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選択的夫婦別姓実現を望む声、いよいよ高まる
2015年12月、最高裁が現行民法の選択肢なき夫婦同氏規定を合憲と判断してから、はや2年。公正な司法判断が得られるはず…と信じていた第一次訴訟弁護団事務局長だった私が、打ちのめされなかったといえば嘘になるが、打ちのめされていても、事態は変わらない。

最高裁の多数意見及び少数意見の判断を読み込み、どうすれば今度こそ選択肢なき夫婦同氏規定を違憲とする判断を得られるか。私たち第二次夫婦別姓訴訟弁護団は、昨年から勉強会を重ねた。
と、私たちとは別に、青野慶久・サイボウズ社長らが、「旧姓に法的根拠を」と、戸籍法が違憲であるとして、国に損害賠償を請求したとのニュースを知った(「夫婦別姓提訴「旧姓に法的根拠を」サイボウズ社長ら4人」毎日新聞2018年1月9日 坂根真理記者)。青野さんが呼びかけたオンライン署名には、瞬く間に賛同者が増えた。

さらに、内閣府が今年2月10日に公表した「家族の法制に関する調査」(昨年12月に調査)の結果にも、強く勇気づけられた。
この調査は、96年から5年ごとに行われているが、今回の調査では、選択的夫婦別姓容認は42.5%、反対は29.3%であった。容認の割合は過去最高、反対の割合は過去最少である。特に年代別にみると,60歳未満では5割前後が容認,40歳未満では5割超が容認。反対が容認を上回るのは、70歳以上だけである。18歳から49歳の女性では、どの層でも容認が50%を超えている。
2016年現在でもなお、約96%(95.95%)の夫婦において、妻が改姓している。そして、同年における女性の平均初婚年齢は29.4歳(厚生労働省人口動態統計)。婚姻による氏の変更の問題に直面しやすい年だの女性たちの声が反映されるべきであろう。

何度も書いているが、2015年の最高裁大法廷判決は、選択的夫婦別姓制度に否定的だったわけではない。「夫婦同氏制の採用については,嫡出子の仕組みなどの婚姻制度や氏の在り方に対する社会の受け止め方に依拠するところが少なくなく,この点の状況に関する判断を含め,この種の制度の在り方は,国会で論ぜられ,判断されるべき事柄にほかならない」と、どーんと国会に法改正を委ねた。「いや、国会がいつまでも改正しないから、ここまで来たんですが、国会に投げ返してしまうのですか」と大法廷で呆然としてから約2年、言わんこっちゃない、国会が法改正を行う気配はみじんもない。
やはり動かない国会を動かすには、司法判断が必要だ。
立ち上がってみたら、「待ってました!」と喜びのエールを多数いただいている。嬉しい。今度こそ、法改正を実現したい。

3月14日、提訴します!
 3月14日の提訴(申立て)に向け、現在鋭意準備中である。
 2月27日、都内の2組の事実婚夫婦が、市役所、区役所に、夫は夫の氏、妻は妻の氏を称することを希望する旨の婚姻届を出し、不受理となった(他に、数組が同様の届出を準備中である)。同日、私たち弁護団は記者会見を行った(「出産後にペーパー離婚。家族なのに…選択的夫婦別姓の裁判、第2ステージへ」バズフィード2018年2月27日小林明子記者 )。司法記者クラブは満席状態であり、関心の高まりを一層強く感じた。

さて、原告(申立人)らは、婚姻届の不受理を受け、
①家庭裁判所に夫婦別姓の婚姻届の受理を求める審判
②地方裁判所に婚姻届不受理処分・立法不作為に対する国家賠償請求
この2つを裁判で求めていく予定である。

また、①②それぞれの裁判の中で、別姓の選択肢を認めない夫婦同氏制(民法750条及び戸籍法74条1項)は、
(1)同姓を希望する者と別姓を希望する者の間に、法律上の婚姻をできるか否かという異なる扱いをもたらしており、「信条」による差別として憲法14条に違反する(いわば、カップル間不平等)
(2)憲法24条の「個人の尊厳と両性の本質的平等」の要請に反しており、国会の立法裁量の範囲を超えている、
(3)国連の自由権規約及び女性差別撤廃条約に違反するとの主張をしていく。

(1)は今回の第二次訴訟で初めてする主張である。夫婦別氏を希望するという,夫婦としての在り方及び生き方に関する自己決定に委ねられるべき事項(信条)により、別姓を希望する者は差別を受け、婚姻の自由を侵害され、法律婚のみに与えら得ている法的権利及び利益(共同親権、相続権、税法上の優遇措置、不妊治療等)を享受できない。また、夫婦であることの社会的承認も欠ける。そして、この差別的取扱いが正当化されるかどうかは、夫婦同姓に合理性があるかという観点からではなく、別姓を希望する者を婚姻制度から排除することが正当化されるかという観点から判断されるべきである。

この点、2015年最高裁大法廷判決の木内道祥裁判官の意見「立法裁量の合理性という場合,単に,夫婦同氏となることに合理性があるということだけでは足りず,夫婦同氏に例外を許さないことに合理性があるといえなければならない」にインスパイアされたものである。そして、検討してみれば、選択肢なき夫婦同氏制度は、かえって別氏を希望する者を事実婚へ追いやり、法律婚制度を形骸化させている等、正当化されるものではないといえ、14条1項が禁止する差別的取扱いといえる。

(2)は、憲法24条が国会の立法裁量の限界を画した規定であるとし、国会が婚姻及び家族に関する法制度を制定するにあたっては,「憲法上直接保障された権利とまではいえない人格的利益をも尊重すること」,「両性の実質的な平等が保たれるように図ること」,「婚姻制度の内容により婚姻をすることが事実上不当に制約されることのないように図ること」等について十分な配慮が求められるとした2015年の最高裁大法廷の多数意見の枠組みに沿って検討し、違憲と判断してくださった少数意見を参考にしつつ、その後の諸々の動向を踏まえれば、選択肢なき夫婦同氏制は、個人の尊厳と両性の本質的平等の要請に照らして合理性を欠き,国会の立法裁量の範囲を超えるもので、24条に反するという主張である。

(3)のうち自由権規約違反も今回初めてする主張である。女性差別撤廃条約違反の主張は2015年の最高裁大法廷判決では残念ながら実質的にスルーされた(まあ、条約違反でないとは到底いえず、スルーするほかなかったのだろう)。

詳しくは、まもなく開設するホームページにアップする裁判資料をご覧いただきたい。

3月14日、院内集会にご参加ください!
提訴後には司法記者クラブにおいて記者会見を予定し、その後、原告、および弁護団出席の院内集会を開催する。当事者の生の声、弁護団からの今回の裁判についての説明・今後の見通しなど、提訴直後一番ホットな情報をお伝えしたい。どうぞ奮ってご参加ください。

日時 : 2018(平成30)年3月14日 17時00分~18時30分
場所 : 参議院議員会館101
出席者: 原告、夫婦別姓訴訟弁護団、別姓訴訟を支える会
内容 : 弁護団長あいさつ・弁護団紹介
     原告の紹介とスピーチ・メッセージ代読
     弁護団による今回の裁判に関する解説
「別姓訴訟を支える会」発足のお知らせと代表あいさつ
賛同議員、呼びかけ人からのスピーチ

そして大切なお願いが…。
弁護団は手弁当で頑張りますが、いかんせん、裁判には意見書謝礼その他、費用がかかります
是非、カンパよろしくお願いします。
【別姓訴訟を支える会・口座】
三菱東京UFJ銀行京橋支店(店番023)
普通預金口座0688578
口座名義:別姓訴訟を支える会

また、今後ホームページが立ち上がるので、支える会にもご加入よろしくお願いします。Twitter、Facebook、Instagramも楽しく始めます。頑張ります!!

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打越さく良(うちこし・さくら)

弁護士・第二東京弁護士会所属・日弁連両性の平等委員会委員日弁連家事法制委員会委

得意分野は離婚、DV、親子など家族の問題、セクシュアルハラスメント、少年事件、子どもの虐待など、女性、子どもの人権にかかわる分野。DV等の被害を受け苦しんできた方たちの痛みに共感しつつ、前向きな一歩を踏み出せるようにお役に立ちたい!と熱い。
趣味は、読書、ヨガ、食べ歩き。嵐では櫻井君担当と言いながら、にのと大野くんもいいと悩み……今はにの担当とカミングアウト(笑)。

著書 「Q&A DV事件の実務 相談から保護命令・離婚事件まで」日本加除出版、「よくわかる民法改正―選択的夫婦別姓&婚外子差別撤廃を求めて」共著 朝陽会、「今こそ変えよう!家族法~婚外子差別・選択的夫婦別姓を考える」共著 日本加除出版

さかきばら法律事務所 http://sakakibara-law.com/index.html 
GALGender and Law(GAL) http://genderlaw.jp/index.html 
WAN(http://wan.or.jp/)で「離婚ガイド」連載中。

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