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「こだわりが空回り」

茶屋ひろし2015.09.07

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七十年前の八月三十日は、マッカーサーが日本に着いた日、というか降り立った日でした、とパイプをくわえてタラップを降りてくるあの映像を、NHKのドキュメントで見ていたころ、国会前ではたくさんの黒と白の風船のついた大きな弾幕が上がっていたようです。新聞社の空撮でもはっきりと見えた「安倍やめろ」の文字、そして今までにない規模の数の人々。

デモいいわー、元気出る。
近所の扇町公園に行ったら、そこにもたくさんの人がいました。都市部だけではなく、各地でもたくさんの集会が開かれていたようです。

トータルでそれだけ集まったということはこの先何とかなるんじゃないの、というのと、これだけ政府に騙されない人たちがいるということはやっぱり今はあの戦前じゃないわ、というのとで、70年の長い時間がもたらしたのは、「あなたのためを思って」という嘘を見抜く力だったのではないか、と思い始めています。
強行採決で安保法案は通ってしまうかもしれませんが、それであきらめる気持ちが失せたのは、デモの人数と、あの弾幕をつくってくれたパワーと、各地に拡がっているらしい「SEALDs」のおかげやわ、と思います。

それにしても毎週のように集会やデモが近くで行われていて、その日が休みで遊びに行く予定が入っていたりすると罪悪感を覚えてしまうほどです。
年配の人や若い人らががんばっているのに悪いわ・・、と思いながら、夏の終わりに米子の友人に会いに行ってきました。

温泉、温泉・・とうわごとのように言っていたら、びゅんびゅん車を飛ばして、毎日違う温泉へ連れて行ってくれました。お湯最高。

なんか恥ずかしいからタオルで前を隠して入るほうですが、ここに知っている人はいないし、実際タオルはほとんど使わないし、と隠すのをやめて眼鏡だけかけて入っていたら、同じように隠さないで入っている人のちんこは、ぼろん、と形容できるほどの存在感がありました。
私のはあの半分くらいだもんなー、と見てしまいます。
年齢が高くなるとサイズがどうであれ隠さない人が多くなるのですが、二十代から四十代にかけては、それなりのサイズの人が堂々としている印象です。
というか、大きい人しかいないんじゃない? と何気に全体を確認します。小さい人は、そもそも来ないのかもしれません。たった3日の観測結果です。

そういえば前に誰かがツイッターで、「ホモの人をどうこう思わないけど、銭湯でじろじろ見てくるのは勘弁してほしい」というようなことを書いているのを読んで、はっとしたことがありました。すみません。
けれど、ノンケの男性が人のを見ない、というわけでもなさそうです。

前に付き合っていた彼女に「大きい」と言われたことがある、と地元の彼氏に告げられたのは米子の友人ですが、それも変な話で、こんなに温泉が近くに沢山あって、自分のが人と比べてどうかを確認していないなんて・・、本当に見ていないのか、温泉が嫌いなのか、それとも平常時の話ではなかったのか・・。

先日、弁護士の男性が性器を切り取られるという痛ましい事件がありました。ボクサーのような犯人の写真につられての勝手な想像ですが、「このひと反省しなさそう、むしろ『やったった!』と手柄にしそう」と思って職場で話していると、「嘘でしょう? あんなことして恥ずかしいと思うでしょう普通。今頃、後悔しまくっているんじゃないですか」と否定されました。
だといいけど・・。なぜか彼が武勇伝にする様子が消えません。

浮気相手への報復ということみたいですが、被害者のダメージは大きいと思います。自分がそうされたと想像するだけで気が滅入ります。
男性器は表に出ていて目立つだけあって、そのサイズの比較が自信につながりやすい反面、一番弱い部分でもあるので自己防衛が過剰になることもあるように思います。

私は言われたことがありませんが、ゲイだとカミングアウトしたら、「俺は襲わないでね」と返してくる男性がいる、という話を聞くことがあります。
この場合、男は相手を襲うものと認識しているとみられ、彼自身が日々、女をそういう目で見ていることの裏返しだ、という見立てに同意します。

この先中国に襲われるかも、というのも、かつて侵略国家だった自分の話かもしれません。
何もしないで大丈夫か、というけれども、何もしていない国々へ押し入っていったのはあんただったじゃないか、ということです。私はずっとこれを、自己防衛と呼ぶ意味がわかりませんでした。自分の妄想から自分を守るということでしょうか。そんなん、巻き込まれたくない・・。

夜道の横断歩道で、後ろから近づいて行って、「わっ」と女の子を驚かした男の子の横を、自転車で通り過ぎました。知り合いだったようですが、女の子の驚き方はわななくようで、それはもう犯罪だよ、と思いました。
喜んでいる彼の笑い声に、空回りしている感が否めませんでした。

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茶屋ひろし(ちゃや・ひろし)

書店員
75年、大阪生まれ。 京都の私大生をしていたころに、あたし小説書くんだわ、と思い立ち書き続けるがその生活は鳴かず飛ばず。 環境を変えなきゃ、と水商売の世界に飛び込んだら思いのほか楽しくて酒びたりの生活を送ってしまう。このままじゃスナックのママになってしまう、と上京を決意。 とりあえず何か書きたい、と思っているところで、こちらに書かせていただく機会をいただきました。 新宿二丁目で働いていて思うことを、「性」に関わりながら徒然に書いていた本コラムは、2012年から大阪の書店にうつりますますパワーアップして継続中!

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