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LPC官能小説第14回「普通の傘の数倍はある太いハンドル。まるで…」

鍬津ころ2017.06.27

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 本格的な梅雨に入って、毎日、ムシムシジメジメ。
 ホントにこの時期は、気分がアガらない。

 出勤もかったるく、うろうろする割に準備が整わない朝のこと。流していたテレビから聞こえた言葉に、興味をひかれた。
『進化するビニール傘! 着せ替えパーツで自分だけのアイテムにカスタマイズ。気分アゲアゲで梅雨を乗り切ろう!』
 今までにも、敢えて可愛いプリント柄にした、ちょっとお高めのビニール傘はあった。けど、最近のトレンドは、持ち手に専用シールを巻いたり、傘のビニールを付け替えたりして、オリジナリティを追求することらしい。

 見ているうちに、なんだかやる気が出てきた。テレビが紹介していた傘専門店の場所は、会社からあまり遠くない。
 テレビに出たんだから大混雑かもしれないけど、今日の帰りに寄ってみよう!
 そう決心したら、モチベーションがかなり上がった。
 5時ピタで退社すると、私は傘専門店があるという問屋街で途中下車した。
 思ったほどの人混みも、熱気も感じられない、シャッターの閉まった建物が並ぶ。
 適当に道を曲がったり、信号を渡ったり。迷ったかと不安になりはじめたころ、行くてに傘の形の看板が見えた。
 やった! あそこじゃない?

 ウインドウからは、閉じたままの傘が、ぞんざいに並んでいるのが見えた。お洒落な感じは全然しないけど、問屋街って、そんなものかもしれない。
 ガラス戸を押し開けて中に入る。
 店内は、倉庫みたいにそっけない。長い傘は壁に取り付けられたバーに、折り畳み傘はスチールのラックに、ひたすら並べられていた。
 テレビに映っていたビニール傘は、どこにあるんだろう?
 間口は狭いけど奥行きがある店内を、私は奥へ奥へと進んでいった。

「あれ、ご予約戴いてました?」
 唐突に声をかけられて、飛び上がる。
「よ、よやく……?」
 うろたえて振り返った私は、声の主を見て、さらに慌てふためいた。
 作業着みたいなシャツと、グレーのパンツ。地味なかっこうが、布地を内側からはち切れそうに盛り上げる筋肉の迫力を、かえって強調しているみたい。
 引き攣った襟元から、鎖骨の真ん中の窪みと、巨木みたいな首が伸びる。
 その上には、赤銅色に灼けた人懐っこそうな童顔。
 こんなところで、また、出会ってしまった!?

「……よ、予約制、なんですか?」
 四条丸駆クンにしか見えない傘店員に、私は裏返った声を返した。
「小売店向けのショールームを兼ねてるんで、個人のお客さんには予め電話をもらうようになってるんだけど……」
「え、そうなんですか。すみません。私、今朝テレビで見たお店と間違っちゃったみたい」
 傘職人(?)らしき四条丸クンは、私の答えにニッコリ笑った。目が細くなって、可愛さが倍増する。
「ああ、あれね、僕も見ましたよ。あの店とは違うけど、ウチも作ってますよ、アイデア傘。ちょっと待ってね」
 気さくな職人の彼も、すごくステキ。
 ラックに並んだ傘の山にかがみ込む彼の、ムキムキしたお尻を眺めながら、私はうっとりする。

「これ、どう?」
「……っ!?」
 渡された傘を持った私、次の瞬間、ソレを放り出しかけた。
 ななな、何、コレ!?
 普通の傘の、数倍はある太いハンドル。プニュッと柔らかいけど、芯の通った感触に、曲がった先端のキノコみたいな形ときたら、まるで……、
 まるで、おち○ち○!?

「ワンタッチ開閉以外の機能もついた、自信作なんですよ。ほら……」
 呆然とする私の手を、彼の厚いてのひらが包み込む。グッと握らされると、
『ブブブ……』
「ひ……っ!」
 なんと、傘のハンドルが振動しはじめた。ちょっと、どういう機能なの!? ネットでチラッと見たことしかないけど、どうみてもこれ、バイブじゃない。
「日本女性の平均的高さに合わせているから……ね? ちょうどイイでしょう?」
 彼、真面目な声でそう言うと、バイブするハンドルがアソコに当たるよう、私の手を誘導した。
 その位置だと、傘の骨の先が、クリちゃんとお尻にヒットしちゃう!
「ちょ、まっ……ンアア……!」

 彼の言う通り、傘の高さはちょうどよかった。そんなふうに作る必要がどこにあるのか、まったく理解できないけれど。
 私、すぐに膝の力が入らなくなってしまって、彼に後ろから身体を支えられている。
 スカートをお臍までめくられ、下着とストッキングを膝の辺りまで降ろされた、恥ずかしい姿。
 傘の骨の先で、クリちゃんとお尻をさんざん嬲られたあとだった。
 ハンドルの先っぽを、グチョグチョに濡れてしまったアソコに潜り込ませようと、彼、力を込めてくる。
「や、ダメ、入れないで、入れ……」
 ヌヴヴヴ……!
「ふぁあああッ!?」
 初めて体験する振動が、粘膜を通じて、脳天まで突き上げてきた。

 ヌポッ、ヌポッヌポッ!
 彼の逞しい手が、バイブハンドルを動かすたびに、恥ずかしい音が立つ。そこにバイブの振動音が加わると、アブないプレイ感が増して、目眩がする。
 だけど、彼は我が子を見るような目でバイブ傘を見下ろしながら、
「開発には苦労したけど、握ったまま捻ると、振動の強さを調節できるんですよ。二段階、三段階……」
 私の耳に唇をつけ、舌先で嬲りながら、言葉通りハンドルをひねった。アソコに含まされた部分の振動が、より強烈になる。
「……どう?」
 彼が反対側に捻ると、すこし弱まる。逆にひねると、またスゴくなる。スゴい。
「すごぉ、すごいぃっ……奥に、響くうッ!」
 頭の中まで、というバイブ音に満たされながら、私、はしたない声を振り絞った。

 ヴヴーー!
 あああ、激しい!
 膝が、崩れ落ちる。
 私、咄嗟に、持っていた傘で身体を支えた。
「あれー? お客さん? 仕入れじゃなくて?」
 声のした方に顔を向けると、くたびれた作業着姿のおじさんが、奥から出てきたところだった。
 あれって、バイブじゃなくて人感センサーの音だったの!?
 いつの間にか私が握りしめていた傘は、テレビで見たのとは似ても似つかない、ダサいピンクのビニール傘。
 見渡す店内は、まさにうらぶれた傘問屋。お洒落な傘なんか置いてなさそうだ。

 けっきょく、ヌレヌレなのは空模様だけ。
 私、欲しくもない傘を買って、うっとうしい雨の中をトボトボと帰るハメになった。

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鍬津ころ(くわつ・ころ)

札幌出身、東京在住。山羊座のO型。アダルト系出版社、編集プロダクション勤務後、フリーの編集者&ライター。2011年『イケない女将修行~板前彼氏の指技vs官能小説家の温泉蜜筆』でネット配信小説デビュー。近著『ラブ・ループ』(徳間文庫)。馬、鹿、ジビエ大好き飲んだくれ系アラフォー女子。タバコの値上がりには500円までつきあう覚悟。 

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