行った。まだ幼稚園だったかもしれない。もちろん父親と男湯に入っていた。その洗い場で私をじっと見るおっさんの視線に気づいた。自分の裸がそいつに見られているとわかった。その男の目のいやらしさに、そんな年齢ですでに気づいたようだった。
自分の娘の裸を大人の男がどう見るか、無頓着で気づかなかった父親に腹が立つ。

その4)3年生くらいだったか、夏休みでおつかいに行く途中だった。暑い日で、坂道で自転車を押していたら、若い男がうしろから押してくれた。川べりの堤防で、男は海水パンツ1枚の裸で魚取りの網をもっていた気がする。なんとなく恥ずかしかった。道を聞かれて、変だなと思いながらついて行ってしまった。いきなり茂みに押し倒され、覆いかぶさって唇を押しつけてきた。大きな身体のそいつの唇は冷たくて、ヌルヌルしてた。
ギャアギャアと必死でわめいて暴れる私の口に、むしりとった草を押し込んで男は逃げていった。自分の唇を何度ふいても、その気持ち悪さがなかなか消えず、思い出すこともあって、しばらく辛かった気がする。
これもどうして親に話さなかったのかわからない。なんでついて行った? と責められると思ったのか。ついて行った自分にも非があると思ったのか。怒られたくないから黙っていようと思ったのか。「怖かった」というより、「くやしくてしかたない」できごとである。

その5)何年生だっただろう、家の2階に間借りしていた夫婦のおっちゃんから、「ちょっと遊ぼう」と倉庫の陰で押し倒されたことがある。その日も暑い日で、おっちゃんはパンツ1丁だった。具体的な記憶はほぼないけれど、気持ち悪いにおいの、ねばねばしたものをトイレでふいたのを覚えている。おそらく私の太ももあたりで射精したのだろう。さすがにレイプはまずいと思ったのだろうか。
その後、母親から「おっちゃんのそばに行くな」と怖い顔で言われたことを想い出した。
母親にも手を出そうとしたのかもしれない。

その6)高校生のときのチカンは強烈なやつだった。それは今でもリアルに思い出せる。
学校帰りのJRで、それまで一緒にいた友だちが降り、次の私の駅まで一人だった。
混んでもいないのにうしろに男がくっつくように立ってきた。お尻のあたりがもぞもぞ押されてる。なんか変、と思って体をずらして学生カバンでガードした。それでもまだ押してくる。何なんだよ。コイツ、やっぱり変! 
「何するんですか!?」ときつめの声をあげて振り向いた。目に入ったのは一瞬。そいつはとっさにコートの前をあわせて隠したけれど、私はそれを見てしまった。
それは、ズボンからニョッキリ勃起したペニス。
コイツで私を押していたんだ。ゾゾッとしてガタガタ身体が震えた。
そいつは「何もしてない」とかなんとか言ったかもしれない。そして駅に着くなり飛び出していき、逃げられた。
この件はしばらくひきずったな。あの勃起したペニスで制服のスカートやカバンをさわられていたと思うと、くやしくて気持ち悪くて腹が立って、眠れない日が続いた。
電車に乗るのも苦痛で、友だちの男子にすら「おまえも男だ」拒否反応があった。
思い出したくないと思っても、そいつの顔がしばらく忘れられなかった。
もし今度見つけたらどうしてやろうか、つかまえて駅につきだそうか、とか考えていた。また出会う恐怖よりも、反撃してやりたかった当時の自分がいたことを思い出して、ちょっと笑えた。
あ~、フタを開けてみたら、その後の学生時代の同意のない性交、社会人になってからのセクハラ被害、強制わいせつ、レイプ未遂まで、性暴力を語れば見事な被害歴がズルズルつながってくる。ないことにしてきたことが山盛りあった。
なんてことだ。私の引き出しの性被害リストは実はパンパンに詰まってたと気づく始末。
それを開けるのはまたにしよう。
自分のために語る機会、聴いてもらう機会がいるようだ。
「性被害~#MeToo私を語る」そんなCR(私たちの語り合いの場)が必要なようだ。

隠す必要なんてどこにもないんだから。
長いコラムになってしまった。読んでいただきありがとうございます。

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具ゆり

具ゆり(ぐ・ゆり)

フェミニストカウンセラー
フェミニストカウンセリングによる女性の相談支援に携わっている。
カウンセリング、自己尊重・自己主張のグループトレーニングのほか、ハラスメント、デートDVやDV防止教育活動など、女性の人権、子どもの人権に取り組んでいる。
映画やミュージカルが大好き。
マイブームは、ソウルに出かけてK-ミュージカルや舞台を観ること。

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