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前回、私は韓国に訪問しているとお話をしましたが、久しぶりに日本と韓国を訪ね感じました。やっぱりオーストラリアは女性が住みやすい国だったんだなと。オーストラリアで看護大学を通っていた頃、香港出身の知り合いに日本で遭った痴漢被害について話す機会がありました。そしたら彼女のリアクションは驚くべきことでした。

「信じられない!そういうのってアダルト漫画でしかないものだと思ってた!」

もちろんそうであってほしいのですが、日韓で25年を過ごしていた私とお嫁からするとむしろその逆の世界が想像しづらいものでした。だって日本と韓国では当たり前のように女性専用車両があり、盗撮と痴漢は犯罪だというポスターがあっちこっちに貼ってありますから。 性犯罪は犯罪だという当たり前なことを何故アジアの男性たちには一々呼びかけなくてはいけないのか、不思議です。きっとそれだけ性犯罪が多いということですよね。韓国の色んなトイレに貼ってある「盗撮カメラ探知機が設置されています」とのシールが余計私の不安を煽ります。

実は携帯をマナーモードにしてもカメラのシャッター音がするのも同じ理由らしく(盗撮があまりにも多いため)、韓国と日本以外の国のスマホでは全く音がしません。オーストラリアで授業を受けている途中であったことです。オーストラリアでは授業中手で筆記をするよりはノートパソコンやタブレットを使ってノートを取ることが多いです。もちろん授業中なので皆さん携帯はマナーモードにしていたわけですが、ある日、授業の資料を携帯のカメラに収めようとした学生たちがいて事は起きました。韓国からの学生たちのスマホでだけ「パシャ」と言うシャッター音が流れたのです。先生がその理由を聞いた時、韓国の学生たちは笑いながら「韓国のスマホは元々音がするんです」と答えていましたが、その本当の理由を知っていた私は恥ずかしくて何も言うことができませんでした。

小学6年生の頃、10代が良く使っていたウェブサイトの掲示板で盗撮と言う単語に初めて接しました。当時デビューしたばっかりの有名な女性歌手の盗撮を見つけたというタイトルだったため、その歌手の非公開写真かなんかだと思いクリックをした事があります。しかしそれはその歌手とポルノの一シーンが合成された悪質な写真でした。当時はネットが普及してあまり時間が経っていなかったため、そういった犯罪が闇のサイトではなく子供も利用できる掲示板に流れてしまうことが多々あったのです。11歳の私は「写真合成」の概念も知らなかったのですが、その時私が思ったことは性的な好奇心でも不快感でもなく、「大きな恐怖」でした。もしかしたら私の家にも隠しカメラがあるのではないかと不安に思うようになり、家のあっちこっちを探したことを未だに覚えています。そしてそんな私の不安が被害妄想ではないと裏付けてくれたのは、韓国で次々と起きた女性芸能人のリベンジポルノ―不法撮影被害でした。その後、一般人の女性もそういった被害に遭っていることが分かるようになり、私の不安はより大きくなりました。ネットでは西洋画やコーヒーカップなどの形をし巧妙に作られたカメラが手ごろな値段で簡単に手に入りますし、一度ネットに流れてしまったデータは被害者が自腹で莫大な金額を掛けて消すとしても、不特定多数の頭から二度と消せなくなります。旅行先や引っ越しで新しい部屋に入る度にあらゆる所を漁り、その後も見落としたところがあったらどうしよう…という不安を抱きながらの生活が続きます。もしもの不安で自分の名前や特徴、ニックネームなどをアダルトサイトに病的に検索したこともありました。

技術の発展につれて数枚の顔写真が手に入れば、誰もがプロのように偽物の動画や写真を編集出来るようになりましたね。よって闇のサイトまで行かなくても、女性芸能人や周りの一般女性を使ってAVに編集されたり、エロい写真に合成される被害も数えきれないくらい増えました。お小遣い稼ぎで「合成バイト」をしている10代や20代の男性も少なくありません。写真編集にまで至らなくても、SNSで若い女性たちの写真を集めて男子刑務所に売っている業者のインタビューが報道されたこともあります。囚人たちがそういった女性の写真を買う目的は、皆さんが思っているソレです。少しずつ色の違うn番部屋は、(私が知っている限りでも) 22年前から今までずっとこうやって続いてきてるのです。

ネットで顔を出すことすら安全ではないわけですから、現実で「女性として生きる」ということは一層難しいです。韓国で一人暮らしをしている私の友達は皆、安全のために家賃が1-2万円以上高くても女性専用のアパートを選んだり、防犯カメラの前の部屋を探したり、警察署の隣の物件を探したりしています。もちろん彼女らが男性より多い月給をもらっているわけではないですよ? 私も日本に住んでいた時、何度もゴミを漁られたり、玄関ドアにくっついてるポストの穴から部屋をのぞき見されそうになったりしたことがあるので、彼女たちの気持ちが良く分かります。

タクシーでのフェミサイド(強姦・殺人)が何度も報道されてからは、*ちゃんと登録されたタクシーを選ぶための方法がネットに流されたり、友達をタクシーに乗せて送る時は送る側が必ずタクシーのプレートナンバーを記録しておいたり、家に着くまで電話をしたりしていました。(*プレートナンバーが아/바/사/자で始まると合法的なタクシーであって、それ以外は違法で改造されたタクシーらしいです)

そこまで女性が気をつけていても、犯罪を100%避けることはできません。毎日生存の恐怖と戦いながら必死に生き抜いています。オーストラリアで知り合う女性たちとは違って、韓国や日本で知り合った女性の中ではこういった被害に一度も遭っていない女性を探すことが難しいです。「私、実は昔性犯罪に遭ったことがあってね」と会話を始めると、十中八九が「私も似たような経験をしたよ」と返ってくるんです。何度もストーキング被害に遭っている友人は、引っ越した後も、家のエレベーターから降りて真っすぐは自分の部屋に帰りません。その友人が住んでいる部屋を確認するため、後をつけまとう男に遭遇しているからです。面識のない真っ赤な他人でしたし、新しい所へ引っ越して1週間も経たなかった時期でした。

日本で鉄道関係で働いてる時、若い男性社員から「日本は女性専用車両とかで女性に特権を与えているから、女性優越社会だ」と発言されたことがあります。女性専用車両に冷やかしや嫌がらせで図々しく乗ってくる男性たちもきっと同じ考えを持っているでしょう。本当に女性の人権がきちんと守られる国では、女性車両なんて存在しません。だって、存在する必要がありませんから。女性車両の存在を男性たちが自らの恥に感じる日は来るのでしょうか?

マスコミはいつも加害者(男性)の性別をもみ消し、女性が安全を訴えると「男嫌悪者」だとバカにされます。男として一生を生きた人には「存在しない相手と戦っている」と被害妄想に思えても仕方ないですね。そりゃぁ、男性はいつも加害する側にいるため、こういった女性たちの日常を経験したことがないでしょうから。

関西を旅行した時のある痴漢防止のポースターが頭をよぎります。綺麗な化粧をした若い女性がむっとした可愛い表情をして「痴漢は犯罪ですよ?」と受け身な感じを漂わせていたポスター。日本と韓国は今、誰を守っていますか?

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