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幸せな毒娘 Vol.39 Hot Girls Wanted―ポルノと言う名の使い捨て女奴隷ビジネス①

JayooByul2023.10.20

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ネットフリックスで『Hot Girls Wanted』というドキュメンタリーを見ました。それはAVに出演する女性たちをどうやって集め、どうやってガスライティングしていき、出演した若い女性たちがどういった結末を迎えるのかが赤裸々と描かれた作品でした。

高収入ですぐにでもSNSスターになれるという甘い条件が書かれた求人の広告。10代の女の子たちは有名になってお金も沢山稼ぎたいという夢を持ってAV女優の仕事に応募してきます。本能的に不安を感じながら親や友人にうそをつき飛行機に乗るが、良い方向にだけ思考回路を向けるのも人間の心理。まだ社会経験の浅い18歳の若い年齢なため余計自分の直感を信じられず、搾取者に言われるがままに夢を膨らましていきます。

ポルノサイトへのアクセス数はツイッターとアマゾン、ネットフリックスを全部合わせたアクセス数よりも遥かに多いらしいですが、搾取する側はその真実を教えません。10代の女の子たちは「それでも身内や知り合いにはバレるはずがない」と漠然とした考え方を持っていました。

ポルノ女優になるために志願してきた女性たちの目的はそれぞれ違います。バックラッシュのおかげで極普通の家庭で育っていても「セックスが好きだから、自由なセックスのために」と言っていた女性もいましたが、大体の場合は男との関係に傷つき「自虐の一種」として志願してきた女性たちでした。まだ心の準備が出来てないときに関係を持ち、酷く傷ついたことがあると証言する女性もいました。「セックスは現実ではとてもつらいものであって、唯一ポルノの世界でだけ明るく軽い気持ちで取り組める」と。そしてそれがとても悲しいとインタビューをしていました。

「お前は10代なのが売りだから絶対豊胸手術はダメだ」と女性を屠殺場に置かれた豚かのように扱いする世界(ポルノ業界)に暮らしながらある女性はこう言っていました。性病治療が終わった後、男のスタッフたちが皆心配の声をかけてくれてとてもやさしくて良い人たちなんだなぁと感心したと。それは当たり前ですよね? 良い金を稼いでくれる商品ですから。女性がいないと回らなくなる巨大なビジネスですから。何でそんなので感動してしまうんだろう、チョロいなと思う方もいるかもしれませんね。でも人の小さな言葉に過剰に感動してしまうのも虐待生存者たちの典型的なパターンだと言われています。そのため、ある生存者たちは余計ゆがんだ関係から離れられなくなってしまうのです。

そんな女性たちは本能的には何かが間違っていることに気づいていつつも、正確には説明が出来てない状況に置かれています。それは社会全体が女性たちを騙しているから。社会全体が女性へのガスライティングとグルーミングを止めないから。そんな彼女たちに必要だったのは性産業への甘い誘惑ではなく、PTSDへ真剣に取り組む社会のサポートなのではないでしょうか。

搾取する側の男性はインタビューでこういう事を言いました。AV女優の寿命は長くて3か月。最初はとてもやさしくてジェントルな男との「理想的なセックス」を描く作品に出演させ「ポルノ女優は意外と良い仕事である」と洗脳させると。それから三か月ほどたつと人気が出ないからと与えられる仕事はなくなり、徐々に加虐的な作品への出演を勧めていく。そのため、本人が何をしているのかちゃんと気づかないのであればその寿命は一年ほどまでは伸びるが、それっきりで大体は引退 (消えていく) のが一般的らしいです。ギャンブルにハマらせようとする詐欺団の手口ととても似ていますね。

彼はまたこんなことも言っていました。他の仕事では食っていける能力はないが、女を管理する仕事をしているおかげで稼ぎも良く贅沢もしていると。管理といっても彼の仕事は若い女性たちと住みながら日常のセクハラとガスライティングを楽しみ、また新しい犠牲者を物色するだけにすぎません。小汚い部屋をシェアしながら家賃を払っているのも女性たちで彼が損をすることは少しもありません。女性を犠牲にし自分の莫大な利益を得る。そう、彼はそのために女性たちを騙し続けているのでしょう。

女性たちが稼ぐ金額は出演する「作品」一本当たり800USD。避妊具を使わずに中に射精をする撮影に「同意」すれば追加で100ドルが貰えるらしいです。アメリカは州によって法律が違うため、搾取者たちはそれを悪用し「コンドームを使わなくても合法な州」へと送り付けます。しかしその後、緊急避妊薬を買うためお金を出すのも、万が一の性病や副作用が生じたときの費用払うのは全て女性の責任です。もちろん衣装や靴を買い揃えたり性病のための治療費も自前。性病に掛かった時はもちろんAVには出演できず、収入が一切途絶えてしまうんだそうです。

仕事と言いつつも労災の保証も何らかの保険も下りない。将来も保証されず、経歴が長くなれば長くなるほど給料が下がる。熟練度が上がるほど価値の下がる労働者なんて聞いたこともありません。それに事務所への手数料を取られるわけですから、すべてを考慮すれば決して良い給料が払われてる訳でもなく、ただのやばい企業=使い捨ての奴隷扱いにすぎないでしょう。

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JayooByul

JayooByul(じゃゆびょる)

JayooByul (ジャヨビョル)日本のお嫁さんとオーストラリアで仲良くコアラ暮らしをしています。堂々なるDV・性犯罪生存者。気づいたらフェミニストと呼ばれていました。毒娘で幸せです。

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